32 / 48
第三章 水面下で蠢く者たち
32話 気になる視線
しおりを挟む
あの模擬戦から三日後、現在私たち(私・チェルシー・クリスティー・アンリエッタ)は食堂でお昼のランチを食べています。
学園の中でも私を認識できるのはこの三人しかいないこともあって、最近はこの四人で昼食を食べているのですが、当然そこに私は含まれておらず、不可視の状態のままアンリエッタの横の席に座っているだけです。婚約者候補絡みのことでアンリエッタと知り合って以降気になっていたことがあったので、三人に念話で尋ねてみました。
『クリスティーには、婚約者はいるのかしら?』
「この中で正式な婚約者がいるのは、クリスティーだけだよね。今でも、その関係はラブラブだし~」
チェルシ―はニヤニヤ顔でクリスティーを見るのですが、当の本人は顔を真っ赤にしているので、どうやら本当の事のようです。
「婚約者の名前はブランドン・ブラッドリー伯爵令息、ブラッドリー家の長男だから、将来は伯爵になる予定で今も勉強を重ねているようだけど、クリスティーのことが好き過ぎるのが欠点かな~。隣の一年B組にいるから、ある意味別々になって良かったかもね~」
それは、どういう意味でしょう? 互いに愛し合っているのなら、問題ないのでは?
「そうね。私から見ても、彼のクリスティーに傾ける情熱は些か重いわね。入学当初、皆のいる校庭で、《デートの最中、彼女を誘拐する輩が現れるかもしれない。たとえ護衛がいたとしても、駆けつけるまでに時間がかかる。側にいる婚約者としての自分が弱かったら、すぐに誘拐されてしまう。だから、僕は愛する君を護る伯爵兼騎士を目指すよ》と宣言したもの。今頃、騎士志望の生徒たちと訓練に励んでいるんじゃないかしら?」
そこまではっきりと豪語するとは、愛が少し重いかもしれませんね。
クリスティーの顔は真っ赤っか、可愛いですわね。
「でも、そこまでクリスティー一人を一途に愛せるブランドンは凄いと思う。私にも、そんな出会いがあればいいんだけど、知り合いにそんな男性一人もいないし」
三日前、模擬戦とアイリスの件を報告するため、お兄様のもとを尋ねました。その際、チェルシーの婚約者について詳しく聞いてみましたが、お兄様もアルテイシア様も同じ意見らしく、チェルシーには自分たちと同じ恋愛結婚を望んでいるようです。ただ、一人娘なので、結婚相手は婿養子としてオースコット家に来てもらうことになりますね。
アンリエッタに関してはラルカークの婚約者候補で、あの事件も解決していませんから、現状どうなるのかわかりません。ただ、候補の女性たちは定期的に王城へ赴き、王族になるための教育が施されているそうですが、女性陣の年齢を考慮して、ラルカークが成人(十五歳)するまでには婚約者を決めるそうです。
それにしてもあの事件以降、チェルシーのおかげもあってか、アンリエッタのクラスメイトたちへの接し方が少し柔らかくなったわね。今では、全員がチェルシーのように、敬語を極力使わず、普通のお友達として接するようになっています。学園在籍中の特権を利用して、平民たちも貴族とのコネを作るべく、友好関係を築けるよう頑張って動いているようですね。
「そういえばブランドンのいる一年B組、このお昼休みが終わってから《立志の儀》が執り行われるわ。彼、女性からの人気も高いし、召喚される者も女性かもしれないわよ?」
アンリエッタがイタズラも兼ねてか、クリスティーを揶揄います。さっきまで顔を真っ赤にしていた彼女もその意味を理解したのか、今度は顔を青くしていきます。
この子、見ていて面白いですわ。
「それは困る!! うう、そこまで考えてなかった。ブランドンに限って振り向くはずないけど、それでも四六時中いたら…どうしよう…」
あらあら、喜怒哀楽が如実に現れているわね。
クリスティーにブランドン関係の話をする際は気をつけましょう。
「ふふ、ごめんなさい。たとえ召喚されたとしても、クリスティー一筋の彼なら問題なく帰還を選択するわよ」
アンリエッタもわかっているようですね。
あら、チェルシーが周囲を見渡していますが、何かあったのでしょうか?
