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バベル戦争編
第十四話 家出
しおりを挟む「お前らに伝えなくちゃいけないことがある」
ヒガルティアは真面目な雰囲気を漂わせてた。
「シゼルが死んだ」
「えっ、」
リナはショックのあまり声を漏らした。実の兄が死んだんだそれはそうだろう。
「嘘…だろ?」
セルドの目から光が消える。セルドは小さい頃からシゼルと一緒に遊んできたそれが一気に崩れた気持ちそれが一番この気持ちにあっているだろう。
「…」
何も言えない。目の前で見たんだ。
「誰が誰が殺したんだよ!」
セルドが声を上げる。
「不明…国からはそう聞かされている…」
〔不明…!?国はなぜ悪魔や四天王のことを隠蔽してるんだ…〕
「不明ってなんだよ!家族が死んでんのに!ちゃんと調べてくれよ父上!」
「すまないが…それは叶わない…」
父上は下を向いた。
「クソがっ!クソが…くそ…が……」
セルドの目から涙が出る。
「俺は信じねぇ…シゼル兄貴は生きてる。俺は俺の人生を使ってシゼル兄貴を探し出す…兄貴…今までありがとう。俺はこの家を出る…」
「ちょっと待てよ、セルド!」
リアクが怒鳴る。
「なんだよ…兄貴…兄貴はシゼル兄貴のことがどうでもいいのか!」
「どうでもいいわけないだろ!でもよ、それで家を出るのはおかしいだろ。シゼル兄さんの死を受け止めて、それを経験にして生きていくんだ!兄さんはずっと言っていた!他人の死を受止める。そしてそれを経験にして生きていくんだ、人の死は決して無駄じゃない、だからシゼル兄さんの死も決して無駄じゃないんだ、」
「クソが…兄貴の言い分もかるよ…でも俺の失望感は誰が死のうと補えない。じゃあな兄貴」
セルドは勢いよく家を出ていった。
「すまない…リアク、リナ、ロナ…今言うべきではなかったな…」
「父上今言わないとケジメがつかなかったので大丈夫です…」
ケジメをつける…か…俺に言えたことじゃないか
木々に囲まれた道をだんだんと歩くセルド。
「がはっ…!」
セルドは謎の槍で釣り抜かれた。
「おい、人間。吸血鬼になれ」
女の声が後ろから聞こえる。
セルドは槍を抜かれ血を吐いた。
「大丈夫だ。時期に吸血鬼になり、傷も治るだろう」
「さ、行くぞ」
セルドは襟を引っ張られながら連れてかれた。
リアクとリナは魔法学校に一緒に行っている。
「ねぇお兄。リノの家によっていい?」
「あぁいいぞ」
リノの家の扉が開く。
「おまたせ~ってリアクもいるんだ」
「何、居たら困るか?」
「いやいや、そんなことは無いよ全然!」
「ほんとか?」
平和な会話これが一番楽しい。
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