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第三章 水面下で蠢く者たち
35話 闇精霊イルカとの出会い
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ふう~困ったことになりましたわ。
今日の天気は快晴、周囲を覆っていた闇や闇ゴーレムも祓われたことで、ここ訓練場は一部の教室から丸見えとなっています。教室にいた生徒や気絶から復帰した生徒たちは、今起きている現象を呆然と見つめています。
皆が復帰する少し手前まで、チェルシーは諸悪の根源となった生徒と闇精霊に対し、復讐とは何たるかを講義していましたが、今は普通に説教しているため、傍目からみれば、彼女が怒る生徒と闇精霊を説き伏せ、学園の窮地を救ったかのように見えるのです。
『チェルシー、皆が見ていますよ。説教も、そこでストップです』
彼女も私の言葉に気づいたのか、周囲を見渡したことで事態を認識し、説教をやめました。
「もう、こんな事はしないようにね!!」
「「はい!!」」
男子生徒と闇精霊が周囲に謝罪したことで、場の雰囲気もいつも通りとなり、他の先生方が急ぎ駆けつけてきて、重症を負った三人の生徒たちに回復魔術を施すと、保健室へ運んでいきました。
「あ、今更だけど、私の名前はチェルシー・オースコットだよ」
「諭してくれてありがとう。目が覚めたよ。僕はアレン・クバイルム」
あら、もしかしてティエリナの弟?
彼女とは、随分雰囲気が違いますわね。
茶髪の黒目でやや地味な印象を受けますが、とても温和そうな方に見えます。
どうして、あそこまで怒り狂ったのでしょう?
今の彼からは怒りを微塵も感じませんし、どちらかというとチェルシーから自己紹介されたことで、顔を赤くしています。
「え? これからお世話になるクバイルム侯爵家の人なの? という事は…」
「ええ、昨日のあなたの対戦相手、ティエリナは僕の姉です」
「やっぱり…」
「同学年ですし、アレンで構いませんよ」
「それなら、私のこともチェルシーって呼んでね」
互いの自己紹介が終わったところで、私たちの歴史授業を行っていた女性教師が二人の肩にそっと両手を置きました。
「あなたたち、今から指導室に行きますよ。この状況を説明してもらいましょうか?」
当然、そうなりますよね。
被害を最小限に抑えたとはいえ、三人の重症者が発生しており、訓練場の地面は凸凹だらけ、校舎の壁も一部破壊されているのですから。
「はい。この件に関しては、僕が全面的に悪いです。ただ、諸悪の根源は先程保健室に連れて行かれたあの三人です」
「わかりました。その三人についても、後程事情を伺っておきましょう」
闇精霊の女の子がアレンについて行こうとしたので、私は彼女の肩に手を触れて、そっと声をかけておきましょう。
先程まで真っ黒だったので気づきませんでしたが、かなり可愛い六歳くらいの幼女ですわね。黄色いワンピース、首付近まで伸ばしているピンク色の髪、目つきもパッチリしており抱きしめたい気分になりますが、だからといって、今回の暴走は看過できません。
『あなたの事情聴取は、私がやりますわ。同じ精霊として、あの状況を見過ごせませんから』
声を聞いた途端、闇精霊はビクッと身体を動かし、ガタガタ震えながら周囲を見渡します。私の存在を見えるようにすると、彼女の顔色が真っ青となりました。私を高位精霊と見抜いたようですね。
『チェルシー、私は闇精霊から事情を聞きますわ。あなたはアレンのフォローをお願いしますね』
『了解!!』
事件は終結となりましたが、これからの後処理が色々と大変なようです。
あの暴走があったとはいえ、闇精霊の女の子の様子からして、アレンと主従契約を結んでいるようですから、今後深く関わってくるでしょう。今のうちに、警戒心を解いてもらいましょう。
