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第23話 誘拐事件解決 (生後45日目)
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前回のあらすじ
撃退作戦が見事成功し、犯人達3人を撃破しました。一件落着したんですが、警察はこの事件をどう処理するのでしょうか?
☆☆☆
警察が到着し手錠が外され、和葉ちゃんと依澄ちゃんは本当の意味で救出された。あらためて彼女達を見ると、今は監禁のせいで汚れてるけど2人とも可愛いな。和葉ちゃんは髪がウェーブがかっていて長く、顔も上品な感じがする。依澄ちゃんは、髪がストレート、セミロング、顔はまだ幼い印象だな。2人とも手錠を外され、解放されたせいだろう、お互い抱き合って、嬉し泣きしている。俺達はそんな様子を木の上から見ていたが、やはり誰が犯人達を懲らしめたのか、警察の方も困惑しているみたいだ。今、喜んでいる彼女達をよそに、犯人達の前で2人の男が話し合いをしていた。
「警部、この3人が犯人で間違いないですね。ただそのなんというか、一言で言うなら悲惨ですね。特に天堂は。」
そう、犯人達にも名前あったんだね。ボスは天堂、子分Aは東、デブは林、さすがの警察も、全員が息を呑んでいるのがわかる。
「ああ、そうだな。東は全身打撲、手首、足首、股間の軽度な損傷、そして髪の毛が全て毟りとられている。林も似たようなものだ。天堂は、骨折が数カ所、手首、足首、股間の重度な損傷、2人と同じく髪の毛を全て毟りとられるている。周辺にはカラスの羽があちこちに点在している所を見ると、やったのはカラスということになる。」
「は、はは、まさかカラスが、そんなことはないでしょう。」
「普通なら俺もそう思うよ。だが、この森の雰囲気がおかしい、カラスが多過ぎる。まるで、私達警察が、この犯人共をどう処理するのかを見張っているみたいな感じがしないか。」
「う、確かに、なにか異様ですね。」
さすが警部、その通りなんです。あなた達を見張っているんだ。
「おい、親御さんが到着するまで、まだ時間がかかるはずだ。お嬢さんたちに軽く話しを聞いてみるぞ。」
「彼女達、今、解放されたばかりですよ。いつ殺されるかわからない状況だったんですから、精神も相当消耗してますし、明日というのは駄目なんですか。」
この20代の刑事さん、良い人だ。彼女達のことを第一に考えてくれてる。
「お前の言いたいこともわかるが、この状況を県警連中にどう説明するつもりだ。カラスが犯人共を倒しましたというつもりか、信じられるわけないだろ。」
あ、和葉ちゃんが警部のやりとりに気づいたな。
(和葉ちゃん、依澄ちゃん、俺達のこと言ってもいいよ。ただ、念話や憑依といった霊能力の話は絶対しないでね。親にも言っちゃ駄目だよ。)
和葉ちゃんが頷き、警察に話し始めた。
「ここまであったことをお話しします。私達は大丈夫です。心強い味方がいましたから。ただ、今から話すことは、全て真実です。この内容をどう伝えるかは、あなた方にお任せします。」
依澄ちゃんも話を聞きつつ、こちらに話しかけてきた。
(あのラッキーやジェフは、私を見て怒らないの?)
(なんで?怒る理由がないよ。)
(カラスの俺に聞くな。お前がどんな奴だろうと構わん。)
なんか、依澄ちゃんが泣きそうになってるんだが。
(----あ、ありがとう。ラッキーやジェフ達はこれからどうするの?)
(とりあえず、カイ・ランド・タロウに人間の常識と食料の確保方法を教える。その後、本来の目的である有希ちゃんの両親の捜索を再開する予定だ。遠方憑依を繰り返して、目的地であるN県のK山に向かわないとね。ジェフはどうするんだ?)
