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34話 スキャンダルの露見
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お~、昨日の爆発事故の一件、新聞の一面に大きく掲載されている。死者の数は132名、生存者は18名、この生存者たちを回復させたのが、元伯爵令息リョウト、元巫女ルティナ、元巫女現タルパのリノアとなっており、そこには僕達の写真も映っていて、経歴も嘘偽りなく紹介されている。リノアだけ、半透明だけど。
一面は爆発事故がメインだけど、二面からはルティナとリノアの受けた仕打ちが掲載されているから、今頃神殿の方はかなりの騒動になっているかもしれない。これで、旧ラリマンド邸のタルパ集結事件も明るみになる。
「お兄ちゃん、これって絶対騒がれるよね」
部屋のソファーに座っている僕の隣にルティナも座り込み、記事を覗いている。
「今頃、ヒライデン伯爵家と神殿も騒いでいる頃だろうね。国民たちの騒ぎ度合いにもよるけど、これで暗殺されることはないと思う。僕達が死ねば、間違いなく疑われるからね」
「あ、三面には、エリアヒールとキュアのことが掲載されてる!!」
リノアの言葉で、3ページ目を見ると、2種の魔法の改良型が、どれだけ偉大なのかが事細かに掲載されていて、専門家たちが発見した僕のことをとことん褒めまくっている。実際に、ルティナがその2種類を怪我人のいる目の前で行使したからこそ、昨日の今日でこれだけのことが書かれているのだろう。
「ここまで…言うか?」
[誰も思いつかない偉大な発想][さすがヒライデン伯爵家][エリアヒールと解毒魔法の汎用性が急上昇]などなど、様々なお褒めの言葉が掲載されている。
「リョウトさん、自分の発見した偉大さをわかってない」
実体化しているリノアが、僕を諭してくる。
「そうだよ。この発見で、エリアヒールとキュアの汎用性が更に広がったんだよ。私と同じ光属性を持つ人々は、絶対に感謝してるよ」
まあ、皆が喜んでいるのだから、良しとするか。
「その通りよ、リョウト君」
入口から女性の声がしたと思ったら、いつの間にか扉が開いていて、猫獣人のリオさんがいた。昨日の騒動終息後、僕たちは依頼達成書を持って冒険者ギルドへ行き、彼女に報告したけど、『絶対騒がれるから、私が宿屋に行くまで、絶対に外に出ないで』と厳命されていたけど、今の様子を窺うと、これは冒険者ギルドの方でも、何かあったなと察する。
「ごめんなさい。一応、ノックはしたわよ」
話に夢中になっていて、全然気づかなかった。
「リオさん、もしかして……」
「それのせいに、決まってるでしょうが!!」
彼女は、僕の持つ新聞紙を指差す。
「その記事のせいで、回復と解毒魔法を使える人たちが冒険者ギルドに殺到して、今大変な事になってるのよ。みんなが、あなたとルティナに教えを乞いたいって言ってるの」
「え、私に!? 無理だよ、私もお兄ちゃんに教わったばっかだもん。解毒魔法は、なんでああなったのか理解していないし、エリアヒールの方は一応理解しているけど、制御がすっごく難しいから使いたくない」
7歳の女の子に教えを乞いたいって、プライドを捨ててまで魔法の極意を知りたいのか。
「大丈夫、全部リョウトくんが後始末をするから……そうでしょ?」
リオさんの顔が怖い。
笑顔だけど、目だけが冷たい。
僕のせいで、相当迷惑がかかっているようだ。
「あ…はい、やります。皆に教えるための講義を開きましょう」
逆らったら、何をされるかわからないな。
「よろしい。ちゃんと、お給金も出します。行きましょうか?」
「はい」
僕は、リオさんに冒険者ギルドへと連行されていく。
一面は爆発事故がメインだけど、二面からはルティナとリノアの受けた仕打ちが掲載されているから、今頃神殿の方はかなりの騒動になっているかもしれない。これで、旧ラリマンド邸のタルパ集結事件も明るみになる。
「お兄ちゃん、これって絶対騒がれるよね」
部屋のソファーに座っている僕の隣にルティナも座り込み、記事を覗いている。
「今頃、ヒライデン伯爵家と神殿も騒いでいる頃だろうね。国民たちの騒ぎ度合いにもよるけど、これで暗殺されることはないと思う。僕達が死ねば、間違いなく疑われるからね」
「あ、三面には、エリアヒールとキュアのことが掲載されてる!!」
リノアの言葉で、3ページ目を見ると、2種の魔法の改良型が、どれだけ偉大なのかが事細かに掲載されていて、専門家たちが発見した僕のことをとことん褒めまくっている。実際に、ルティナがその2種類を怪我人のいる目の前で行使したからこそ、昨日の今日でこれだけのことが書かれているのだろう。
「ここまで…言うか?」
[誰も思いつかない偉大な発想][さすがヒライデン伯爵家][エリアヒールと解毒魔法の汎用性が急上昇]などなど、様々なお褒めの言葉が掲載されている。
「リョウトさん、自分の発見した偉大さをわかってない」
実体化しているリノアが、僕を諭してくる。
「そうだよ。この発見で、エリアヒールとキュアの汎用性が更に広がったんだよ。私と同じ光属性を持つ人々は、絶対に感謝してるよ」
まあ、皆が喜んでいるのだから、良しとするか。
「その通りよ、リョウト君」
入口から女性の声がしたと思ったら、いつの間にか扉が開いていて、猫獣人のリオさんがいた。昨日の騒動終息後、僕たちは依頼達成書を持って冒険者ギルドへ行き、彼女に報告したけど、『絶対騒がれるから、私が宿屋に行くまで、絶対に外に出ないで』と厳命されていたけど、今の様子を窺うと、これは冒険者ギルドの方でも、何かあったなと察する。
「ごめんなさい。一応、ノックはしたわよ」
話に夢中になっていて、全然気づかなかった。
「リオさん、もしかして……」
「それのせいに、決まってるでしょうが!!」
彼女は、僕の持つ新聞紙を指差す。
「その記事のせいで、回復と解毒魔法を使える人たちが冒険者ギルドに殺到して、今大変な事になってるのよ。みんなが、あなたとルティナに教えを乞いたいって言ってるの」
「え、私に!? 無理だよ、私もお兄ちゃんに教わったばっかだもん。解毒魔法は、なんでああなったのか理解していないし、エリアヒールの方は一応理解しているけど、制御がすっごく難しいから使いたくない」
7歳の女の子に教えを乞いたいって、プライドを捨ててまで魔法の極意を知りたいのか。
「大丈夫、全部リョウトくんが後始末をするから……そうでしょ?」
リオさんの顔が怖い。
笑顔だけど、目だけが冷たい。
僕のせいで、相当迷惑がかかっているようだ。
「あ…はい、やります。皆に教えるための講義を開きましょう」
逆らったら、何をされるかわからないな。
「よろしい。ちゃんと、お給金も出します。行きましょうか?」
「はい」
僕は、リオさんに冒険者ギルドへと連行されていく。
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