触れて触って抱きしめて

無自覚人たらしな大学生×臆病な天然司書
指先から伝わる想いは心を熱く震わせる

ものに触れると人の心の声が聞こえてしまう天音は、人との関わりに一線を引いてきた。
けれど毎日のように図書館にやってくる、中原の『声』だけは癒やしを感じている。
まっすぐで裏表を感じさせない、綺麗な心。
片想いしている彼をずっと微笑ましく思っていた。
想いが実ればいい――そう思っていたはずなのに、近づくほどに彼の優しさに惹かれてしまった。
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