○○○
私と闇精霊は空を飛び、誰もいない校舎屋上へとやって来ました。
この子は私に滅せられると思っているのか、涙を浮かべ終始震えていますね。
これでは、私が幼い子供を虐めているように見えますわ。
「安心して、私はあなたに危害を与えるつもりはないわ。あなたには、私の協力者になってもらいたいの」
「へ、協力者?」
真逆の言葉を言われたせいか、女の子はとても驚き、目をぱちぱちしています。
「私は光精霊のルーテ、あなたのお名前は?」
「中級闇精霊のイルカと申します」
ちょこんと軽いお辞儀をするイルカ、可愛いですね。
「先程起きた事件を聞く前に、まずは私の抱える事情を説明しましょう。私は生後一ヶ月にも満たない精霊なんですが、生まれた当初に刻み込まれたのは、《人の理》なの」
「え、人の理!?」
やはり精霊だからなのか、その意味をすぐに理解したようです。
「ええ、ただ生まれてすぐにチェルシーと出会えたことで、私は高位の光精霊であることを理解し、精霊としての基本知識も学べました。そのせいか、少しずつではありますが、《精霊の理》も私の身体に刻み込まれつつあります。ただ、未だに自分自身の位を把握できていません。あなたの目から見て、私の位はなんでしょうか?」
各属性の精霊王たちは、生まれて百年にも満たない幼い精霊たちの暴走を防ぐため、常に何らかの方法で見張っている。
当初、滅せられることに怯えを抱いていましたが、よくよく考えてみれば、生まれたその日のうちに、私はチェルシーたちに事情の一部を打ち明けていますし、牢屋内では散々泣きながら犯人への憎悪を漏らしていましたわ。私は精霊としてイレギュラーな存在のはず、見張られているのなら現時点で事情を察しているはずです。それなのに、精霊王様からの裁きは未だにありませんし、連絡すらもありません。
もしかしたら、私のような存在がこれまでにも出現しており、今は単に様子を見ているだけで、私への対処を決めあぐねているのかもしれません。それならば、私自身は犯人以外の人に対しては無害な精霊であることをアピールしておきましょう。そして、私のこの行動が正しいかを判断してもらうため、他の精霊に事情を打ち明け、今後気をつけるべき点を教えて欲しいです。
今回知り合った闇精霊イルカは中級、まだ幼いかもしれませんが、精霊としての年齢は私よりも遥かに上のはずです。彼女に事情を打ち明け、私の友達になってもらいましょう。
今日の天気は快晴、周囲を覆っていた闇や闇ゴーレムも祓われたことで、ここ訓練場は一部の教室から丸見えとなっています。教室にいた生徒や気絶から復帰した生徒たちは、今起きている現象を呆然と見つめています。
皆が復帰する少し手前まで、チェルシーは諸悪の根源となった生徒と闇精霊に対し、復讐とは何たるかを講義していましたが、今は普通に説教しているため、傍目からみれば、彼女が怒る生徒と闇精霊を説き伏せ、学園の窮地を救ったかのように見えるのです。
『チェルシー、皆が見ていますよ。説教も、そこでストップです』
彼女も私の言葉に気づいたのか、周囲を見渡したことで事態を認識し、説教をやめました。
「もう、こんな事はしないようにね!!」
「「はい!!」」
男子生徒と闇精霊が周囲に謝罪したことで、場の雰囲気もいつも通りとなり、他の先生方が急ぎ駆けつけてきて、重症を負った三人の生徒たちに回復魔術を施すと、保健室へ運んでいきました。
「あ、今更だけど、私の名前はチェルシー・オースコットだよ」
「諭してくれてありがとう。目が覚めたよ。僕はアレン・クバイルム」
あら、もしかしてティエリナの弟?
彼女とは、随分雰囲気が違いますわね。
茶髪の黒目でやや地味な印象を受けますが、とても温和そうな方に見えます。
どうして、あそこまで怒り狂ったのでしょう?
