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しおりを挟む「……すまないイルミリオ」
「…いえ、ダイジョウブ、です」
とは言ったものの、全然大丈夫じゃない! なんで!? 勃起したじゃん! 挿れたじゃん! 入ったじゃん! なのになんで!?
俺の心の中は絶望感でいっぱいだった。途中まで良かったのに…。気持ち良かったのに…。
「……いや、俺のせいだな。挿れてからしばらくして、あのメイドの姿がちらついた。そしたら、もう…ダメだった」
しょんぼりと肩を落としたテオ様。…そっか。あのメイドがフラッシュバックしちゃったかぁ…。それじゃしょうがないよな。
だけど、これではっきりしたのは挿れる事は出来てもあのメイドが邪魔して中折れしてしまう。これってもう…どうしようもなくないか?
「俺はもう、家の断絶を受け入れるしかないのかもしれない…」
額に手を当てうなだれるテオ様。こんなに素敵でカッコよくて良い人が、あんなクソなメイドのせいで血筋を絶やしてしまうことになるなんて…。
何か、何か方法はないか? 子供が出来る方法…。子供…子供…………。
――あ。あるわ。一つだけあったわ。
「テオ様! 諦めるのはまだ早いです! 方法が、方法がありますよ!」
何を言っているんだと顔が物語っている。そりゃそうだろう。あそこまでやってダメだったんだ。もう道は残されていないと思うだろう。
だがっ! テオ様の血筋を絶やさない方法が一つだけあるんだよ! それに思い当たった俺ってば、超超超がいくつあっても足りないくらいの天才だ!
「テオ様、いいですか? テオ様の血を絶やさないためには、テオ様に子供が出来なければいけません」
何を当たり前のことを…とテオ様は訝し気に仰る。
「でもそれってテオ様の子供であれば方法は別に決まっていませんよね?」
「は? どういう意味だ?」
ふふふ。耳の穴かっぽじってよーく聞きやがれっ!
「テオ様が子供を産めばいいんですよ! テオ様が誰かを孕ませるんじゃなくて、テオ様が孕めばいいんです! それで子供が出来れば血筋は絶えることなく続きます!」
それを聞いた後のテオ様の目は、見る見るうちに見開かれ今にも零れ落ちそうになっている。
「………確かに。そうか。俺が不能で子種を注げなくても、相手に注いでもらえばいいのか。子種が相手の物だとしても、俺の中で俺の魔力で子供は育つ。それは確かに、俺の子供だ。俺の血筋だ。家が断絶しなくて、すむ」
「はい! テオ様が出来ないならばやってもらえばいいんですよ! 簡単なことじゃないですか!」
「凄い、凄いぞイルミリオ! 良くその考えにたどり着いたな! それならば俺の使命はきちんと果たせる!」
「はい! やりましたねテオ様!」
それから俺たちは「やったー!」とか「わー!」とか叫びながら抱き合って飛び跳ねて喜びを体いっぱいで表現した。それも裸で。
「では悩みが解決したところで! テオ様、早速実践です!」
「…は? 実践?」
「はい! テオ様はまだ後ろは未使用ですよね? であれば慣らさなければいけませんし、ここの気持ちよさを知ってほしいので恐れながら自分が手取り足取り丁寧に実践いたします!」
「あ…いや、イルミリオは受ける側だろう? 無理しなくてだい「無理してません!」
ああ、本当にテオ様は優しいなぁ。やったことがないだろうと俺に気を遣うだなんて…。でも大丈夫! たまに突っ込んで欲しいっていう客もいるし経験はある。
「では早速四つん這いになってもらっていいですか?」
「…本当にやるのか?」
「? はい、もちろん。お家存続の為ですよ。ここで慣れておいた方が後々テオ様が楽だと思いますので」
「…確かに。確かにそうなんだが…。なんだろうな、心の準備がその…」
「何言ってんですか!? 残された日数はあと6日しかないんですよ!? ここである程度慣れておかないと辛いのはテオ様です! ほらさっさとやりますよ! ほらほらほら!」
ある程度拡張しておかないと、でっかいのが入らないじゃないか! 俺はそこまでデカくないけど、テオ様並みの大きさの人が相手になったらどうするつもりなんだか。
テオ様を四つん這いにさせて、浄化の魔法をかける。そしてまた手にローションをたっぷりつけてテオ様の蕾へと指を入れる。
「んぐっ…!」
「最初は違和感があると思います。痛くないようにしますので、少しだけ我慢してくださいね」
ゆっくり一本指を入れてくちゅくちゅと出し入れする。テオ様の口からは「ぐ…」とか「う…」とかの呻き声しか聞こえない。
このまんまじゃ辛いだろうから、早く気持ち良くなってもらわないと。んー…。テオ様の気持ちいいところはどこかな~?
