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第6章 お披露目
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「はあ…気が重い…」
馬車に揺られながらルーチェはため息をついた。
「それは今日のお茶会の事?服装の事?」
「どちらもよ…」
ロゼの問いに答えてルーチェは視線を落とした。
「…こんな色、あからさまじゃない」
今日のルーチェは鮮やかな緑色のドレスに身を包んでいた。
このドレスもダイヤをあしらったネックレスとイヤリングもユークから贈られたものだ。
ノワール家にユークから王室御用達のお針子達が送られてきた。
ロゼのお披露目の時に着るルーチェのドレスを贈りたいと言われて採寸に応じたのだが。
しばらくしてお茶会の招待状と共にこのユークの瞳の色のドレスと装飾具一式が届いたのだ。
王太子の紋章が入った正式な招待状と共に届いたドレスを着用しない訳にもいかず、同様に招待状が届いたロゼと共にドレスアップしてノワール家の馬車で王宮へと向かっていた。
「どうしてこんな改まったお茶会なんて開くのかしら」
「最近王宮へ行っていなかったから、ルーチェに会いたいんじゃない?」
ロゼも間近に迫ったお披露目の準備が忙しく、またランドの調査も捗っていないため———こちらにばかりかまけて図書館の仕事をないがしろにしていると部下に怒られているらしい———久しぶりの王宮だった。
「それに多分…」
「それに?」
「…ううん、何でもないわ」
ふふっとロゼは微笑んだ。
二人と護衛として王宮で合流したヴァイスが通されたのは、初めてロゼが訪れた時と同じ庭園だった。
「やあ、いらっしゃい」
その時と同様にオリエンスが出迎えた。
「殿下もすぐに来るから座って。今日はね、珍しいお茶が手に入ったんだ」
「珍しい?」
「私もまだ飲んだ事がないから楽しみなんだ」
「…オリエンス様の領地は確かお茶が名産なんですよね」
ロゼが尋ねた。
国内で出回っているお茶の七割以上がアズール家の領地で採れると教わったのだ。
「そう、でも今日のはうちではなくて外国の…ああ、そもそもあれはお茶ではないのかな」
「お茶ではない…?」
「待たせたな」
首を傾げたルーチェの耳にユークの声が聞こえた。
「本日はお招きありがとうございます」
立ち上がり、スカートの裾をつまんでお辞儀をするロゼの隣でルーチェも同様に頭を下げた。
「ロゼもすっかり慣れたようだな」
最初の時のぎこちなさもすっかり消えたロゼの仕草を見てそう言うと、ユークは視線をルーチェに移し目を細めた。
「ああ、よく似合っている」
「……このような身に余る素晴らしいものを贈っていただき、ありがとうございます」
ルーチェはもう一度頭を下げた。
「本当はお披露目の時に着せたかったのだが、オリエンスに主役を食うような事はするなと怒られてしまってね」
「殿下の瞳の色のドレスなど目立って仕方ないですからね」
「お披露目のドレスは淡い色にしたが装飾品はルビーを選んだ。それくらいならいいだろう」
「…アリガタク使ワセテイタダキマス」
瞳の色ではないけれど、髪の色というのもどうかと思うけれど。
心の中で毒づいたルーチェは、ふいに鼻をくすぐった香りに気づき———目を見開いた。
「これは南方から来た商人から手に入れたものだ」
侍女たちがティーカップに黒い液体を注ぐのを食い入るように見入るルーチェを見つめながらユークは言った。
「コフィーという豆から作った茶だそうだ。飲んでみてくれ」
「…頂きます」
ルーチェはティーカップを手に取ると、そっと口元へ運んだ。
息を吸い、その香りを嗅いでからそっと口に含む。
口の中で広がる味と香りをじっくりと味わい、飲み込んだ。
「どうだ…っ」
尋ねたルーチェの瞳にじわりと涙が滲んでいくのを見てユークは息を飲んだ。
「———コーヒーだ…」
ルーチェの頬を大粒の涙が伝った。
「二度と…飲めないと思ってた…」
ひかりの前世での大好物だった。
家族や雫が心配するくらい一日に何杯も飲んでいたし、休日や放課後に雫を誘い、時には一人でコーヒーが美味しいと噂のカフェに通うのが趣味だった。