今の彼からは怒りを微塵も感じませんし、どちらかというとチェルシーから自己紹介されたことで、顔を赤くしています。
「え? これからお世話になるクバイルム侯爵家の人なの? という事は…」
「ええ、昨日のあなたの対戦相手、ティエリナは僕の姉です」
「やっぱり…」
「同学年ですし、アレンで構いませんよ」
「それなら、私のこともチェルシーって呼んでね」
互いの自己紹介が終わったところで、私たちの歴史授業を行っていた女性教師が二人の肩にそっと両手を置きました。
「あなたたち、今から指導室に行きますよ。この状況を説明してもらいましょうか?」
当然、そうなりますよね。
被害を最小限に抑えたとはいえ、三人の重症者が発生しており、訓練場の地面は凸凹だらけ、校舎の壁も一部破壊されているのですから。
「はい。この件に関しては、僕が全面的に悪いです。ただ、諸悪の根源は先程保健室に連れて行かれたあの三人です」
「わかりました。その三人についても、後程事情を伺っておきましょう」
闇精霊の女の子がアレンについて行こうとしたので、私は彼女の肩に手を触れて、そっと声をかけておきましょう。
先程まで真っ黒だったので気づきませんでしたが、かなり可愛い六歳くらいの幼女ですわね。黄色いワンピース、首付近まで伸ばしているピンク色の髪、目つきもパッチリしており抱きしめたい気分になりますが、だからといって、今回の暴走は看過できません。
『あなたの事情聴取は、私がやりますわ。同じ精霊として、あの状況を見過ごせませんから』
声を聞いた途端、闇精霊はビクッと身体を動かし、ガタガタ震えながら周囲を見渡します。私の存在を見えるようにすると、彼女の顔色が真っ青となりました。私を高位精霊と見抜いたようですね。
『チェルシー、私は闇精霊から事情を聞きますわ。あなたはアレンのフォローをお願いしますね』
『了解!!』
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あの暴走があったとはいえ、闇精霊の女の子の様子からして、アレンと主従契約を結んでいるようですから、今後深く関わってくるでしょう。今のうちに、警戒心を解いてもらいましょう。
○○○
私と闇精霊は空を飛び、誰もいない校舎屋上へとやって来ました。
この子は私に滅せられると思っているのか、涙を浮かべ終始震えていますね。
これでは、私が幼い子供を虐めているように見えますわ。
「安心して、私はあなたに危害を与えるつもりはないわ。あなたには、私の協力者になってもらいたいの」
「へ、協力者?」
真逆の言葉を言われたせいか、女の子はとても驚き、目をぱちぱちしています。
「私は光精霊のルーテ、あなたのお名前は?」
「中級闇精霊のイルカと申します」
ちょこんと軽いお辞儀をするイルカ、可愛いですね。
「先程起きた事件を聞く前に、まずは私の抱える事情を説明しましょう。私は生後一ヶ月にも満たない精霊なんですが、生まれた当初に刻み込まれたのは、《人の理》なの」
「え、人の理!?」
やはり精霊だからなのか、その意味をすぐに理解したようです。
「ええ、ただ生まれてすぐにチェルシーと出会えたことで、私は高位の光精霊であることを理解し、精霊としての基本知識も学べました。そのせいか、少しずつではありますが、《精霊の理》も私の身体に刻み込まれつつあります。ただ、未だに自分自身の位を把握できていません。あなたの目から見て、私の位はなんでしょうか?」
各属性の精霊王たちは、生まれて百年にも満たない幼い精霊たちの暴走を防ぐため、常に何らかの方法で見張っている。
当初、滅せられることに怯えを抱いていましたが、よくよく考えてみれば、生まれたその日のうちに、私はチェルシーたちに事情の一部を打ち明けていますし、牢屋内では散々泣きながら犯人への憎悪を漏らしていましたわ。私は精霊としてイレギュラーな存在のはず、見張られているのなら現時点で事情を察しているはずです。それなのに、精霊王様からの裁きは未だにありませんし、連絡すらもありません。
もしかしたら、私のような存在がこれまでにも出現しており、今は単に様子を見ているだけで、私への対処を決めあぐねているのかもしれません。それならば、私自身は犯人以外の人に対しては無害な精霊であることをアピールしておきましょう。そして、私のこの行動が正しいかを判断してもらうため、他の精霊に事情を打ち明け、今後気をつけるべき点を教えて欲しいです。
今回知り合った闇精霊イルカは中級、まだ幼いかもしれませんが、精霊としての年齢は私よりも遥かに上のはずです。彼女に事情を打ち明け、私の友達になってもらいましょう。
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