「んあっ! なっなっ!?」
「み~つけたっ!」
驚いてる驚いてる。ここ押されると気持ちいいんだよな。指でこりこりとソコを押してあげながら、前も同時に触っていく。
「んあっ! ま、待って…ひゃあ!…はっ、あっ!…んあ!」
「気持ちいいですか? テオ様、さっきから可愛い声が出てますよ」
テオ様のペニスも段々と硬くなってきたみたいだ。よしよし、良い感じ。でも前は使わないからあくまでも後ろの違和感を快感に変えるためだけに軽くにしておく。
「テオ様、気づいてますか? 今二本の指が入ってますよ。やらしい穴ですね。俺の指美味しそうに咥えてます」
「んな、わけがっ…あっ、ソコ、あ…ダメだっ…ぐっ」
更にぐちゅぐちゅとかき回して、三本目。テオ様から聞こえる声も快感が混じってきている。もう苦しさはさほどなさそう。
「ほ~らテオ様。三本飲み込んじゃいました。気持ちいいですね。ぐちゅぐちゅ言ってるの聞こえますか? テオ様の声も段々甘くなりましたね。ココを使うのが初めてだなんて信じられません。テオ様、才能ありますよ。良かったですね」
「ぐ…あ、は…んあ……」
「テオ様のコレ、こんなに硬くなっていやらしい。気持ちいいって言ってます。良い子ですねテオ様。もっともっと気持ち良くなってください」
前も後ろもぐずぐずだ。テオ様も体をビクッビクッってしながら甘い声を漏らしてる。
「あっ…そ、んなことを…言わないで、くれっ…んんっ」
「もしかしてイキそうですか? いいですよ、イキましょうか」
言いながら前を扱く手を速めていく。それに合わせてテオ様の声も大きくなって喘いでいる。
「ほらほら。我慢しないでいいんですよ。イきましょうね。ほら…イケっ!」
「んあああああっ!!」
一際大きな声を上げて、そのままテオ様は絶頂を迎えた。体をびくびくと震わせながらペニスからは白濁液を勢いよく噴き出し、お尻はきゅぅぅっと絞られる。
「あ、はぁ…はぁ…信じ、られない…」
「あはっ、テオ様、イっちゃいましたね。すごく可愛かったです」
可愛くて愛しくなって俺はぎゅっとテオ様を抱きしめた。
「上手にイケましたね。ほら…こんなに」
手にべったりと纏わりついたテオ様の精子を俺は目の前でぺろぺろと舐めて見せた。
「んなっ!」
「ふふ。美味しいですよテオ様」
「信じられない…」と呆然としている。可愛いなぁ。俺はいつも飲んでるから全然平気なのに。でもさすがに溜まっていただけあって濃いな。喉にも絡まるくらい濃厚だ。
「まさか射精出来るなんて思わなかった…」
ぼそりと呟くテオ様。そうだよな。今まで不能で悩んでたんだし、人にされて射精なんて出来なかっただろうし。
「良かったですねテオ様。でも後ろを弄っていたからというのもあったと思うので、また後でヤりましょうね」
「………ああ」
応援ありがとうございます!
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