この世界に転生して、コーヒーやそれに類似するものが存在しないと知った時は絶望した。
やがて遠い南国にはあるらしいと知ったけれど…貧しい下級貴族の身では手に入れる事など不可能で。
二度とあの味と香りに触れる事などないと思っていたのに。
「ロゼから、これを君が飲みたがっていると聞いて取り寄せたんだ」
先日、ノワール家でダンスの練習をした時、ロゼにルーチェが好きなものを尋ねた。
その時にコフィーという異国の飲み物が前世の大好物と同じものらしく飲みたがっていると聞き、手に入れるようオリエンスに指示した。
国内では流通していなかったが、ちょうど滞在していた南方の商人が自分たちで飲む用に持っていたのを分けてもらったのだ。
「…ありがとう…ございます…」
「———泣くほど美味いものなのか」
人目も憚らず大粒の涙を流しながらも飲むのをやめないルーチェを見て、ユークも恐る恐る一口飲んで…すぐにその顔をしかめた。
「これは…」
「…ずいぶんと苦いものですね」
同様に飲んだオリエンスも眉をひそめた。
「これが…美味しいのか?」
「慣れれば美味しいと思うようになります」
ロゼはそう言って、そっと一口飲んだ。
「…味も香りも向こうの世界のコーヒーによく似ています」
しかめ面でコーヒーを飲むユークとオリエンスを見てロゼは微笑んだ。
「ミルクや砂糖などを入れれば飲みやすくなります。私はミルクを入れるのが好きなんです」
「そうか…それは助かるな」
ホッとした顔でユークがミルクピッチャーに手を伸ばすのを見ていたロゼは、隣のヴァイスが表情を変える事なくコーヒーを飲んでいるのに気づいた。
「…ヴァイス様は大丈夫なのですか?」
「騎士団の演習で山に行くとその辺に生えている葉を採って作った苦い茶を飲む事もあるからな、それに比べれば香りもいいし美味い」
「そ…そうなんですか…」
「そんな変なものと一緒にするな」
個人の私物を分けてもらったとはいえ、かなりいい値段だったのだ。
ミルクと砂糖をたっぷり入れてようやく飲みやすくなったコーヒーを口に運びながらユークは横目でヴァイスを睨んだ。
馬車に揺られながらルーチェはため息をついた。
「それは今日のお茶会の事?服装の事?」
「どちらもよ…」
ロゼの問いに答えてルーチェは視線を落とした。
「…こんな色、あからさまじゃない」
今日のルーチェは鮮やかな緑色のドレスに身を包んでいた。
このドレスもダイヤをあしらったネックレスとイヤリングもユークから贈られたものだ。
ノワール家にユークから王室御用達のお針子達が送られてきた。
ロゼのお披露目の時に着るルーチェのドレスを贈りたいと言われて採寸に応じたのだが。
しばらくしてお茶会の招待状と共にこのユークの瞳の色のドレスと装飾具一式が届いたのだ。
王太子の紋章が入った正式な招待状と共に届いたドレスを着用しない訳にもいかず、同様に招待状が届いたロゼと共にドレスアップしてノワール家の馬車で王宮へと向かっていた。
「どうしてこんな改まったお茶会なんて開くのかしら」
「最近王宮へ行っていなかったから、ルーチェに会いたいんじゃない?」
ロゼも間近に迫ったお披露目の準備が忙しく、またランドの調査も捗っていないため———こちらにばかりかまけて図書館の仕事をないがしろにしていると部下に怒られているらしい———久しぶりの王宮だった。
「それに多分…」
「それに?」
「…ううん、何でもないわ」
ふふっとロゼは微笑んだ。
二人と護衛として王宮で合流したヴァイスが通されたのは、初めてロゼが訪れた時と同じ庭園だった。
「やあ、いらっしゃい」
その時と同様にオリエンスが出迎えた。
「殿下もすぐに来るから座って。今日はね、珍しいお茶が手に入ったんだ」
「珍しい?」
「私もまだ飲んだ事がないから楽しみなんだ」
「…オリエンス様の領地は確かお茶が名産なんですよね」
ロゼが尋ねた。
国内で出回っているお茶の七割以上がアズール家の領地で採れると教わったのだ。
「そう、でも今日のはうちではなくて外国の…ああ、そもそもあれはお茶ではないのかな」
「お茶ではない…?」
「待たせたな」