(ここいら一帯の大ボスになっちまったからな。まずは、霊力を制御する訓練を始める。あとは、ラッキーから教えて貰ったことを他のカラス達や動物に伝える。全員に伝わって実践できれば、この地域での食料確保や事故を最小限に抑えることができる。)
(ジェフさん、頑張って下さい。何か困ったことがあったら言って下さい。私からは念話出来ませんが、ジェフさんからは可能なんですよね。)
(ああ、可能だ。そうだな、わからないことがあったら質問させてもらうよ。お前は、賢く信頼できそうだからな。)
(え、姉さんの方が冷静で賢いと思うよ。)
(確かに、ここに来て、始めからお前達を見ていたが、和葉は当初から冷静だった。だが、それは上辺だけだ。お前を怖がらせない様に振舞っていただけで、内面はかなり焦っていた。だが、依澄はラッキーに会う前までは怯えてて完全に諦めていたが、その後からは物事を冷静に見て、どうするかを考えていた。お前らの波長を見てればわかる。なんらかの災害で生き残るのは、大抵、心底冷静になっている奴らだ。お前は臆病ではあるが、そういうタイプだ。)
依澄ちゃんが泣きながら満面の笑みとなった。
(ありがとう。初めてだよ、そんなこと言われたのは。)
(俺もジェフの意見に賛成だな。あの時、物事を冷静に考え、俺達が何者か的確に当てていたしね。普通、鳥が助けに来たなんて誰も考えないよ。)
(えへへ、ありがとう、ありがとう。)
(あのさ、突然なんだけど、カイ・ランド・タロウを依澄ちゃんのところで飼えないかな?カイはジェフと同等の霊力を持ってるから、カイを間に通せば、ランドとタロウ、ジェフといった他の動物達にもお話し出来るよ。動物達を味方にできれば、家の防犯にもなると思うけど。)
その話をした途端、依澄ちゃんは驚いて声に出しそうになった。というか、和葉ちゃんも警察に話しをしつつ、こちらに耳を傾けている。2人とも疲れてるのに、器用なことするな。
(ま、まあ、この話は状況が落ち着いてから話し合おう。明日の昼にでも、連絡を入れるよ。とりあえず、2人の念話を切るね。マーキングしてあるから、現在位置もわかるよ、安心して。)
依澄ちゃん、ジェフやカイ達に凄い興味を持ってたな。まあ、どちらかというと、動物達との会話に興味があるんだろう。
☆☆☆
今、俺は遠方憑依を切って、身体を伸ばしてるところだ。今は、お昼時、さすがに誘拐事件解決のニュース速報はまだ発表されてない。それにしても、旅行に出発してから、まだ3日しか経ってないんだよな。なんか凄く濃い3日だ。この先、行く先々で面倒が起こらないことを祈っとこう。さて、みんなと遊んでから一眠りするときに遠方憑依を再開しますか。次はカイ・ランド・タロウに会って、報酬を払わないとね。彼らには、ジェフにお願いして、先にある場所に行って貰っている。
(カイ、今日は宜しくね。)
(遠方憑依か、この感覚、自分の中にラッキーがいるのがわかる。悪い気分ではないな。ジェフもこんな感覚だったのか?))
(ああ、似たようなもんだ。ラッキーが自分より俺達のことを最優先にしてくれるからかな。すぐに許可をだしたよ。)
(ふふ、違いない。さて、ランド、タロウも用意は良いか?)
((ああ、いつでも良いぞ。))
(よし、出発だ。)
そうだ、ジェフにお礼を言っておかないと。
(ジェフ、協力してくれてありがとう。犯人共を追い詰めるのが楽しかったよ。)
(こちらこそありがとう。ラッキーのおかげで霊力に目覚め、ボスにもなれ、仲間の仇も討てた。また、何か困ったことがあったら、いつでも言ってくれ。)
そう言って、ジェフは飛び去った。
(カイ、人間が住んでいる地域には行ったことがあるのか?)
(ある。だが、危険過ぎる。仲間が何頭も車に轢かれ、人間に連れ去られ行方不明になった。ただ、死んだと思ってた仲間が人間に飼われて、幸せになっていた奴もいたな。昨日、ラッキーが言っていたことと一致している。)
(昨日の話だけじゃ不完全だから、今から説明するよ。)
俺は、まず車の事故を防ぐため、信号機、横断歩道、道路での歩き方に関する常識を教えた。最後に、和葉ちゃんと依澄ちゃんの家で飼ってもらえるか相談していることも話した。
(ごめんね、勝手に話しを進めてしまって。聞く限りじゃ家も広いし、犬を自由に放し飼いに出来るて言ってたんだ。。)
(いや、構わんよ。むしろ、好都合だ。今は仲間といってもランドとタロウしかいない。私達、3頭を飼ってくれるなら、その女の子達に尽くそう。)
話しを聞いていたランドも喜んでいた。
(ああ、いいんじゃないか。あの子達なら、俺も賛成だ。タロウはどうだ?)
(俺も賛成だな。家も広いんだろ。身体を自由に動かせるんなら文句はないよ。)
(じゃあ、あとは和葉ちゃん達からの返事待ちですね。誘拐事件が解決したばかりだから、返事はしばらくかかると思います。その間に、食料確保の方法を教えましょう。)
(まってました!早く教えてくれ。)
タロウ、余程、楽しみにしてたんだね。尻尾振りまくりだ。
(犬の場合、カラス同様、レストランや食事処のゴミ箱を漁るのもいいんですが、オススメは商店街です。ジェフと飛んでいた時に見つけたから、今から行きましょう。)
10分程で、商店街に到着した。ここで、カイが質問してきた。
(ここは人間が多すぎるぞ。大丈夫なのか?)
(ここを普通に歩いてたら、まず保健所行きでしょう。でも、商店街にいる人間達に認められたら、食事にはまず困らないでしょう。例えば、ひったくりが良い例ですね。この辺りは、老人も多く、ひったくりの被害が急増しているみたいです。この犯人を捕まえれば、まず認められます。場合によっては、新たな飼い主となってくれる人が見つかるかもしれません。)
(なるほど、あまり長時間はいられないが、俺達が人間達にとって良い事をすれば認められ、食事も得られるということか。)
(そういうことです。一旦、ここを離れましょう。)
撃退作戦が見事成功し、犯人達3人を撃破しました。一件落着したんですが、警察はこの事件をどう処理するのでしょうか?
☆☆☆
警察が到着し手錠が外され、和葉ちゃんと依澄ちゃんは本当の意味で救出された。あらためて彼女達を見ると、今は監禁のせいで汚れてるけど2人とも可愛いな。和葉ちゃんは髪がウェーブがかっていて長く、顔も上品な感じがする。依澄ちゃんは、髪がストレート、セミロング、顔はまだ幼い印象だな。2人とも手錠を外され、解放されたせいだろう、お互い抱き合って、嬉し泣きしている。俺達はそんな様子を木の上から見ていたが、やはり誰が犯人達を懲らしめたのか、警察の方も困惑しているみたいだ。今、喜んでいる彼女達をよそに、犯人達の前で2人の男が話し合いをしていた。
「警部、この3人が犯人で間違いないですね。ただそのなんというか、一言で言うなら悲惨ですね。特に天堂は。」
そう、犯人達にも名前あったんだね。ボスは天堂、子分Aは東、デブは林、さすがの警察も、全員が息を呑んでいるのがわかる。
「ああ、そうだな。東は全身打撲、手首、足首、股間の軽度な損傷、そして髪の毛が全て毟りとられている。林も似たようなものだ。天堂は、骨折が数カ所、手首、足首、股間の重度な損傷、2人と同じく髪の毛を全て毟りとられるている。周辺にはカラスの羽があちこちに点在している所を見ると、やったのはカラスということになる。」
「は、はは、まさかカラスが、そんなことはないでしょう。」
「普通なら俺もそう思うよ。だが、この森の雰囲気がおかしい、カラスが多過ぎる。まるで、私達警察が、この犯人共をどう処理するのかを見張っているみたいな感じがしないか。」
「う、確かに、なにか異様ですね。」
さすが警部、その通りなんです。あなた達を見張っているんだ。
「おい、親御さんが到着するまで、まだ時間がかかるはずだ。お嬢さんたちに軽く話しを聞いてみるぞ。」
「彼女達、今、解放されたばかりですよ。いつ殺されるかわからない状況だったんですから、精神も相当消耗してますし、明日というのは駄目なんですか。」
この20代の刑事さん、良い人だ。彼女達のことを第一に考えてくれてる。
「お前の言いたいこともわかるが、この状況を県警連中にどう説明するつもりだ。カラスが犯人共を倒しましたというつもりか、信じられるわけないだろ。」
あ、和葉ちゃんが警部のやりとりに気づいたな。
(和葉ちゃん、依澄ちゃん、俺達のこと言ってもいいよ。ただ、念話や憑依といった霊能力の話は絶対しないでね。親にも言っちゃ駄目だよ。)
和葉ちゃんが頷き、警察に話し始めた。
「ここまであったことをお話しします。私達は大丈夫です。心強い味方がいましたから。ただ、今から話すことは、全て真実です。この内容をどう伝えるかは、あなた方にお任せします。」
依澄ちゃんも話を聞きつつ、こちらに話しかけてきた。
(あのラッキーやジェフは、私を見て怒らないの?)