『チェルシー、どうかしたのですか?』
「ここ最近、同じ視線を感じるの。敵意とかはないから、多分興味本位で私だけを見ているようだけど、声をかけてこないから、なんかやだな~て思って」
視線ですか。
ティエリナとの模擬戦で、かなり目立ってしまい、ここ最近上級生からも声をかけられていますから仕方ないことかもしれませんが、同じ視線がこう何日も続いてしまうと、チェルシーとしても嫌ですわね。
私の光魔力を周囲に拡散させ、皆の意識を探り、視線の元を辿ってみましょう。
「あ、視線が消えた」
周囲の気配を探っていたところ、チェルシーの言葉と同時に、三人の男子生徒が一人の男子生徒に声をかけていました。そして、無理矢理食堂から廊下の方へ連れて行かれたようですが、皆の視線もそちらへ向いたようですわね。と言っても、ほんの十秒程すると、元の状態に戻りましたので、現状どうなっているか気になりますわ。
『チェルシー、まだ視線を感じますか?』
「もう感じないよ。私を見るくらいなら、普通に声をかけてきたらいいのに」
ということは、視線の消えたタイミングから考えて、先程の三人組に無理矢理廊下へ連れて行かれたあの男の子が、チェルシーを見ていたのでしょうか? 少ししか見ていませんが、茶髪の少し陰気くさい方でしたわね。
○○○
お昼休みも終わり、現在は五限目の授業がチェルシーのいる一年A組で行われており、昼食を食べ終えたばかりのせいもあって、六人ほどウトウトしかけている方々がいます。
授業期間中、私も暇なので周辺を散策したり、図書館で勉強したりと好き勝手に行動していましたが、今日はどうしましょう?
私がこれからの行動について考えていたところ、不意に強烈な魔力を校庭から感じました。位置的に見て、この場所は屋外の訓練場ですわね。女性教師やクラスメイトたちも気づいたようで、授業も中断したようです。
「皆さん、静かに!! もしかしたら、B組の立志の儀で何か問題が起きたのかもしれません。状況を聞いてきますから、皆さんは教室を出ないように、いいですね!!」
そういうと、女性教師は教室を出て行ったのですが、感知した魔力がどんどん増大していますから、かなり危険な事態に陥っていますわ。
『チェルシー、クリスティー、アンリエッタ、今感じているのは闇の魔力です。誰かが立志の儀にて、闇精霊を召喚したのでしょう。位は恐らく中級、何らかの原因で暴走しかけていますわ』
ここ最近になって、《精霊としての理》が私の中でも、ようやく少しずつ目覚め始めてきました。それもあって、同じ精霊であれば、属性と位を逸早く見抜くけるようにもなりましたが、召喚された直後でいきなりの暴走とは穏やかではありません。
『『『暴走!?』』』
『ええ、今はまだギリギリのところで踏ん張れているようですが、時間の問題ですわね。私が様子を…』
私が言い切る前に、周囲が暗闇に覆われてしまいました。
拙いですわ。
この感覚から考えますと、学園全体が闇に覆われたようですね。
学園の中でも私を認識できるのはこの三人しかいないこともあって、最近はこの四人で昼食を食べているのですが、当然そこに私は含まれておらず、不可視の状態のままアンリエッタの横の席に座っているだけです。婚約者候補絡みのことでアンリエッタと知り合って以降気になっていたことがあったので、三人に念話で尋ねてみました。
『クリスティーには、婚約者はいるのかしら?』
「この中で正式な婚約者がいるのは、クリスティーだけだよね。今でも、その関係はラブラブだし~」
チェルシ―はニヤニヤ顔でクリスティーを見るのですが、当の本人は顔を真っ赤にしているので、どうやら本当の事のようです。
「婚約者の名前はブランドン・ブラッドリー伯爵令息、ブラッドリー家の長男だから、将来は伯爵になる予定で今も勉強を重ねているようだけど、クリスティーのことが好き過ぎるのが欠点かな~。隣の一年B組にいるから、ある意味別々になって良かったかもね~」
それは、どういう意味でしょう? 互いに愛し合っているのなら、問題ないのでは?
