放浪している旅人の俺の正体は軍人でした！

第一章

第四話 ペルシア准将②

えぇ…この人…目をつけたら止まれないタイプのひとかも…

｢えぇ…あ、はい…｣

｢私はね、今は准将って言う結構高い地位にいる訳だけど、昔はいじめられていたんだ。それも理由を教えてくれないまま。言ってくれたら改善したいのに…｣

それは恐らく超美人だからでは…つまり妬み…妬みの可能性が非常にたかい！

｢それは…妬みじゃないですか？｣

｢ん？｣

｢准将閣下は昔モテていましたか？｣

どんな質問してるんだこの俺は…

｢ん～、バレンタインとか沢山貰っもてた気がするな｣

｢あ、はい。恐らく准将閣下が美しいがために周りの女性が妬みいじめられていた…それが理由だと思われます…｣

｢それあるかも｣

嫌なんで気づかんのよ…周りの反応で普通気づくでしょうが…ポンコツなのかなこの准将。

｢この話しを人に話したの初めてだよ。ありがとうねルイス大尉｣

っ！な、なんでこの人出会って間もない俺頬だとしてま…き、キスをっ…。ほ、本当に何考えてるんだよこの人は…、？…でなんで笑っているんだよ…

｢そんな驚く…？ちなみに私は好きな人にしかこんなことしないからね｣

そういいペルシアは病院を出ていった。

｢何が何だかわかんねぇ…｣

ルイスは頭を抱えた。



数週間後。俺は陸軍少佐昇進試験を受けていた。

｢アート・ゲッペンダー大尉。ルイス・ヴィルヴィスタン大尉。来なさい｣

ふぅ…ガチ緊張する…。何をするかも言われてないし…

｢君はいくつだ。ルイス大尉それと重要なこと。いつ大尉に昇進した｣

｢えっ？あっ23です。えっと…昇進は3ヶ月程前…｣

｢ぐはっぁ！｣

んんんん？な、何？ちょっちオーバーリアクションでは…

｢す？すまんねぇ。私は4年前に大尉になった後、幾度となく少佐昇進試験の手紙は来なかった…私はもう37にもなるのに…14も年下の子がたった3ヶ月で大尉とは…泣きたい｣

｢ん？ルイス大尉ではないか｣

ルイスとアートを連れている軍人でさえ敬礼をする階級の軍人がよってくる。

｢こ、これはペルシア准将閣下！小官はアート・ゲッペンダー大尉、お目にかかれ光栄であります｣

｢ありがとう。アート大尉とブルッケン少佐は先に行ってるが良い｣

ちょっ…なんで二人きりにするの…

｢傷はどうだ？｣

｢十分に運動出来る程には治りました、｣

｢そうか、良かった。これから試験か、頑張れよ｣

ペルシアはルイスの胸に拳を当てる。

｢は、はい！｣



｢これより少佐昇進試験期間が開始される。まず最初に現役中佐及び退役大佐による練習大隊が編成され貴官達がそれぞれ副官として配属される予定だ。配属期間は1ヶ月。その間に知識、指揮官能力ありと認めたものは、少佐への承認を認める。だが不合格となるものは3年間昇進試験依頼書が受理されない。気を付けよ…｣

さ、3年間！？つ、辛すぎる！絶対に合格しなければならない。

ルイスは大きな壁にぶち当たったのだ。



翌日。ルイス・ヴィルヴィスタン大尉は帝国陸軍第三練習大隊に配属された。

｢本日より配属されたルイス・ヴィルヴィスタンであります。帝国軍より大尉を拝命しております｣

｢大隊長のゴルバリス中佐だ。貴官のことは耳にしている。どうやら放浪したいらしいな｣

｢ぇ…あ、はい。そうであります。世界各地を旅し色々な知識を得たいと思っています｣

なぜそんなことが…まさか、ペルシア准将が？いやでも…あの人も知らないだろうし…

｢まぁいい、ルイス大尉。早速だが我々は試験という名の実戦みたいなものを行う｣

ん…え？