20 / 44
極甘彼氏を喜ばせる方法
二文字の想いを込めて
しおりを挟む
伊上の誕生日と、成治と約束した日が被っていると気づいたのは、あれから数日後。
いまさら約束を反故にするのも気が進まず、昼間に成治と出掛け、夜に伊上と食事をする約束をした。
本人は自分の誕生日に関心がないのか、プレゼントなどくれなくてもいい、と言っているのだが。
天希的には、恋人の誕生日を初めて祝えるとあって、その日は朝から気分が盛り上がっていた。
「プレゼント、決まりましたか?」
「うーん、どっちにしようか悩んでるんだよな」
カフェの予約時間までかなり余裕があり、天希は雑貨屋へ来ていた。気の利く成治が、何件か店をチョイスしてくれていて、プレゼント選びにまで付き合ってくれている。
一人であったら、品物を前に悩むところまで、至らなかっただろう。
「ペアマグ、ですか。ステンレスも格好いいけど、陶器のも色が綺麗ですね」
「そうなんだよ。値段的には、ステンレスのほうが手が届きやすいんだけど。やっぱりこっちかな」
「いいと思います。でも天希さんが選んだものなら、伊上さんはなんでも嬉しいと思いますよ」
「そ、そうか?」
「はい。近くで見ていても、特別! ってすごく伝わってきます」
両手を握りしめて力説する成治に、天希は頬が熱くなる。あの日から二週間と少し、毎日のように二ノ宮家に預けられていた。
仕事を終えて帰ってくると、伊上はまっすぐに天希の傍に来て構い倒し、成治が瞳を輝かせる、毎回その繰り返しだ。寂しさはなくなったが、恥ずかしさが増えた。
「見ていてちょっと羨ましいです」
「あー、田島は相変わらず?」
「はい。ちっとも俺の気持ちに気づいてくれそうにないです」
「そっか」
成治の恋路を応援したい気持ちが九割だけれど、伊上の忠告を無視するわけにもいかない。天希は頑張れや大丈夫、その言葉だけは言わないようにしている。
それでもまっすぐな成治を見ていると、背中を押したくて仕方がない。
「あ、でもこのあいだ。花をくれました」
「花?」
「はい! 仕事先で押しつけられたみたいで、困っていたので、くださいって。マリーゴールドの鉢植えを」
「お、おう、そうか」
それは花を贈られたとはいささか異なるが、成治としては田島から受け取ったことが嬉しいのだろう。
にこにこと笑う顔を見ていると、振り向かないあの男が恨めしく思えた。
「成治は、諦めようとかは、思わねぇの?」
「そうですね。……見込みはなさそうなんですけど。夢を見ていられるだけでも、幸せなのかなって」
「辛くない、ってことはないよな」
「毎日顔が見られて、声が聞けるだけでも恵まれてる気がします」
「前向きだな」
もしかしたら周りがとやかく言わなくとも、成治自身はすでにわかっていることなのかもしれない。これが報われない恋だってことに。
しかしそうは思っても、頭ではわかっても、天希は胸がモヤモヤとする。
「田島さん! お待たせしました」
「いえ」
プレゼントを購入して店の外へ出ると、くだんの男が立っていた。成治のにこやかな笑みにもまったく動じず、相変わらずだ。
なぜいまここに田島がいるのかは、数時間前に遡る――までもない。
二人で出掛けると知った志築が、彼を押しつけてきた。
休日のカフェに行くだけでお供付きかと、過保護ぶりに呆れもしたが、成治にとっては喜ばしいことだ。黙って天希は連れて行くことを許した。
「田島さん、これこのあいだのお返しです」
「お返し、ですか?」
「はい、花をくれたので」
「あれは」
「ネームタグに田島さんのイニシャルを彫ってもらったんです。使ってください」
いつもの調子で成治がぐいぐい突き進んでいる。その様子に田島はわずかに戸惑っているように見えるが、表情にさほど変化はない。
だが着ている上着のポケットに、突然手を突っ込まれて肩を跳ね上げた。
「車のキーホルダー、味気ないと思ってたんです」
「あの、成治さん」
「ほら、格好いいですよ」
得意気な成治の笑顔が、キラキラと輝いて見える。田島の困惑などものともしない強引さは、恋する男子は強し、だ。
「わりとお似合い、かもな」
ただし付き合ったら、田島は尻に敷かれるに違いない。その様子は想像するだけで笑えた。微笑ましい彼らを少しばかり二人きりにしようと、天希は見ていないふりをしながら、その場から少し離れる。
手持ち無沙汰を紛らわすために、スマートフォンに視線を落とせば、少し前に伊上からメッセージが届いていた。
――今日はなにを食べさせてくれるの?