「そうね。私から見ても、彼のクリスティーに傾ける情熱は些か重いわね。入学当初、皆のいる校庭で、《デートの最中、彼女を誘拐する輩が現れるかもしれない。たとえ護衛がいたとしても、駆けつけるまでに時間がかかる。側にいる婚約者としての自分が弱かったら、すぐに誘拐されてしまう。だから、僕は愛する君を護る伯爵兼騎士を目指すよ》と宣言したもの。今頃、騎士志望の生徒たちと訓練に励んでいるんじゃないかしら?」
そこまではっきりと豪語するとは、愛が少し重いかもしれませんね。
クリスティーの顔は真っ赤っか、可愛いですわね。
「でも、そこまでクリスティー一人を一途に愛せるブランドンは凄いと思う。私にも、そんな出会いがあればいいんだけど、知り合いにそんな男性一人もいないし」
三日前、模擬戦とアイリスの件を報告するため、お兄様のもとを尋ねました。その際、チェルシーの婚約者について詳しく聞いてみましたが、お兄様もアルテイシア様も同じ意見らしく、チェルシーには自分たちと同じ恋愛結婚を望んでいるようです。ただ、一人娘なので、結婚相手は婿養子としてオースコット家に来てもらうことになりますね。
アンリエッタに関してはラルカークの婚約者候補で、あの事件も解決していませんから、現状どうなるのかわかりません。ただ、候補の女性たちは定期的に王城へ赴き、王族になるための教育が施されているそうですが、女性陣の年齢を考慮して、ラルカークが成人(十五歳)するまでには婚約者を決めるそうです。
それにしてもあの事件以降、チェルシーのおかげもあってか、アンリエッタのクラスメイトたちへの接し方が少し柔らかくなったわね。今では、全員がチェルシーのように、敬語を極力使わず、普通のお友達として接するようになっています。学園在籍中の特権を利用して、平民たちも貴族とのコネを作るべく、友好関係を築けるよう頑張って動いているようですね。
「そういえばブランドンのいる一年B組、このお昼休みが終わってから《立志の儀》が執り行われるわ。彼、女性からの人気も高いし、召喚される者も女性かもしれないわよ?」
アンリエッタがイタズラも兼ねてか、クリスティーを揶揄います。さっきまで顔を真っ赤にしていた彼女もその意味を理解したのか、今度は顔を青くしていきます。
この子、見ていて面白いですわ。
「それは困る!! うう、そこまで考えてなかった。ブランドンに限って振り向くはずないけど、それでも四六時中いたら…どうしよう…」
あらあら、喜怒哀楽が如実に現れているわね。
クリスティーにブランドン関係の話をする際は気をつけましょう。
「ふふ、ごめんなさい。たとえ召喚されたとしても、クリスティー一筋の彼なら問題なく帰還を選択するわよ」
アンリエッタもわかっているようですね。
あら、チェルシーが周囲を見渡していますが、何かあったのでしょうか?
『チェルシー、どうかしたのですか?』
「ここ最近、同じ視線を感じるの。敵意とかはないから、多分興味本位で私だけを見ているようだけど、声をかけてこないから、なんかやだな~て思って」
視線ですか。
ティエリナとの模擬戦で、かなり目立ってしまい、ここ最近上級生からも声をかけられていますから仕方ないことかもしれませんが、同じ視線がこう何日も続いてしまうと、チェルシーとしても嫌ですわね。
私の光魔力を周囲に拡散させ、皆の意識を探り、視線の元を辿ってみましょう。
「あ、視線が消えた」
周囲の気配を探っていたところ、チェルシーの言葉と同時に、三人の男子生徒が一人の男子生徒に声をかけていました。そして、無理矢理食堂から廊下の方へ連れて行かれたようですが、皆の視線もそちらへ向いたようですわね。と言っても、ほんの十秒程すると、元の状態に戻りましたので、現状どうなっているか気になりますわ。
『チェルシー、まだ視線を感じますか?』
「もう感じないよ。私を見るくらいなら、普通に声をかけてきたらいいのに」
ということは、視線の消えたタイミングから考えて、先程の三人組に無理矢理廊下へ連れて行かれたあの男の子が、チェルシーを見ていたのでしょうか? 少ししか見ていませんが、茶髪の少し陰気くさい方でしたわね。
○○○
お昼休みも終わり、現在は五限目の授業がチェルシーのいる一年A組で行われており、昼食を食べ終えたばかりのせいもあって、六人ほどウトウトしかけている方々がいます。
授業期間中、私も暇なので周辺を散策したり、図書館で勉強したりと好き勝手に行動していましたが、今日はどうしましょう?
