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35「ヴェロニカとの距離が近すぎないか」
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「サロンへの入会を希望します」
見学最終日。アリサが入会届を持って園芸サロンに現れた。
「ありがとう」
「他にもサロンを見てきたの?」
ルートが届を受け取るとカローラが尋ねた。
昨日、アリサはサロンに現れなかったのだ。
「はい。いくつか見学に行って、こちらに決めました」
「選んでくれてうれしいわ。ちなみに園芸サロンに決めた理由を聞いてもいい?」
「そうですね。植物を育てるのが面白そうと思ったのと……」
カローラの問いにそう答えて、アリサは少し迷うように視線を落とした。
「……このサロンの方々は、私の髪について何も触れなかったので」
「髪?」
「珍しい色なので、色々と言われるのが……その、少し苦手で」
自分の髪に触れながらアリサは言った。
「そうなの? 私、きれいだなーと思いながら見てたけど」
「アウロラの花みたいよね」
マリアとカローラが顔を見合わせた。
「思う分にはいいんですけれど……直接言われるのはあまり……」
「そうなのね。じゃあ気をつけるわ」
「ありがとうございます」
アリサはぺこりと頭を下げた。
(気にしているのね。確かに、変わっていると思われるのは嫌かもしれないわ)
ヴェロニカは一瞬意外に思ったが、すぐに思い直した。
アリサの場合とは異なるけれど、ヴェロニカも「額の傷なんて気にならない」と言われるのは正直、苦痛だと思う。
他人からは善意や好意のつもりでも、当人が気にする気持ちがそれで軽くなるわけでもないのだ。
もう一人、マリアが連れてきて保留にしていたイヴリンも入会することになり、今年の入会者は五名となった。
「それじゃあみんな、入会してくれてありがとう」
今日の作業を終えるとお茶会が始まった。
「このお茶はこの花壇で育てたハーブを使ったものなんだ」
「美味しい……!」
「すっごくいい香りです!」
マリアとイヴリンが一口飲んで声を上げた。
「こんなに美味しいお茶、初めて飲みました」
「うちには超一流の執事がいるからね」
ルートはティーポットを手にしたエリアスを見た。
「彼が淹れると、どんなお茶もとっても美味しくなるんだ」
「恐縮です」
エリアスは微笑んだ。
「皆で丹精込めて育てたハーブですから、特に心を込めて淹れました」
「これは、何のハーブを使っているんですか」
アリサがたずねた。
「カモミールと紅茶をブレンドしたの。カモミールはリラックス効果があるんですって」
カローラが答えた。
彼女は茶葉がきっかけでハーブにも興味が広がり、このカモミールもカローラの提案で育てることにしたのだ。
「ハーブは種類によって効果が違うから、選び方や組み合わせ方を色々工夫できるのよ」
「それは面白そうです。……本当に、とてもいい香りで美味しいです」
お茶を飲んでアリスはそう答えた。
「でももっと入会すると思ったんだけどな」
二年生のシェルツが言った。
生徒の数からすれば、確かにもう少し入ってもいいかもしれない。
「皆、政治サロンに入るみたいです」
イヴリンが答えた。
「男子も女子も、王太子殿下とお近づきになりたいからって」
「ああー」
二年生が同時に声を上げた。
同じ学校にいるとはいえ、学年が違えばその接点は少ない。
今年の一年生は王太子と近づきになりたいという親の期待を背負って生まれてきた子が多い。
そんな彼らにとって、確かにサロンはフィンセントと近づきになれる貴重な機会だろう。
「王太子殿下といえば、両親がどうして殿下にはまだ婚約者がいないんだろうって言っていたんですけれど」
「どうしてかしら? ヴェロニカ」
「っ……え?」
カローラに振られて、ヴェロニカは一瞬お茶をむせそうになった。
「殿下と親しいのでしょう? 何か聞いていない?」
「……特には……」
「ヴェロニカ先輩は殿下と親しいのですか?」
「そういえば前に婚約していたって聞いたことがありますけど」
「……六年くらい前にね」
久しぶりにそのことを言われたなと思いながらヴェロニカは答えた。
去年、入学してしばらくは、ヴェロニカがかつてフィンセントの婚約者だったことについてあれこれ噂されたり直接言われたりもしたが、何ヶ月も経てば婚約者候補だと言われることはあっても、過去に婚約していたことにはほとんど触れられることがなかった。
「子供の頃の話だから……。今は友人だけれど、婚約の事情までは知らないわ」
「ええ、でも王太子殿下と友人ってすごいです!」
マリアが目を輝かせた。
「友人……」
口の中で小さくつぶやいて、アリサはヴェロニカを見た。
「王太子殿下は、どのような方ですか」
「え? そうね……。責任感が強くて優しい方だと思うわ」
少し考えてヴェロニカは答えた。
一方的に婚約破棄したことを反省し、ヴェロニカに何度も謝罪し、気にかけてくれている。
「……そうなんですね」
(アリサは殿下に興味があるのかしら)
何か考え込んでいるように見えるアリサを見てヴェロニカは思った。
前世ではフィンセントに見染められ、婚約までしていたのだ。今世でも彼の婚約者になる可能性は高いだろう。
「そういえば在学中に婚約者を決めないとならないと言っていたから。もしかしたら一年生の中から選ばれるかもしれないわね」
おそらくそれはアリサだろうという気持ちを込めてヴェロニカは言った。
*****
「ヴェロニカ。今日はラウニー教授のサロンに行くのか?」
授業が終わり、ヴェロニカが勉強道具を片付けているとフィンセントが声をかけてきた。
「はい。今日は気になるテーマですので」
不定期に開かれる王立博物館の館長、ラウニー教授のサロンは、毎回語られるテーマが変わり、興味があるものだけ出るという形でも構わないというゆるいサロンだ。
今日のテーマは「印刷技術の歴史と発展」で、本好きのヴェロニカとしては是非聞いておきたかった。
園芸サロンの方にも今日は休むと伝えてある。
「そうか。では一緒に行こう」
「……はい」
(殿下と一緒に……二人きりではないからいいかな)
学校内とはいえ、フィンセントと二人きりで移動するとまた余計なことを噂されそうだが、フィンセントの側にはディルクがいるし、エリアスも一緒に行くから大丈夫だろう。
そう思い、ヴェロニカはうなずいて立ち上がった。
「エリアス・ボーハイツ。君はヴェロニカとの距離が近すぎないか」
サロンが開かれる講義室へ向かいながらフィンセントが言った。
「そうでしょうか」
「執事というのはもっと後ろに控えて歩くべきだろう」
フィンセントは、ヴェロニカの体温が感じられそうなくらいの距離で歩くエリアスに眉をひそめると、数歩下がった距離で歩く背後のディルクへと視線を送った。
(確かに……最近距離が近いのよね)
前は、ディルクくらいの距離で歩いていたはすだが。気がつくとエリアスはヴェロニカのすぐ側にいるようになっていた。
「そう離れていては、いざという時にお守りするのが難しいかと」
同様にディルクへと視線を送ってエリアスは答えた。
「護衛術に関してはまだ未熟な部分も多いですから」
「だが、そう近くてはヴェロニカも不快だろう」
「そうなのですか? ヴェロニカ様」
「え? ……そんなことは……」
悲しそうな表情でエリアスから尋ねられ、ヴェロニカは首を横に振った。
距離が近いことが気にはなるが、不快というほどではない。
「ヴェロニカ様もこうおっしゃっておられるので問題ございません」
フィンセントに向いてエリアスはそう言った。
見学最終日。アリサが入会届を持って園芸サロンに現れた。
「ありがとう」
「他にもサロンを見てきたの?」
ルートが届を受け取るとカローラが尋ねた。
昨日、アリサはサロンに現れなかったのだ。
「はい。いくつか見学に行って、こちらに決めました」
「選んでくれてうれしいわ。ちなみに園芸サロンに決めた理由を聞いてもいい?」
「そうですね。植物を育てるのが面白そうと思ったのと……」
カローラの問いにそう答えて、アリサは少し迷うように視線を落とした。
「……このサロンの方々は、私の髪について何も触れなかったので」
「髪?」
「珍しい色なので、色々と言われるのが……その、少し苦手で」
自分の髪に触れながらアリサは言った。
「そうなの? 私、きれいだなーと思いながら見てたけど」
「アウロラの花みたいよね」
マリアとカローラが顔を見合わせた。
「思う分にはいいんですけれど……直接言われるのはあまり……」
「そうなのね。じゃあ気をつけるわ」
「ありがとうございます」
アリサはぺこりと頭を下げた。
(気にしているのね。確かに、変わっていると思われるのは嫌かもしれないわ)
ヴェロニカは一瞬意外に思ったが、すぐに思い直した。
アリサの場合とは異なるけれど、ヴェロニカも「額の傷なんて気にならない」と言われるのは正直、苦痛だと思う。
他人からは善意や好意のつもりでも、当人が気にする気持ちがそれで軽くなるわけでもないのだ。
もう一人、マリアが連れてきて保留にしていたイヴリンも入会することになり、今年の入会者は五名となった。
「それじゃあみんな、入会してくれてありがとう」
今日の作業を終えるとお茶会が始まった。
「このお茶はこの花壇で育てたハーブを使ったものなんだ」
「美味しい……!」
「すっごくいい香りです!」
マリアとイヴリンが一口飲んで声を上げた。
「こんなに美味しいお茶、初めて飲みました」
「うちには超一流の執事がいるからね」
ルートはティーポットを手にしたエリアスを見た。
「彼が淹れると、どんなお茶もとっても美味しくなるんだ」
「恐縮です」
エリアスは微笑んだ。
「皆で丹精込めて育てたハーブですから、特に心を込めて淹れました」
「これは、何のハーブを使っているんですか」
アリサがたずねた。
「カモミールと紅茶をブレンドしたの。カモミールはリラックス効果があるんですって」
カローラが答えた。
