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第二章 帝都編

第十五話 軍法会議

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牢屋が何個も並ぶ軍事刑務所。そこでは─

「おらぁ!入れ!」

またしても牢屋に入れられるルイス。周りの犯罪者達は士官服姿のルイスに驚く。

「え、あなた士官ですか?」

「まぁ…そうだな。何もしてないのにここにぶち込まれてうんざりだ、」

「俺は元帝国海軍巡洋艦メルーコフの乗組員だったアルト軍曹です、今じゃ伍長ですけど」

囚人服を着たものは言う。

「あなたは何をしてここに?」

「上官に無理な命令をされ反抗したら反逆罪…ったくひどいですよ。あなたは何をしなすったんですか?」

「同じさ何もしてないのに反逆罪って。それで中佐から少尉補になった」

ため息を吐くルイス。

「ちゅ、中佐!?そんな上の人でしたか…」

「今じゃ少尉補、准士官みたいなもんだよ…」

「4階級降格はきついですね…」

「ほんと…士官服と勲章そしてこの飾緒が勿体ないよ…」



1ヶ月後。

「な…なんと仰りました…か?」

「だからエンブェルフ大将は607年に死亡した昔の帝国陸軍東部方面軍司令長官だ」

過去に死んでいた人だったのか。

他に資料には、史上最年少で大将になった男とも書かれておりそれは26歳であった。それと北海周辺で移動中の船が沈み逝去したとも書かれている。

ならあいつは嘘をついていたという事だな…

「長官ありがとうございます…では失礼致します」

その後ペルシアは捜査局にいった。

「えっと、エンブェルフという人は現在は死亡していないらしいです…」

「やはりそうか…助かった」



同時刻。アルドリア連邦首都モルスカの北約1000km。

「ディルーク!飯を出したれ!」

「はっ、はい!」

「閣下、今飯をお持ちしますわ」

アルドリア連邦軍人達は、何者かにご飯をだす。

それは…

「にしても閣下がここにしてからもう38年が経ちますな」

「あぁ、それにもう閣下と言わんくてええぞ、でよい、」

「他国とあれどあなたは上級大将でしょう…私らは尉官ですぞ」

噂のエンブェルフはアルドリア連邦にしていたのである。つまり死亡していなかったのだ。

「まぁええからな、」

「は、はい…」

今帝国軍はどーなっちょるかな。



「そうだな、参謀本部に来たとはいえ、世界大戦が起こるでもない。なんのための招集なんだろうな」

アルストとアリアは帝国陸軍参謀本部会議に招集されていた。

円形のテーブルに数十人の軍人が並び、数席だけ空席だ。

「私の所属は東部方面軍だから関係ないはずなのに…」

アリアは愚痴をこぼす。

様々な軍人が話し合う中─

「クニーター閣下、来られます…!!」

会議室にいた軍人が全員起立する。

クニーターが部屋に入ると、1人の軍人が「全員、敬礼!」といい、皆敬礼する。

「座りたまえ、」

その言葉と同時に軍人達は座る。

「本日会議を開いたのは、皇帝陛下からの─」

皇帝陛下と言う言葉を聞いた瞬間、軍人たちの背筋はさらに凍る。

「─からの、勅令であらせられる。陛下はロットル帝国への進軍し、帝国領土拡大を望んでいらっしゃる。我々帝国軍はその望みを叶えるべく、10年後までには軍備を整え、戦争に励め、との事である。全員この言葉を心に刻み全うせよ!」

「はっ!」

そういいクニーターは部屋を後にした。
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