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精液を飲んだら治るって言われたんですけど、それって本当ですか?

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「コリン、これは明日までの課題だ。ちゃんとやるように」
 
「え……こんなに沢山、ですか?」

「はぁ……君は孤児で学もない。人よりかなり遅れているんだ。これくらいやってくれなければ困る。平民のくせにこの学園に通わせてもらえているだけありがたいと思え」

「そうですよね。わかりました! 僕、頑張ります!」

 実はこの授業の前にもいっぱい課題を出されたんだけど、普通はこれくらい出来て当然らしい。僕は頭が悪いから課題をこなすのは大変だ。だから毎日頑張っても課題を終わらせることが難しい。でも先生が言う通り平民の僕がこの学園に通えているのは有難いことだから頑張らなきゃいけない。徹夜で頑張ろう。

 今日の授業も終わって教室を出た。手には沢山の課題。寝る時間はとれなさそうだけど、それは頭の悪い僕がいけないんだから頑張らなきゃ!

「あー、君。えっとコリン君」

 寮への道すがら、いきなり声をかけられてびっくりしてしまう。振り向くと初めて見るとてもカッコイイ男の人がいた。制服を着ているから学生だ。

「はい、なんでしょうか?」

 僕の返事、おかしくないよね? ここに来て言葉遣いもかなり直されたから多分大丈夫。

「えっと、ちょっと診て欲しい人がいるんだけどちょっといいかな?」

「え? 僕がですか?」

「そう。君じゃないとダメなんだ。えっと、あの人なんだけど……」

 その人が指を差した方へ目を向けると、そこには見覚えのある人がいた。確かあの人は、前に僕がぶつかっちゃった人だ。手に持ってた沢山の本を落としてしまって一緒に拾ってくれた優しい人。

「あいつ、ちょっと具合が悪いみたいでさ。君の治癒魔法をかけてあげてくれる?」

「はい! わかりました!」

 具合が悪いと聞いて慌ててその人の側へと駆け寄る。僕が近くまで来たらその人は「うっ……!」と言って蹲ってしまった。

「え!? だ、大丈夫ですか!?」

「……ううっ……」

 その人は口を押えてぷるぷると震えている。大変。立っていられないほど辛いんだ。効果があるかわからないけど、治癒魔法かけてあげなきゃ。
 その人の肩に手を置いてふわりと魔法を発動させた。だけどその人は症状がよくなるどころかより一層ひどくなってしまったようで鼻血を出してしまう。

「た、大変! と、とりあえず医務室! 医務室行きましょう!」

 手に持っていた課題をそこに置いて体調の悪いその人を立たせる。だけど僕はちびで力もあまりない。でもその人も頑張ってくれて僕にもたれかかるような形で立ち上がってくれた。

「うぐっ……!」

「だ、大丈夫ですか!? 少しだけ我慢してくださいね!」

 とりあえず治癒魔法をかけながら医務室へ急がなきゃ。この人の具合がよくなったら課題を取りに戻ろう。今は課題より、この人の体調が心配だ。
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