私がこれからの行動について考えていたところ、不意に強烈な魔力を校庭から感じました。位置的に見て、この場所は屋外の訓練場ですわね。女性教師やクラスメイトたちも気づいたようで、授業も中断したようです。
「皆さん、静かに!! もしかしたら、B組の立志の儀で何か問題が起きたのかもしれません。状況を聞いてきますから、皆さんは教室を出ないように、いいですね!!」
そういうと、女性教師は教室を出て行ったのですが、感知した魔力がどんどん増大していますから、かなり危険な事態に陥っていますわ。
『チェルシー、クリスティー、アンリエッタ、今感じているのは闇の魔力です。誰かが立志の儀にて、闇精霊を召喚したのでしょう。位は恐らく中級、何らかの原因で暴走しかけていますわ』
ここ最近になって、《精霊としての理》が私の中でも、ようやく少しずつ目覚め始めてきました。それもあって、同じ精霊であれば、属性と位を逸早く見抜くけるようにもなりましたが、召喚された直後でいきなりの暴走とは穏やかではありません。
『『『暴走!?』』』
『ええ、今はまだギリギリのところで踏ん張れているようですが、時間の問題ですわね。私が様子を…』
私が言い切る前に、周囲が暗闇に覆われてしまいました。
拙いですわ。
この感覚から考えますと、学園全体が闇に覆われたようですね。
0
お気に入りに追加
1,639
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。
婚約破棄され家を出た傷心令嬢は辺境伯に拾われ溺愛されるそうです 〜今更謝っても、もう遅いですよ?〜
八代奏多
恋愛
「フィーナ、すまないが貴女との婚約を破棄させてもらう」
侯爵令嬢のフィーナ・アストリアがパーティー中に婚約者のクラウス王太子から告げられたのはそんな言葉だった。
その王太子は隣に寄り添う公爵令嬢に愛おしげな視線を向けていて、フィーナが捨てられたのは明らかだった。
フィーナは失意してパーティー会場から逃げるように抜け出す。
そして、婚約破棄されてしまった自分のせいで家族に迷惑がかからないように侯爵家当主の父に勘当するようにお願いした。
そうして身分を捨てたフィーナは生活費を稼ぐために魔法技術が発達していない隣国に渡ろうとするも、道中で魔物に襲われて意識を失ってしまう。
死にたくないと思いながら目を開けると、若い男に助け出されていて……
※小説家になろう様・カクヨム様でも公開しております。
〘完〙前世を思い出したら悪役皇太子妃に転生してました!皇太子妃なんて罰ゲームでしかないので円満離婚をご所望です
hanakuro
恋愛
物語の始まりは、ガイアール帝国の皇太子と隣国カラマノ王国の王女との結婚式が行われためでたい日。
夫婦となった皇太子マリオンと皇太子妃エルメが初夜を迎えた時、エルメは前世を思い出す。
自著小説『悪役皇太子妃はただ皇太子の愛が欲しかっただけ・・』の悪役皇太子妃エルメに転生していることに気付く。何とか初夜から逃げ出し、混乱する頭を整理するエルメ。
すると皇太子の愛をいずれ現れる癒やしの乙女に奪われた自分が乙女に嫌がらせをして、それを知った皇太子に離婚され、追放されるというバッドエンドが待ち受けていることに気付く。
訪れる自分の未来を悟ったエルメの中にある想いが芽生える。
円満離婚して、示談金いっぱい貰って、市井でのんびり悠々自適に暮らそうと・・
しかし、エルメの思惑とは違い皇太子からは溺愛され、やがて現れた癒やしの乙女からは・・・
はたしてエルメは円満離婚して、のんびりハッピースローライフを送ることができるのか!?
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~
こひな
恋愛
市川みのり 31歳。
成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。
彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。
貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。
※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。
転生令嬢の涙 〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜
矢口愛留
恋愛
【タイトル変えました】
公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。
この世界は前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった私はエミリアに転生していたのだ。
小説によるとエミリアは悪役令嬢で、婚約者である王太子ラインハルトをヒロインのプリシラに奪われて嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。
だが、記憶が蘇ったことで、エミリアは悪役令嬢らしからぬ泣き虫っぷりを発揮し、周囲を翻弄する。
どうしてもヒロインを排斥できないエミリアに代わって、実はエミリアを溺愛していた王子と、その側近がヒロインに罠を仕掛けていく。
それに気づかず小説通りに王子を籠絡しようとするヒロインと、その涙で全てをかき乱してしまう悪役令嬢と、間に挟まれる王子様の学園生活、その意外な結末とは――?
*異世界ものということで、文化や文明度の設定が緩めですがご容赦下さい。
*「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています。
乙女ゲームの悪役令嬢になったから、ヒロインと距離を置いて破滅フラグを回避しようと思ったら……なぜか攻略対象が私に夢中なんですけど!?
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
恋愛
「イザベラ、お前との婚約を破棄する!」「はい?」悪役令嬢のイザベラは、婚約者のエドワード王子から婚約の破棄を言い渡されてしまった。男爵家令嬢のアリシアとの真実の愛に目覚めたという理由でだ。さらには義弟のフレッド、騎士見習いのカイン、氷魔法士のオスカーまでもがエドワード王子に同調し、イザベラを責める。そして正義感が暴走した彼らにより、イザベラは殺害されてしまった。「……はっ! ここは……」イザベラが次に目覚めたとき、彼女は七歳に若返っていた。そして、この世界が乙女ゲームだということに気づく。予知夢で見た十年後のバッドエンドを回避するため、七歳の彼女は動き出すのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる