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レンアイモヨウ
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あちらのほうがやはり早かったようで、駅に着く前にメッセージが届いていた。
また電車に乗るのだろうから、改札を出なくてもいいのに、律儀に外で待っているようだ。
中にいてもらったほうが、説明が省かれて楽だったとも思うが、仕方ない。
駅前の広間の一角、そこにあいつは立っていた。相変わらず背が高くてほかから抜きん出ている。
人目を引くような顔立ちではまったくないが、その背の高さに振り返る人は多い。
「わあ、あの人すごく背が高いですね」
「……ああ、あれは」
馬鹿みたいに高い身長に目を引かれたのは、あいつの周りだけでなく隣もだった。
目を瞬かせる穂村の表情に、少しばかり苦笑いが浮かぶが、あれを指さそうと手を上げる。しかし説明する前に声が響いた。
「広海先輩!」
デカい声を上げなくとも聞こえる、そう言いたいところをぐっとこらえたら、眉間にしわが寄った気がする。
だがこちらの気も知らずに、花が咲いたみたいな明るい笑みを浮かべて、やつはまっすぐにこちらへ向かってきた。
それに驚いて、俺とあいつを見比べる視線を感じるが、また言葉にする前に声に遮られる。
「お疲れさまです!」
「お前はいちいちうるせぇよ」
「え、だって嬉しいんですもん。……あ、職場の人?」
どうやらいまのこの瞬間まで、俺しか見えていなかったようで、ふいに視線を落として首を傾げた。
しばらくじっとなにかを考えている様子だったが、すぐにまたぱっと笑みを浮かべる。
するとそれに反応した穂村が深々と頭を下げた。
「はじめまして穂村冬司と言います。同じ職場で事務をしている者です。今日は春日野さんのお時間いただいてしまってすみません」
「あれ? 仕事じゃなかったの?」
察しがいいのはこういう時に対処に困る。俺が時間を気にしていた原因が、こいつだということに気づいたのだろう。
さらにはすまなそうな顔をする穂村の言葉で、目の前の男にもなにやら伝わってしまったようだ。
言葉に詰まってなにを言おうか考えてしまうが、回りくどい話をするのもなんだ。
「穂村の用事に付き合ってきた」
「そうなんだ。……なんの用事?」
「……指輪を作るのに」
「え? 誰と誰の?」
「はっ? こいつとこいつの恋人以外に、なんの選択肢があるんだよ!」
ふいに訝しげな表情を浮かべて、眉間にしわを寄せた男の顔を思いきり、引き伸ばしてしまった。
痛い痛いと泣き言を言うのに腹が立って、ぎゅっとさらにつねるとしょぼんとうな垂れた。
どうしたらおかしな勘違いをすることができるんだ。この男の頭の中身は、空っぽなんじゃないのか。頭が悪すぎてムカつく。
「すみません」
「ほんと馬鹿じゃねぇの」
耳を伏せた大型犬の横っ面を手の甲で叩けば、ますます情けない顔に変わった。しかしふと苛々する感情が冷めると、隣で目を丸くしている穂村に気づいて、気まずい思いをする。
重たい息をついたら、急にまた大きな声を出されて肩が跳ねた。
「ごめんなさい! 自己紹介もまだだった! 俺は三木瑛冶って言います」
「お前さっきから声でけぇよ」
「す、すみません」
「ミキ、さん?」
「ああ、俺の同居人だ」
「……ミキさん、で同居人?」
ひどく考え込むような顔で、首を傾げた穂村に瑛冶はつられるように首を傾げたが、はたと俺はその単語の意味に気づいた。
彼の頭の中が色々と、ややこしいことになっているのも察する。
「三つに木でミキ、名前じゃなくて名字だ。あの男がよく言ってる俺のツレ」
「え、えっ? 広海先輩? なに言って」
「くそ上司がお前の名前をよく出すから、めんどくせぇことになってんだよ」
「で、でも言わなくても誤魔化しようは」
「俺だって言う相手くらい選んでる」
慌てふためく男の額を手のひらで押さえると、ちらりと視線を動かす。
その視線の先では、言葉の意味を理解しようと考えを巡らせている様子が、目に見てわかる。確かに言い訳のしようはいくらでもあった。
あれはあの男のからかいと、冗談で全部嘘だったと言えば済むことだ。けれどなんとなく嘘をつく気にならなかった。
しかし相手は選んでいるが、どんな反応が返ってくるのか――そう思っていたら穂村は、顔を上げて笑みを浮かべた。
「そうだったんですね! 俺、ちょっと勇気が出ました」
「え?」
途端に瞳を輝かせた穂村は、ほんの少し頬を紅潮させて両手を握りしめる。
その反応にますます瑛冶は首を傾げるが、面倒くさい説明をこれ以上はしたくなくて、俺は肩をすくめた。そして時計を見てからのんびりと駅へ足を向ける。
「穂村、家はどこだった? 駅まで送ってやる。ちょっといま時間は混んでると思う」
「でもこれから出掛けるんじゃ」
「お前が電車でぶっ倒れても困るからな」
「穂村くん、どこか悪いの?」
「ちょっと人が多いのとか駄目で、体調崩しやすくて」
「そうなんだ、じゃあ行こう!」
困ったように、眉を寄せる穂村に手を伸ばすと、瑛冶はぱっと彼の手を握る。それに驚いてこちらへ視線が向けられるが、別段気にするところでもないので、そのまま改札を抜けた。
あれには歳の離れた弟がいて、身体が弱いというワードに弱いのだ。
それだけではなく普段から風邪を引いた、具合が悪いなどと言えば、邪魔くさいくらいに面倒を見ようとする。
典型的な世話焼き長男だ。
「こっちの方面ってほんと混むよね」
「わざわざ本当にすみません。いつも定時ですぐ上がるので、ここまで混んだ電車に乗ることないんですけど」
「それはいいけど、具合悪くなってきた? 顔色やばいよ」
「ちょっと人混みに酔いました」
時間帯が運悪くピークに当たったのか、電車の乗車率がかなり高くなってきた。もうあと一駅というところで、穂村の顔が青を通り越して白くなる。
ずっと瑛冶が背中を撫でていたが、だいぶ限界が近いように見える。
けれどこんな時に、なんだって俺は複雑な気持ちになっているんだ。
これは気にするところではない、そう自分で思っていたはずなのに、目の前の男の腕にいるのが他人であることに苛ついた。
「広海先輩?」
それなのに――ふいに伸びてきた手が、気持ちをなだめすかす。小さく握られた指先に熱が灯る。
「なんだよ」
「ううん、なんでもない」
見透かすみたいな眼差しと指先に触れた手。それから逃げるように手を引けば、ふっと眉尻を下げて小さく笑う。
その視線から目をそらしたら、それは窓の外へと向けられた。
少しずつ減速した電車がホームに滑り込んで、なぜかほっと息をついてしまった。
「大丈夫? あそこでちょっと休もっか」
「そこで待ってろ。水、買ってくる」
「あ、うん」
改札を出ると二人を残して、すぐ傍のコンビニに足を向けた。穂村の手を握る瑛冶にまた苛々としてしまい、そこにいると顔に出てしまいそうになる。
こちらを気にする視線を背中に感じはしたが、振り返らず店に入った。
「はあ、馬鹿じゃねぇの。……そんなこと気にしてる場合じゃねぇだろ。あれは家まで送ったほうが良さそうだな」
我ながら本当に馬鹿馬鹿しいと思う。相手がいる人間にこんなこと考えたって無駄でしかない。
もうちょっと病人を労るくらいの感情は持てないものか。あの調子では、家にたどり着く前に力尽きそうに見える。
やはりだいぶマシにはなってきたが、身体の具合は良くないんだな。朝が早いのも、満員電車に当たらないようにするためかもしれない。
そういえば月に何度かは、まだ病院に通ってるとか言っていたか。
自分は比較的頑丈に生まれてきたから、そういう不自由をする気持ちはあまりわからない。けれど自分の身体が思うようにいかなくて、人の負担になるのは辛いだろうというのはわかる。
だからこそ早く大人になりたいと、隣を歩く相手と並び立ちたいと思う。
「先急ぐような気持ちになったことは、ねぇなぁ」
そういう思いをしたことは一度もない。ないけれど――隣を歩く男と並び歩きたいとは思う。いつか先を越されて、手が届かなくなるような気持ちになる。
あいつの世界は広いから、踏み出した先が見えなくなりそうに思える。
「やめよう、ろくでもないことしか浮かばない」
今日はやけに感傷的だ。こういう時は余計なことを考えて気持ちがぶれる。しかしなぜこんなに後ろ向きな、考えばかり浮かぶのだろう。
朝からずっとこの調子では、自分でもうんざりする。なにかきっかけがあっただろうか。
いつものように目を覚まして、いつものようにあいつがいて、大きく気持ちが揺らぐようなことは、なかったと思う。
それでもなにかが引っかかる。胸の奥底にひっかき傷ができたみたいな、そんなじくりとした痛みを感じた。
また電車に乗るのだろうから、改札を出なくてもいいのに、律儀に外で待っているようだ。
中にいてもらったほうが、説明が省かれて楽だったとも思うが、仕方ない。
駅前の広間の一角、そこにあいつは立っていた。相変わらず背が高くてほかから抜きん出ている。
人目を引くような顔立ちではまったくないが、その背の高さに振り返る人は多い。
「わあ、あの人すごく背が高いですね」
「……ああ、あれは」
馬鹿みたいに高い身長に目を引かれたのは、あいつの周りだけでなく隣もだった。
目を瞬かせる穂村の表情に、少しばかり苦笑いが浮かぶが、あれを指さそうと手を上げる。しかし説明する前に声が響いた。
「広海先輩!」
デカい声を上げなくとも聞こえる、そう言いたいところをぐっとこらえたら、眉間にしわが寄った気がする。
だがこちらの気も知らずに、花が咲いたみたいな明るい笑みを浮かべて、やつはまっすぐにこちらへ向かってきた。
それに驚いて、俺とあいつを見比べる視線を感じるが、また言葉にする前に声に遮られる。
「お疲れさまです!」
「お前はいちいちうるせぇよ」
「え、だって嬉しいんですもん。……あ、職場の人?」
どうやらいまのこの瞬間まで、俺しか見えていなかったようで、ふいに視線を落として首を傾げた。
しばらくじっとなにかを考えている様子だったが、すぐにまたぱっと笑みを浮かべる。
するとそれに反応した穂村が深々と頭を下げた。
「はじめまして穂村冬司と言います。同じ職場で事務をしている者です。今日は春日野さんのお時間いただいてしまってすみません」
「あれ? 仕事じゃなかったの?」
察しがいいのはこういう時に対処に困る。俺が時間を気にしていた原因が、こいつだということに気づいたのだろう。
さらにはすまなそうな顔をする穂村の言葉で、目の前の男にもなにやら伝わってしまったようだ。
言葉に詰まってなにを言おうか考えてしまうが、回りくどい話をするのもなんだ。
「穂村の用事に付き合ってきた」
「そうなんだ。……なんの用事?」
「……指輪を作るのに」
「え? 誰と誰の?」
「はっ? こいつとこいつの恋人以外に、なんの選択肢があるんだよ!」
ふいに訝しげな表情を浮かべて、眉間にしわを寄せた男の顔を思いきり、引き伸ばしてしまった。
痛い痛いと泣き言を言うのに腹が立って、ぎゅっとさらにつねるとしょぼんとうな垂れた。
どうしたらおかしな勘違いをすることができるんだ。この男の頭の中身は、空っぽなんじゃないのか。頭が悪すぎてムカつく。
「すみません」
「ほんと馬鹿じゃねぇの」
耳を伏せた大型犬の横っ面を手の甲で叩けば、ますます情けない顔に変わった。しかしふと苛々する感情が冷めると、隣で目を丸くしている穂村に気づいて、気まずい思いをする。
重たい息をついたら、急にまた大きな声を出されて肩が跳ねた。
「ごめんなさい! 自己紹介もまだだった! 俺は三木瑛冶って言います」
「お前さっきから声でけぇよ」
「す、すみません」
「ミキ、さん?」
「ああ、俺の同居人だ」
「……ミキさん、で同居人?」
ひどく考え込むような顔で、首を傾げた穂村に瑛冶はつられるように首を傾げたが、はたと俺はその単語の意味に気づいた。
彼の頭の中が色々と、ややこしいことになっているのも察する。
「三つに木でミキ、名前じゃなくて名字だ。あの男がよく言ってる俺のツレ」
「え、えっ? 広海先輩? なに言って」
「くそ上司がお前の名前をよく出すから、めんどくせぇことになってんだよ」
「で、でも言わなくても誤魔化しようは」
「俺だって言う相手くらい選んでる」
慌てふためく男の額を手のひらで押さえると、ちらりと視線を動かす。
その視線の先では、言葉の意味を理解しようと考えを巡らせている様子が、目に見てわかる。確かに言い訳のしようはいくらでもあった。
あれはあの男のからかいと、冗談で全部嘘だったと言えば済むことだ。けれどなんとなく嘘をつく気にならなかった。
しかし相手は選んでいるが、どんな反応が返ってくるのか――そう思っていたら穂村は、顔を上げて笑みを浮かべた。
「そうだったんですね! 俺、ちょっと勇気が出ました」
「え?」
途端に瞳を輝かせた穂村は、ほんの少し頬を紅潮させて両手を握りしめる。
その反応にますます瑛冶は首を傾げるが、面倒くさい説明をこれ以上はしたくなくて、俺は肩をすくめた。そして時計を見てからのんびりと駅へ足を向ける。
「穂村、家はどこだった? 駅まで送ってやる。ちょっといま時間は混んでると思う」
「でもこれから出掛けるんじゃ」
「お前が電車でぶっ倒れても困るからな」
「穂村くん、どこか悪いの?」
「ちょっと人が多いのとか駄目で、体調崩しやすくて」
「そうなんだ、じゃあ行こう!」
困ったように、眉を寄せる穂村に手を伸ばすと、瑛冶はぱっと彼の手を握る。それに驚いてこちらへ視線が向けられるが、別段気にするところでもないので、そのまま改札を抜けた。
あれには歳の離れた弟がいて、身体が弱いというワードに弱いのだ。
それだけではなく普段から風邪を引いた、具合が悪いなどと言えば、邪魔くさいくらいに面倒を見ようとする。
典型的な世話焼き長男だ。
「こっちの方面ってほんと混むよね」
「わざわざ本当にすみません。いつも定時ですぐ上がるので、ここまで混んだ電車に乗ることないんですけど」
「それはいいけど、具合悪くなってきた? 顔色やばいよ」
「ちょっと人混みに酔いました」
時間帯が運悪くピークに当たったのか、電車の乗車率がかなり高くなってきた。もうあと一駅というところで、穂村の顔が青を通り越して白くなる。
ずっと瑛冶が背中を撫でていたが、だいぶ限界が近いように見える。
けれどこんな時に、なんだって俺は複雑な気持ちになっているんだ。
これは気にするところではない、そう自分で思っていたはずなのに、目の前の男の腕にいるのが他人であることに苛ついた。
「広海先輩?」
それなのに――ふいに伸びてきた手が、気持ちをなだめすかす。小さく握られた指先に熱が灯る。
「なんだよ」
「ううん、なんでもない」
見透かすみたいな眼差しと指先に触れた手。それから逃げるように手を引けば、ふっと眉尻を下げて小さく笑う。
その視線から目をそらしたら、それは窓の外へと向けられた。
少しずつ減速した電車がホームに滑り込んで、なぜかほっと息をついてしまった。
「大丈夫? あそこでちょっと休もっか」
「そこで待ってろ。水、買ってくる」
「あ、うん」
改札を出ると二人を残して、すぐ傍のコンビニに足を向けた。穂村の手を握る瑛冶にまた苛々としてしまい、そこにいると顔に出てしまいそうになる。
こちらを気にする視線を背中に感じはしたが、振り返らず店に入った。
「はあ、馬鹿じゃねぇの。……そんなこと気にしてる場合じゃねぇだろ。あれは家まで送ったほうが良さそうだな」
我ながら本当に馬鹿馬鹿しいと思う。相手がいる人間にこんなこと考えたって無駄でしかない。
もうちょっと病人を労るくらいの感情は持てないものか。あの調子では、家にたどり着く前に力尽きそうに見える。
やはりだいぶマシにはなってきたが、身体の具合は良くないんだな。朝が早いのも、満員電車に当たらないようにするためかもしれない。
そういえば月に何度かは、まだ病院に通ってるとか言っていたか。
自分は比較的頑丈に生まれてきたから、そういう不自由をする気持ちはあまりわからない。けれど自分の身体が思うようにいかなくて、人の負担になるのは辛いだろうというのはわかる。
だからこそ早く大人になりたいと、隣を歩く相手と並び立ちたいと思う。
「先急ぐような気持ちになったことは、ねぇなぁ」
そういう思いをしたことは一度もない。ないけれど――隣を歩く男と並び歩きたいとは思う。いつか先を越されて、手が届かなくなるような気持ちになる。
あいつの世界は広いから、踏み出した先が見えなくなりそうに思える。
「やめよう、ろくでもないことしか浮かばない」
今日はやけに感傷的だ。こういう時は余計なことを考えて気持ちがぶれる。しかしなぜこんなに後ろ向きな、考えばかり浮かぶのだろう。
朝からずっとこの調子では、自分でもうんざりする。なにかきっかけがあっただろうか。
いつものように目を覚まして、いつものようにあいつがいて、大きく気持ちが揺らぐようなことは、なかったと思う。
それでもなにかが引っかかる。胸の奥底にひっかき傷ができたみたいな、そんなじくりとした痛みを感じた。
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