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5話 幽霊に憑かれた幼女
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これで、僕の追放プランは完遂された。
あの家族には、かな~りむかついたけど、ここを出て行けば、再会する事もない。どうせ、数日は僕の行動を監視とかしているのだろうけど、お生憎様だ。
今日、王都を出て行ってやる!!
本来、各街に出入りするには、身分証明書が必要とされる。こういった場合、定番は冒険者ギルドに登録して、最下位のFランク冒険者になれば身分も保証され、無料で出入りが可能となるけど、保証されなくても、魔道具で犯罪歴の有無を調べ、ない場合は1000ゴルド支払えば街に入れる。
5年間、親の資金を拝借し続けたことで、僕の軍資金は大凡456万ゴルド、日本円にして約456万円もあるから、当面の生活費を確保できてる。まあ、この行為も犯罪に入るのだけど、開発された魔道具に組み込まれている犯罪歴というのは、全ての犯罪に該当しているわけじゃない。全てであれば、僕だけでなく、子供ですら街に入れないだろう。
これに関しても、僕は女神様に聞いている。
魔道具に付与されているスキルは[クライムチェック]というもので、これを行使されると、自分の犯罪歴が使用者にのみ明るみになるけど、開発された魔道具は、[人殺し][誘拐]などの重犯罪にのみ反応し、[万引き]などの軽犯罪には反応しないよう設定されている。
ただ、気になる点は、重犯罪と軽犯罪との区別だ。僕のやった行為も、親のお金を盗んでいるのだから、明らかな窃盗行為、額を考慮すれば重犯罪のような気もするけど、これに関しては魔道具開発者たちの価値観で決められているようで、窃盗であっても、親のお金を盗んでいる者に関しては、軽犯罪に入るようだ。
今回、僕は女神からその事を聞いていたので、重犯罪と軽犯罪のギリギリのところを利用している。
邸内散策時に地下室で偶然見つけたこのマジックバッグ、見た目はただのショルダーバッグだけど、これにはスキル[収納]が付与されており、収納容量はそこまで大きくないけど、既に生活に関わる荷物類を前日までに入れ終えている。収納率が85%になっているから、金貨程度であれば、まだ沢山入るだろう。
軟禁されていたとはいえ、平民の生活方法や物価、王都内におけるこの家の位置、王都の出入り口などの地理的問題に関しても、使用人たちから聞いて解決済みだ。それ故、僕は家の正門を出て、迷うことなく王都の4ヶ所ある出入り口の1つ、西門を目指して歩く。
前世の記憶に目覚めてから敷地の外に出たのは、これで3回目だ。全て、託宣の儀式で馬車に乗っての外出だから、こうやって徒歩での移動は、今回が初めてだ。大通りに出ると、人間族だけでなく、犬人や猫人などの獣人族、背の低いドワーフ族、耳の長いエルフ族といった様々な種族が闊歩しており、僕はそれらに臆することなく、堂々と歩いていく。
日本と異なる建築様式、行き交う多種族たち、皆の服装、今日になって初めて、僕は異世界に転生したと強く実感する。内心かなりドキドキしているけど、ここで田舎者と悟られてはいけない。変な連中に絡まれるのだけはごめんだからね。
大通りを抜けたところで人混みも少なくなり、ここからは走って向かおうと思った時、前方にふらつく何かが見えた。
「何だあれ?」
ここから遠いけど、小さい何かがフラフラと歩いている。距離が近づいたことでわかったけど、ふらついているのは金髪で人間族の幼女だ。7歳くらいか、酷くボロボロの巫女服を着ており、周囲の人々も心配そうに見つめている。
こっちは早く王都を出て行きたいって時に、何でそんな子供と遭遇するかな? あの子は目も虚ろとなっており、涎を垂らしながら、ヨタヨタと歩き、少しずつ僕との距離も縮まっている。すれ違う人々も、その異様さを感じ取り、チラチラと彼女を見て距離をとっていく。
彼女から伝わってくるこの気配、僕は前世で数えきれないほど感じている。
あの子は、複数の幽霊…いや、この世界の言葉で言い換えると、【タルパ(思念体)】に憑かれている。人が無念の死を遂げた時、実体のないタルパとなって蘇る。あの幼い子供は、服装からして巫女なのだろう。タルパは自分を認識し、利用できる人間を頼る。日本の幽霊同様、良い奴もいれば悪い奴もいる。残忍で賢いタルパは、憑いた人の魂を食べ尽くし、身体を乗っ取る。
あの子の中には、タルパが4体も入っているから、相当危険な状態だ。
まずは、彼女の魂に異常がないか、調査する必要がある。
前世、先生から魂の汚染度についての見分け方を習っていたから、この世界でも通用するかもしれない。
自分の魔力を女の子の波長に合わせ、内部を深く深く見つめていく。
……見つけた!!
魂の色は、澄みきった青だ。
憑かれてしまうと、魂が汚染され、色も濁っていく。
どうやら、その常識はこっちの世界でも通用するようだ。
【スキル[同調]、[魂魄眼]を入手しました】
ああ、この行為もスキルに該当するのか。
魂の色合いから見て、まだ汚染は始まっていない。
彼女自身が、必死に抗っているのだろう。
同調したせいか、彼女がどんどんとこちらへ近づいてくる。このまま放置したら、彼女は間違いなく死んでしまうし、タルパに乗っ取られる可能性が高い。
僕は女の子のもとへ駆けつけ、そっと抱きしめると、彼女は気を失ってしまう。
「皆さん、この子は僕の知り合いです。ご心配をおかけして申し訳ありません」
周囲の人たちはほっとしたのか、彼女から視線を外していく。
さて、この子をおんぶして、ここを離れるか。
あの家族には、かな~りむかついたけど、ここを出て行けば、再会する事もない。どうせ、数日は僕の行動を監視とかしているのだろうけど、お生憎様だ。
今日、王都を出て行ってやる!!
本来、各街に出入りするには、身分証明書が必要とされる。こういった場合、定番は冒険者ギルドに登録して、最下位のFランク冒険者になれば身分も保証され、無料で出入りが可能となるけど、保証されなくても、魔道具で犯罪歴の有無を調べ、ない場合は1000ゴルド支払えば街に入れる。
5年間、親の資金を拝借し続けたことで、僕の軍資金は大凡456万ゴルド、日本円にして約456万円もあるから、当面の生活費を確保できてる。まあ、この行為も犯罪に入るのだけど、開発された魔道具に組み込まれている犯罪歴というのは、全ての犯罪に該当しているわけじゃない。全てであれば、僕だけでなく、子供ですら街に入れないだろう。
これに関しても、僕は女神様に聞いている。
魔道具に付与されているスキルは[クライムチェック]というもので、これを行使されると、自分の犯罪歴が使用者にのみ明るみになるけど、開発された魔道具は、[人殺し][誘拐]などの重犯罪にのみ反応し、[万引き]などの軽犯罪には反応しないよう設定されている。
ただ、気になる点は、重犯罪と軽犯罪との区別だ。僕のやった行為も、親のお金を盗んでいるのだから、明らかな窃盗行為、額を考慮すれば重犯罪のような気もするけど、これに関しては魔道具開発者たちの価値観で決められているようで、窃盗であっても、親のお金を盗んでいる者に関しては、軽犯罪に入るようだ。
今回、僕は女神からその事を聞いていたので、重犯罪と軽犯罪のギリギリのところを利用している。
邸内散策時に地下室で偶然見つけたこのマジックバッグ、見た目はただのショルダーバッグだけど、これにはスキル[収納]が付与されており、収納容量はそこまで大きくないけど、既に生活に関わる荷物類を前日までに入れ終えている。収納率が85%になっているから、金貨程度であれば、まだ沢山入るだろう。
軟禁されていたとはいえ、平民の生活方法や物価、王都内におけるこの家の位置、王都の出入り口などの地理的問題に関しても、使用人たちから聞いて解決済みだ。それ故、僕は家の正門を出て、迷うことなく王都の4ヶ所ある出入り口の1つ、西門を目指して歩く。
前世の記憶に目覚めてから敷地の外に出たのは、これで3回目だ。全て、託宣の儀式で馬車に乗っての外出だから、こうやって徒歩での移動は、今回が初めてだ。大通りに出ると、人間族だけでなく、犬人や猫人などの獣人族、背の低いドワーフ族、耳の長いエルフ族といった様々な種族が闊歩しており、僕はそれらに臆することなく、堂々と歩いていく。
日本と異なる建築様式、行き交う多種族たち、皆の服装、今日になって初めて、僕は異世界に転生したと強く実感する。内心かなりドキドキしているけど、ここで田舎者と悟られてはいけない。変な連中に絡まれるのだけはごめんだからね。
大通りを抜けたところで人混みも少なくなり、ここからは走って向かおうと思った時、前方にふらつく何かが見えた。
「何だあれ?」
ここから遠いけど、小さい何かがフラフラと歩いている。距離が近づいたことでわかったけど、ふらついているのは金髪で人間族の幼女だ。7歳くらいか、酷くボロボロの巫女服を着ており、周囲の人々も心配そうに見つめている。
こっちは早く王都を出て行きたいって時に、何でそんな子供と遭遇するかな? あの子は目も虚ろとなっており、涎を垂らしながら、ヨタヨタと歩き、少しずつ僕との距離も縮まっている。すれ違う人々も、その異様さを感じ取り、チラチラと彼女を見て距離をとっていく。
彼女から伝わってくるこの気配、僕は前世で数えきれないほど感じている。
あの子は、複数の幽霊…いや、この世界の言葉で言い換えると、【タルパ(思念体)】に憑かれている。人が無念の死を遂げた時、実体のないタルパとなって蘇る。あの幼い子供は、服装からして巫女なのだろう。タルパは自分を認識し、利用できる人間を頼る。日本の幽霊同様、良い奴もいれば悪い奴もいる。残忍で賢いタルパは、憑いた人の魂を食べ尽くし、身体を乗っ取る。
あの子の中には、タルパが4体も入っているから、相当危険な状態だ。
まずは、彼女の魂に異常がないか、調査する必要がある。
前世、先生から魂の汚染度についての見分け方を習っていたから、この世界でも通用するかもしれない。
自分の魔力を女の子の波長に合わせ、内部を深く深く見つめていく。
……見つけた!!
魂の色は、澄みきった青だ。
憑かれてしまうと、魂が汚染され、色も濁っていく。
どうやら、その常識はこっちの世界でも通用するようだ。
【スキル[同調]、[魂魄眼]を入手しました】
ああ、この行為もスキルに該当するのか。
魂の色合いから見て、まだ汚染は始まっていない。
彼女自身が、必死に抗っているのだろう。
同調したせいか、彼女がどんどんとこちらへ近づいてくる。このまま放置したら、彼女は間違いなく死んでしまうし、タルパに乗っ取られる可能性が高い。
僕は女の子のもとへ駆けつけ、そっと抱きしめると、彼女は気を失ってしまう。
「皆さん、この子は僕の知り合いです。ご心配をおかけして申し訳ありません」
周囲の人たちはほっとしたのか、彼女から視線を外していく。
さて、この子をおんぶして、ここを離れるか。
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