(なんで?怒る理由がないよ。)
(カラスの俺に聞くな。お前がどんな奴だろうと構わん。)
なんか、依澄ちゃんが泣きそうになってるんだが。
(----あ、ありがとう。ラッキーやジェフ達はこれからどうするの?)
(とりあえず、カイ・ランド・タロウに人間の常識と食料の確保方法を教える。その後、本来の目的である有希ちゃんの両親の捜索を再開する予定だ。遠方憑依を繰り返して、目的地であるN県のK山に向かわないとね。ジェフはどうするんだ?)
(ここいら一帯の大ボスになっちまったからな。まずは、霊力を制御する訓練を始める。あとは、ラッキーから教えて貰ったことを他のカラス達や動物に伝える。全員に伝わって実践できれば、この地域での食料確保や事故を最小限に抑えることができる。)
(ジェフさん、頑張って下さい。何か困ったことがあったら言って下さい。私からは念話出来ませんが、ジェフさんからは可能なんですよね。)
(ああ、可能だ。そうだな、わからないことがあったら質問させてもらうよ。お前は、賢く信頼できそうだからな。)
(え、姉さんの方が冷静で賢いと思うよ。)
(確かに、ここに来て、始めからお前達を見ていたが、和葉は当初から冷静だった。だが、それは上辺だけだ。お前を怖がらせない様に振舞っていただけで、内面はかなり焦っていた。だが、依澄はラッキーに会う前までは怯えてて完全に諦めていたが、その後からは物事を冷静に見て、どうするかを考えていた。お前らの波長を見てればわかる。なんらかの災害で生き残るのは、大抵、心底冷静になっている奴らだ。お前は臆病ではあるが、そういうタイプだ。)
依澄ちゃんが泣きながら満面の笑みとなった。
(ありがとう。初めてだよ、そんなこと言われたのは。)
(俺もジェフの意見に賛成だな。あの時、物事を冷静に考え、俺達が何者か的確に当てていたしね。普通、鳥が助けに来たなんて誰も考えないよ。)
(えへへ、ありがとう、ありがとう。)
(あのさ、突然なんだけど、カイ・ランド・タロウを依澄ちゃんのところで飼えないかな?カイはジェフと同等の霊力を持ってるから、カイを間に通せば、ランドとタロウ、ジェフといった他の動物達にもお話し出来るよ。動物達を味方にできれば、家の防犯にもなると思うけど。)
その話をした途端、依澄ちゃんは驚いて声に出しそうになった。というか、和葉ちゃんも警察に話しをしつつ、こちらに耳を傾けている。2人とも疲れてるのに、器用なことするな。
(ま、まあ、この話は状況が落ち着いてから話し合おう。明日の昼にでも、連絡を入れるよ。とりあえず、2人の念話を切るね。マーキングしてあるから、現在位置もわかるよ、安心して。)
依澄ちゃん、ジェフやカイ達に凄い興味を持ってたな。まあ、どちらかというと、動物達との会話に興味があるんだろう。
☆☆☆
今、俺は遠方憑依を切って、身体を伸ばしてるところだ。今は、お昼時、さすがに誘拐事件解決のニュース速報はまだ発表されてない。それにしても、旅行に出発してから、まだ3日しか経ってないんだよな。なんか凄く濃い3日だ。この先、行く先々で面倒が起こらないことを祈っとこう。さて、みんなと遊んでから一眠りするときに遠方憑依を再開しますか。次はカイ・ランド・タロウに会って、報酬を払わないとね。彼らには、ジェフにお願いして、先にある場所に行って貰っている。
(カイ、今日は宜しくね。)
(遠方憑依か、この感覚、自分の中にラッキーがいるのがわかる。悪い気分ではないな。ジェフもこんな感覚だったのか?))