彼女は茶葉がきっかけでハーブにも興味が広がり、このカモミールもカローラの提案で育てることにしたのだ。
「ハーブは種類によって効果が違うから、選び方や組み合わせ方を色々工夫できるのよ」
「それは面白そうです。……本当に、とてもいい香りで美味しいです」
お茶を飲んでアリスはそう答えた。
「でももっと入会すると思ったんだけどな」
二年生のシェルツが言った。
生徒の数からすれば、確かにもう少し入ってもいいかもしれない。
「皆、政治サロンに入るみたいです」
イヴリンが答えた。
「男子も女子も、王太子殿下とお近づきになりたいからって」
「ああー」
二年生が同時に声を上げた。
同じ学校にいるとはいえ、学年が違えばその接点は少ない。
今年の一年生は王太子と近づきになりたいという親の期待を背負って生まれてきた子が多い。
そんな彼らにとって、確かにサロンはフィンセントと近づきになれる貴重な機会だろう。
「王太子殿下といえば、両親がどうして殿下にはまだ婚約者がいないんだろうって言っていたんですけれど」
「どうしてかしら? ヴェロニカ」
「っ……え?」
カローラに振られて、ヴェロニカは一瞬お茶をむせそうになった。
「殿下と親しいのでしょう? 何か聞いていない?」
「……特には……」
「ヴェロニカ先輩は殿下と親しいのですか?」
「そういえば前に婚約していたって聞いたことがありますけど」
「……六年くらい前にね」
久しぶりにそのことを言われたなと思いながらヴェロニカは答えた。
去年、入学してしばらくは、ヴェロニカがかつてフィンセントの婚約者だったことについてあれこれ噂されたり直接言われたりもしたが、何ヶ月も経てば婚約者候補だと言われることはあっても、過去に婚約していたことにはほとんど触れられることがなかった。
「子供の頃の話だから……。今は友人だけれど、婚約の事情までは知らないわ」
「ええ、でも王太子殿下と友人ってすごいです!」
マリアが目を輝かせた。
「友人……」
口の中で小さくつぶやいて、アリサはヴェロニカを見た。
「王太子殿下は、どのような方ですか」
「え? そうね……。責任感が強くて優しい方だと思うわ」
少し考えてヴェロニカは答えた。
一方的に婚約破棄したことを反省し、ヴェロニカに何度も謝罪し、気にかけてくれている。
「……そうなんですね」
(アリサは殿下に興味があるのかしら)
何か考え込んでいるように見えるアリサを見てヴェロニカは思った。
前世ではフィンセントに見染められ、婚約までしていたのだ。今世でも彼の婚約者になる可能性は高いだろう。
「そういえば在学中に婚約者を決めないとならないと言っていたから。もしかしたら一年生の中から選ばれるかもしれないわね」
おそらくそれはアリサだろうという気持ちを込めてヴェロニカは言った。
*****
「ヴェロニカ。今日はラウニー教授のサロンに行くのか?」
授業が終わり、ヴェロニカが勉強道具を片付けているとフィンセントが声をかけてきた。
「はい。今日は気になるテーマですので」
不定期に開かれる王立博物館の館長、ラウニー教授のサロンは、毎回語られるテーマが変わり、興味があるものだけ出るという形でも構わないというゆるいサロンだ。
今日のテーマは「印刷技術の歴史と発展」で、本好きのヴェロニカとしては是非聞いておきたかった。
園芸サロンの方にも今日は休むと伝えてある。
「そうか。では一緒に行こう」
「……はい」
(殿下と一緒に……二人きりではないからいいかな)
学校内とはいえ、フィンセントと二人きりで移動するとまた余計なことを噂されそうだが、フィンセントの側にはディルクがいるし、エリアスも一緒に行くから大丈夫だろう。
そう思い、ヴェロニカはうなずいて立ち上がった。
「エリアス・ボーハイツ。君はヴェロニカとの距離が近すぎないか」
サロンが開かれる講義室へ向かいながらフィンセントが言った。
「そうでしょうか」
「執事というのはもっと後ろに控えて歩くべきだろう」
フィンセントは、ヴェロニカの体温が感じられそうなくらいの距離で歩くエリアスに眉をひそめると、数歩下がった距離で歩く背後のディルクへと視線を送った。
(確かに……最近距離が近いのよね)
前は、ディルクくらいの距離で歩いていたはすだが。気がつくとエリアスはヴェロニカのすぐ側にいるようになっていた。
「そう離れていては、いざという時にお守りするのが難しいかと」
同様にディルクへと視線を送ってエリアスは答えた。
「護衛術に関してはまだ未熟な部分も多いですから」
「だが、そう近くてはヴェロニカも不快だろう」
「そうなのですか? ヴェロニカ様」
「え? ……そんなことは……」
悲しそうな表情でエリアスから尋ねられ、ヴェロニカは首を横に振った。
距離が近いことが気にはなるが、不快というほどではない。
「ヴェロニカ様もこうおっしゃっておられるので問題ございません」
フィンセントに向いてエリアスはそう言った。
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