首を傾げたルーチェの耳にユークの声が聞こえた。
「本日はお招きありがとうございます」
立ち上がり、スカートの裾をつまんでお辞儀をするロゼの隣でルーチェも同様に頭を下げた。
「ロゼもすっかり慣れたようだな」
最初の時のぎこちなさもすっかり消えたロゼの仕草を見てそう言うと、ユークは視線をルーチェに移し目を細めた。
「ああ、よく似合っている」
「……このような身に余る素晴らしいものを贈っていただき、ありがとうございます」
ルーチェはもう一度頭を下げた。
「本当はお披露目の時に着せたかったのだが、オリエンスに主役を食うような事はするなと怒られてしまってね」
「殿下の瞳の色のドレスなど目立って仕方ないですからね」
「お披露目のドレスは淡い色にしたが装飾品はルビーを選んだ。それくらいならいいだろう」
「…アリガタク使ワセテイタダキマス」
瞳の色ではないけれど、髪の色というのもどうかと思うけれど。
心の中で毒づいたルーチェは、ふいに鼻をくすぐった香りに気づき———目を見開いた。
「これは南方から来た商人から手に入れたものだ」
侍女たちがティーカップに黒い液体を注ぐのを食い入るように見入るルーチェを見つめながらユークは言った。
「コフィーという豆から作った茶だそうだ。飲んでみてくれ」
「…頂きます」
ルーチェはティーカップを手に取ると、そっと口元へ運んだ。
息を吸い、その香りを嗅いでからそっと口に含む。
口の中で広がる味と香りをじっくりと味わい、飲み込んだ。
「どうだ…っ」
尋ねたルーチェの瞳にじわりと涙が滲んでいくのを見てユークは息を飲んだ。
「———コーヒーだ…」
ルーチェの頬を大粒の涙が伝った。
「二度と…飲めないと思ってた…」
ひかりの前世での大好物だった。
家族や雫が心配するくらい一日に何杯も飲んでいたし、休日や放課後に雫を誘い、時には一人でコーヒーが美味しいと噂のカフェに通うのが趣味だった。
この世界に転生して、コーヒーやそれに類似するものが存在しないと知った時は絶望した。
やがて遠い南国にはあるらしいと知ったけれど…貧しい下級貴族の身では手に入れる事など不可能で。
二度とあの味と香りに触れる事などないと思っていたのに。
「ロゼから、これを君が飲みたがっていると聞いて取り寄せたんだ」
先日、ノワール家でダンスの練習をした時、ロゼにルーチェが好きなものを尋ねた。
その時にコフィーという異国の飲み物が前世の大好物と同じものらしく飲みたがっていると聞き、手に入れるようオリエンスに指示した。
国内では流通していなかったが、ちょうど滞在していた南方の商人が自分たちで飲む用に持っていたのを分けてもらったのだ。
「…ありがとう…ございます…」
「———泣くほど美味いものなのか」
人目も憚らず大粒の涙を流しながらも飲むのをやめないルーチェを見て、ユークも恐る恐る一口飲んで…すぐにその顔をしかめた。
「これは…」
「…ずいぶんと苦いものですね」
同様に飲んだオリエンスも眉をひそめた。
「これが…美味しいのか?」
「慣れれば美味しいと思うようになります」
ロゼはそう言って、そっと一口飲んだ。
「…味も香りも向こうの世界のコーヒーによく似ています」
しかめ面でコーヒーを飲むユークとオリエンスを見てロゼは微笑んだ。
「ミルクや砂糖などを入れれば飲みやすくなります。私はミルクを入れるのが好きなんです」
「そうか…それは助かるな」
ホッとした顔でユークがミルクピッチャーに手を伸ばすのを見ていたロゼは、隣のヴァイスが表情を変える事なくコーヒーを飲んでいるのに気づいた。
「…ヴァイス様は大丈夫なのですか?」
「騎士団の演習で山に行くとその辺に生えている葉を採って作った苦い茶を飲む事もあるからな、それに比べれば香りもいいし美味い」
「そ…そうなんですか…」
「そんな変なものと一緒にするな」
個人の私物を分けてもらったとはいえ、かなりいい値段だったのだ。
ミルクと砂糖をたっぷり入れてようやく飲みやすくなったコーヒーを口に運びながらユークは横目でヴァイスを睨んだ。
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