(ああ、似たようなもんだ。ラッキーが自分より俺達のことを最優先にしてくれるからかな。すぐに許可をだしたよ。)
(ふふ、違いない。さて、ランド、タロウも用意は良いか?)
((ああ、いつでも良いぞ。))
(よし、出発だ。)
そうだ、ジェフにお礼を言っておかないと。
(ジェフ、協力してくれてありがとう。犯人共を追い詰めるのが楽しかったよ。)
(こちらこそありがとう。ラッキーのおかげで霊力に目覚め、ボスにもなれ、仲間の仇も討てた。また、何か困ったことがあったら、いつでも言ってくれ。)
そう言って、ジェフは飛び去った。
(カイ、人間が住んでいる地域には行ったことがあるのか?)
(ある。だが、危険過ぎる。仲間が何頭も車に轢かれ、人間に連れ去られ行方不明になった。ただ、死んだと思ってた仲間が人間に飼われて、幸せになっていた奴もいたな。昨日、ラッキーが言っていたことと一致している。)
(昨日の話だけじゃ不完全だから、今から説明するよ。)
俺は、まず車の事故を防ぐため、信号機、横断歩道、道路での歩き方に関する常識を教えた。最後に、和葉ちゃんと依澄ちゃんの家で飼ってもらえるか相談していることも話した。
(ごめんね、勝手に話しを進めてしまって。聞く限りじゃ家も広いし、犬を自由に放し飼いに出来るて言ってたんだ。。)
(いや、構わんよ。むしろ、好都合だ。今は仲間といってもランドとタロウしかいない。私達、3頭を飼ってくれるなら、その女の子達に尽くそう。)
話しを聞いていたランドも喜んでいた。
(ああ、いいんじゃないか。あの子達なら、俺も賛成だ。タロウはどうだ?)
(俺も賛成だな。家も広いんだろ。身体を自由に動かせるんなら文句はないよ。)
(じゃあ、あとは和葉ちゃん達からの返事待ちですね。誘拐事件が解決したばかりだから、返事はしばらくかかると思います。その間に、食料確保の方法を教えましょう。)
(まってました!早く教えてくれ。)
タロウ、余程、楽しみにしてたんだね。尻尾振りまくりだ。
(犬の場合、カラス同様、レストランや食事処のゴミ箱を漁るのもいいんですが、オススメは商店街です。ジェフと飛んでいた時に見つけたから、今から行きましょう。)
10分程で、商店街に到着した。ここで、カイが質問してきた。
(ここは人間が多すぎるぞ。大丈夫なのか?)
(ここを普通に歩いてたら、まず保健所行きでしょう。でも、商店街にいる人間達に認められたら、食事にはまず困らないでしょう。例えば、ひったくりが良い例ですね。この辺りは、老人も多く、ひったくりの被害が急増しているみたいです。この犯人を捕まえれば、まず認められます。場合によっては、新たな飼い主となってくれる人が見つかるかもしれません。)
(なるほど、あまり長時間はいられないが、俺達が人間達にとって良い事をすれば認められ、食事も得られるということか。)
(そういうことです。一旦、ここを離れましょう。)
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