その文字を目に留めて、天希は口元を緩める。今晩は彼のために、料理をすると約束をしていた。
これはなにも欲しがらない恋人が、唯一してくれたリクエストだ。
普段は他人の作ったものを、あまり口にしないので、意外なおねだりだったが、自分はほかの人と違うと言われているようで嬉しかった。
――期待はするな。ただのハンバーグだ。
短くそう返信すると、すぐに期待していると返ってくる。いまは手が空いているのだろうか。
少し間を置いてからスマートフォンが震え出す。とっさに通話を繋げると、柔らかな声が聞こえてきた。
『今日はなにも食べずに待ってる』
「いや、昼飯くらい食えよ」
『そのくらいの気持ちってことだよ』
「大げさだな。俺そんなに料理は得意じゃねぇよ」
天希は常日頃、台所に立っているわけではない。腹を空かせて、たまに焼くか炒めるか煮るかをする程度だ。
それでも今日のために練習はしてきた。練習台になった家族は迷惑だったろうけれど。
『成治たちは?』
「いま成治が田島に猛アタック中」
『へぇ、それは面白い展開だね』
「だろう? 成治、めちゃくちゃ生き生きした顔になってた」
『あまちゃんも生き生き、というか毎回キラキラしてるよ』
「え? 俺が?」
『うん、いつも眩しいくらいだよ。すごく可愛い』
ふっと優しく甘くなった伊上の声に、天希の胸の音が跳ねた。それとともにじわじわと顔が熱くなって、照れくささを誤魔化すように視線を俯かせる。
誰が見ているというわけでもないのに、天希はひどく気持ちが落ち着かなくなった。
「えっと、あのさ」
そわそわとした気分になりながら、思考を巡らせ言葉を探す。しばらく沈黙が続くけれど、そんな天希を見透かしているのか、伊上も黙ったままだ。
こういう時に、さらりと告白できる余裕が欲しい。そんなことを思いながら、天希は無意味に地面を蹴った。
「伊上、あー、その」
『ん?』
「俺が、いつもキラキラすんのは、あんたのことが」
たった二文字――それを告げるのに、もどかしいくらい時間がかかる。思えば勢いで告白した時以来、ちゃんと言葉にして伝えていなかった。天希がもごもごとしていると、微かに笑う声が聞こえてくる。
『それはあとで聞かせてもらおうかな。……ベッドの中で』
「そうやって、毎回エロいほうに持ってくな、馬鹿」
『それとは別に、夜は本当に楽しみにしているよ』
「うん」
『じゃあ、あまちゃん、またあとでね』
小さなリップ音が聞こえて、天希は耳に熱を灯らせる。
だがドキドキと高鳴る胸に急かされて、二文字を紡ごうと口を開きかけた時、急に近づいてきたエンジン音に気づく。
乱雑にドアが開け放たれた音が聞こえたのと、腕を掴まれたのはほぼ同時だ。踏ん張る間もなく、口を塞がれ身体が車に引きずり込まれる。
手にしていたスマートフォンと、紙袋が道路に転がった音がした。
異変に気づいた田島が、焦りを湧かせた顔で走り寄ってきたのが見えたけれど、彼がたどり着く前にドアが閉められる。
走り出した車は、天希のスマートフォンを轢き、さらには紙袋を跳ね上げて加速していった。
いまさら約束を反故にするのも気が進まず、昼間に成治と出掛け、夜に伊上と食事をする約束をした。
本人は自分の誕生日に関心がないのか、プレゼントなどくれなくてもいい、と言っているのだが。
天希的には、恋人の誕生日を初めて祝えるとあって、その日は朝から気分が盛り上がっていた。
「プレゼント、決まりましたか?」
「うーん、どっちにしようか悩んでるんだよな」
カフェの予約時間までかなり余裕があり、天希は雑貨屋へ来ていた。気の利く成治が、何件か店をチョイスしてくれていて、プレゼント選びにまで付き合ってくれている。
一人であったら、品物を前に悩むところまで、至らなかっただろう。
「ペアマグ、ですか。ステンレスも格好いいけど、陶器のも色が綺麗ですね」
「そうなんだよ。値段的には、ステンレスのほうが手が届きやすいんだけど。やっぱりこっちかな」
「いいと思います。でも天希さんが選んだものなら、伊上さんはなんでも嬉しいと思いますよ」
「そ、そうか?」
「はい。近くで見ていても、特別! ってすごく伝わってきます」
両手を握りしめて力説する成治に、天希は頬が熱くなる。あの日から二週間と少し、毎日のように二ノ宮家に預けられていた。
仕事を終えて帰ってくると、伊上はまっすぐに天希の傍に来て構い倒し、成治が瞳を輝かせる、毎回その繰り返しだ。寂しさはなくなったが、恥ずかしさが増えた。
「見ていてちょっと羨ましいです」
「あー、田島は相変わらず?」
「はい。ちっとも俺の気持ちに気づいてくれそうにないです」
「そっか」
成治の恋路を応援したい気持ちが九割だけれど、伊上の忠告を無視するわけにもいかない。天希は頑張れや大丈夫、その言葉だけは言わないようにしている。
それでもまっすぐな成治を見ていると、背中を押したくて仕方がない。
「あ、でもこのあいだ。花をくれました」
「花?」
「はい! 仕事先で押しつけられたみたいで、困っていたので、くださいって。マリーゴールドの鉢植えを」
「お、おう、そうか」
それは花を贈られたとはいささか異なるが、成治としては田島から受け取ったことが嬉しいのだろう。
にこにこと笑う顔を見ていると、振り向かないあの男が恨めしく思えた。
「成治は、諦めようとかは、思わねぇの?」
「そうですね。……見込みはなさそうなんですけど。夢を見ていられるだけでも、幸せなのかなって」
「辛くない、ってことはないよな」
「毎日顔が見られて、声が聞けるだけでも恵まれてる気がします」
「前向きだな」
もしかしたら周りがとやかく言わなくとも、成治自身はすでにわかっていることなのかもしれない。これが報われない恋だってことに。
しかしそうは思っても、頭ではわかっても、天希は胸がモヤモヤとする。
「田島さん! お待たせしました」
「いえ」
プレゼントを購入して店の外へ出ると、くだんの男が立っていた。成治のにこやかな笑みにもまったく動じず、相変わらずだ。
なぜいまここに田島がいるのかは、数時間前に遡る――までもない。
二人で出掛けると知った志築が、彼を押しつけてきた。
休日のカフェに行くだけでお供付きかと、過保護ぶりに呆れもしたが、成治にとっては喜ばしいことだ。黙って天希は連れて行くことを許した。
「田島さん、これこのあいだのお返しです」
「お返し、ですか?」
「はい、花をくれたので」
「あれは」
「ネームタグに田島さんのイニシャルを彫ってもらったんです。使ってください」
いつもの調子で成治がぐいぐい突き進んでいる。その様子に田島はわずかに戸惑っているように見えるが、表情にさほど変化はない。
だが着ている上着のポケットに、突然手を突っ込まれて肩を跳ね上げた。
「車のキーホルダー、味気ないと思ってたんです」
「あの、成治さん」
「ほら、格好いいですよ」
得意気な成治の笑顔が、キラキラと輝いて見える。田島の困惑などものともしない強引さは、恋する男子は強し、だ。
「わりとお似合い、かもな」
ただし付き合ったら、田島は尻に敷かれるに違いない。その様子は想像するだけで笑えた。微笑ましい彼らを少しばかり二人きりにしようと、天希は見ていないふりをしながら、その場から少し離れる。
手持ち無沙汰を紛らわすために、スマートフォンに視線を落とせば、少し前に伊上からメッセージが届いていた。
――今日はなにを食べさせてくれるの?
その文字を目に留めて、天希は口元を緩める。今晩は彼のために、料理をすると約束をしていた。
これはなにも欲しがらない恋人が、唯一してくれたリクエストだ。
普段は他人の作ったものを、あまり口にしないので、意外なおねだりだったが、自分はほかの人と違うと言われているようで嬉しかった。
――期待はするな。ただのハンバーグだ。
短くそう返信すると、すぐに期待していると返ってくる。いまは手が空いているのだろうか。
少し間を置いてからスマートフォンが震え出す。とっさに通話を繋げると、柔らかな声が聞こえてきた。
『今日はなにも食べずに待ってる』
「いや、昼飯くらい食えよ」
『そのくらいの気持ちってことだよ』
「大げさだな。俺そんなに料理は得意じゃねぇよ」
天希は常日頃、台所に立っているわけではない。腹を空かせて、たまに焼くか炒めるか煮るかをする程度だ。
それでも今日のために練習はしてきた。練習台になった家族は迷惑だったろうけれど。
『成治たちは?』
「いま成治が田島に猛アタック中」
『へぇ、それは面白い展開だね』
「だろう? 成治、めちゃくちゃ生き生きした顔になってた」
『あまちゃんも生き生き、というか毎回キラキラしてるよ』
「え? 俺が?」
『うん、いつも眩しいくらいだよ。すごく可愛い』
ふっと優しく甘くなった伊上の声に、天希の胸の音が跳ねた。それとともにじわじわと顔が熱くなって、照れくささを誤魔化すように視線を俯かせる。
誰が見ているというわけでもないのに、天希はひどく気持ちが落ち着かなくなった。
「えっと、あのさ」
そわそわとした気分になりながら、思考を巡らせ言葉を探す。しばらく沈黙が続くけれど、そんな天希を見透かしているのか、伊上も黙ったままだ。
こういう時に、さらりと告白できる余裕が欲しい。そんなことを思いながら、天希は無意味に地面を蹴った。
「伊上、あー、その」
『ん?』
「俺が、いつもキラキラすんのは、あんたのことが」
たった二文字――それを告げるのに、もどかしいくらい時間がかかる。思えば勢いで告白した時以来、ちゃんと言葉にして伝えていなかった。天希がもごもごとしていると、微かに笑う声が聞こえてくる。
『それはあとで聞かせてもらおうかな。……ベッドの中で』
「そうやって、毎回エロいほうに持ってくな、馬鹿」
『それとは別に、夜は本当に楽しみにしているよ』
「うん」
『じゃあ、あまちゃん、またあとでね』
小さなリップ音が聞こえて、天希は耳に熱を灯らせる。
だがドキドキと高鳴る胸に急かされて、二文字を紡ごうと口を開きかけた時、急に近づいてきたエンジン音に気づく。
乱雑にドアが開け放たれた音が聞こえたのと、腕を掴まれたのはほぼ同時だ。踏ん張る間もなく、口を塞がれ身体が車に引きずり込まれる。
手にしていたスマートフォンと、紙袋が道路に転がった音がした。
異変に気づいた田島が、焦りを湧かせた顔で走り寄ってきたのが見えたけれど、彼がたどり着く前にドアが閉められる。
走り出した車は、天希のスマートフォンを轢き、さらには紙袋を跳ね上げて加速していった。
5
お気に入りに追加
476
あなたにおすすめの小説
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ド陰キャが海外スパダリに溺愛される話
NANiMO
BL
人生に疲れた有宮ハイネは、日本に滞在中のアメリカ人、トーマスに助けられる。しかもなんたる偶然か、トーマスはハイネと交流を続けてきたネット友達で……?
「きみさえよければ、ここに住まない?」
トーマスの提案で、奇妙な同居生活がスタートするが………
距離が近い!
甘やかしが過ぎる!
自己肯定感低すぎ男、ハイネは、この溺愛を耐え抜くことができるのか!?
オメガ転生。
桜
BL
残業三昧でヘトヘトになりながらの帰宅途中。乗り合わせたバスがまさかのトンネル内の火災事故に遭ってしまう。
そして…………
気がつけば、男児の姿に…
双子の妹は、まさかの悪役令嬢?それって一家破滅フラグだよね!
破滅回避の奮闘劇の幕開けだ!!
初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
*
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結しました!
時々おまけを更新しています。
【第1章完結】悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼第2章2025年1月18日より投稿予定
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
ACCOMPLICE
子犬一 はぁて
BL
欠陥品のα(狼上司)×完全無欠のΩ(大型犬部下)その行為は同情からくるものか、あるいは羨望からくるものか。
産まれつき種を持たないアルファである小鳥遊駿輔は住販会社で働いている。己の欠陥をひた隠し「普通」のアルファとして生きてきた。
新年度、新しく入社してきた岸本雄馬は上司にも物怖じせず意見を言ってくる新進気鋭の新人社員だった。彼を部下に据え一から営業を叩き込むことを指示された小鳥遊は厳しく指導をする。そんな小鳥遊に一切音を上げず一ヶ月働き続けた岸本に、ひょんなことから小鳥遊の秘密を知られてしまう。それ以来岸本はたびたび小鳥遊を脅すようになる。
お互いの秘密を共有したとき、二人は共犯者になった。両者の欠陥を補うように二人の関係は変わっていく。
ACCOMPLICEーー共犯ーー
※この作品はフィクションです。オメガバースの世界観をベースにしていますが、一部解釈を変えている部分があります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる