47 / 56
45※
しおりを挟むお風呂から上がってアーネスト様が入る。
寝巻きを着てたけど、やっぱりガウンだけに変えてしまおう。はしたないけど、これでわかってくれると思う。
~~っ恥ずかしいっ!やっぱり恥ずかしいけど、こうでもしないと何も進まない気がするっ!…やっぱり僕って変態だ。
でももしこれで嫌われたら?はしたない人間とは結婚できないって言われたら?お前の顔なんて見たくないって言われたら?
だんだん悪い方へ考えが膨らんでいって、やっぱり着替えようと思った矢先アーネスト様が浴室から出てきてしまった。どうしようっ!
「アシェル…?」
僕がガウンだけしか身につけてないのは明らかだから、アーネスト様は驚いて固まってしまってる。やっぱりこれやめればよかった!
「あ…えと…。」
何か言わなきゃなのに、嫌われると思うと怖くて声が出せない。どうしようどうしよう。もう…嫌われちゃった…。
恥ずかしくって悲しくて俯いていたら、いきなり強く抱きしめられてしまった。
「アシェルっ!」
そのままベッドに押し倒されて上から覆い被される。あれ?罵られたり怒られるかと思ってたのに、想像してた行動と違って僕も少し混乱してる。
「こんな姿見せられて我慢しろとか言わないよな?ずっとずっと我慢してきたんだぞ…。」
え?我慢してきた?
「あ、あの…はしたないとか、嫌だとかは…。」
「あるわけないだろう!あれからずっとアシェルに触れたくて触れたくて。がっついてるって思われたくなくて必死に抑え込んでてっ……ああっくそっ!カッコ悪いっ!」
アーネスト様、真っ赤になってる。何これ可愛い。
でもアーネスト様も僕に触れたいって思ってくれてたんだ…。
「僕も…僕もアーネスト様に触れてほしくて、でもはしたないって怒られると思ってて…。嫌われたくなくて、でもガウンだけになったら触れてくれるかなって。でもやっぱり怖くなって…。」
「……お互い思ってる事は一緒だったんだな。俺もアシェルに嫌われたくなくて、抑え込んでいた。アシェルに嫌われたら、と考えるだけで怖かったんだ。」
え、僕がアーネスト様を嫌う?そんなことあり得ない!
「ないです!僕がアーネスト様を嫌いになるなんてっ!だって、だって婚約もして大好きなのに、どんなアーネスト様でも嫌いになんてっ…。」
「俺もだ。どんなアシェルでも嫌いになんてならない。…ははっ。お互い思い込みが激しいな。」
「そうですね。もっと話せば良かったです。」
なんだ。僕だけこんなふうに思ってたのかと悩んでたけど、アーネスト様も一緒だったんだ。嬉しい。
アーネスト様の首に腕を回して引き寄せる。
「アシェル?」
「…大好きです、アーネスト様。どんなアーネスト様でもカッコ悪い所があっても。全部僕は大好きです。」
「…俺もだ。どんなアシェルでも全部好きだ。…愛してる。」
僕も愛してます。その想いを込めてキスをした。アーネスト様も応えてくれて、深くゆっくり味わっていく。でもすぐに激しくなって舌を絡め合う。ぴちゃぴちゃという音が、耳に聞こえて僕は段々と興奮してきてしまった。
「ん…はぁ…。アーネスト様、僕を食べてください。」
「っ!…もう優しく出来ないからな。」
優しくなんてしないで。僕はそんな簡単に壊れないから。アーネスト様をいっぱい感じたい。だから優しくなんてしないで。
一気にガウンをはだけさせると、アーネスト様は舌を這わせて僕の体を舐めていく。擽ったくて、気持ちよくてピクピクと体が震えてしまう。
それが嬉しいのか、くすっと笑った吐息が体に触れて僕はまたピクっと震えた。
アーネスト様は僕の体を舐めながらも、僕の熱が篭る場所を触っている。
「あ、んんっ…アーネスト様…、僕、も…触り、たいっ…。」
「それはまた後で。…まずはこっちから。」
そう言うと、僕の足を持ち上げてそのまま僕の顔の横にまで押し倒してきた。
「えっ…まっ、これっ!」
嘘っ!こんな体勢になったら、全部見えちゃうっ!
「…アシェルは体が柔らかいよな。どんな体位でも出来そうだ。……お陰で全部見えてる。」
やだっ!すごく恥ずかしいっ!恥ずかしいのに嬉しいと思ってしまって…。
「うひゃあっ!…んあっあ、あ…あん…あ、あっ!」
アーネスト様は何の躊躇もなく、僕の蕾をぴちゃぴちゃと舐め出した。
「あ、あっ、ダメ、だめで、すっ!…あっ、そんな、とこっ…!」
「…ダメじゃない。…んは…食べて欲しいんだろう?」
舐めるだけじゃなく、舌をそのまま捻じ込んで来て押し広げてくる。
「あ、もう…アーネスト様の…くださいっ!」
「…まだ足りない。まだ我慢して。」
僕の体勢はそのままで、片手で香油の蓋を開けて蕾へと垂らす。そして指を入れてぐちゅぐちゅと掻き回した。それが全部見えてるから、恥ずかしいのと気持ちいいのとで、僕の頭は何も考えられなくなってしまった。
「あ、あんっ…はっ、きもち、いいっ…あ、あ、あっ。」
「アシェル…アシェル。もっと乱れてっ。俺にだけ見せる姿、もっと見たいっ。」
優しい声とは裏腹に、アーネスト様の手は激しくて、息を荒くさせてて、僕に興奮してるのがわかる。そうさせてるのは僕なんだ。
「も、お願いっ…アーネスト様が、欲しいっ…。」
早く一つになりたい。アーネスト様を感じたい。アーネスト様も気持ち良くなって。僕で気持ち良くなって!
「くっ!…可愛過ぎだろっ!」
足が下ろされたと思った瞬間、一気に奥まで貫かれた。そのまま激しく揺さぶられる。
「んはっ!あ、あ、あ、あ、あんっ!あっ!」
「はっはっアシェルっ!」
激しい!苦しい!でも必死になってアーネスト様の熱をぶつけられて、嬉しくて嬉しくて気持ち良くて涙が出てきた。もっともっと、僕を求めて!
「もっと、もっと…。」
「っ!…後悔、するなよ!」
ずるりと引き抜くと、裏返しにされて腰を高く上げさせられる。え?と思う間もなくまた一気に貫かれた。
アーネスト様が激しく腰を打ち付けて、香油が泡立っているのかぱちゅぱちゅと水音が響き渡る。
僕は気持ち良過ぎて枕をぎゅっと握ってただ喘ぐだけだった。
「アシェルっ!愛してる!俺の、俺だけのアシェルっ!」
後ろから抱きしめられてそう言われると、僕の心臓はきゅんきゅんして苦しいくらいだ。
「ぼ、僕もっ!あ、あん…アーネスト、様をっ…あ、や、あんっ!」
激しくて揺さぶられて頭が真っ白だ。はあはあと聞こえるアーネスト様の息遣い。僕の名前を呼ぶ声。もうそれくらいしか判断がつかない。
僕がアーネスト様を求めるように、アーネスト様も僕を求めてる。今わかるのはただそれだけ。
これがこんなに嬉しくて幸せな事なんだとアーネスト様が教えてくれる。絶対に離れたくない。ずっとお側に居たい。アーネスト様に寄り添って支えていきたい。
僕は平民で貴族の事は良くわからない。でもアーネスト様の為に頑張るから。
「あ、あん…や、んぅっ!…アーネスト様っ…どんな事が、あっても、あっ…絶対に、離れま、せんからっ!」
「俺もだ!絶対に離さないっ!誰にも、渡さないっ!」
またずるりと引き抜かれて転がされる。アーネスト様の顔が見えると同時に激しく唇を奪われる。
また貫かれて激しく揺さぶられて。僕は何処かに飛んでいきそうな気がしてアーネスト様にしがみついた。
「あ、あ、あっ!だめっ…はっ…おっきいの、くるっ!」
「俺もっ…!イこう、一緒にっ。アシェルもっ!イけっ!」
アーネスト様がぐぅっ!と唸ると同時に、僕も白濁を吐き出した。快感が大き過ぎて僕の体はピクピクと痙攣しながらも、ぼんやりとアーネスト様の魔力を感じていた。
あったかくて優しい魔力。じんわりと心地よさが広がっていく。
もしかして魔力にはその人の個性があるのかもしれない。そんな事をぼんやりと思った。
「アシェル…辛かっただろう?あまりにも可愛すぎて、また激しくしてしまった。」
「いいえ。嬉しかったです。体いっぱいアーネスト様を感じられて…。僕はとても幸せ者です。」
「俺もだ。」
今度は優しいキスをして。そして抱きしめあって。
しばらくはそうしていたけど、僕はまたそのまま眠ってしまった。
* * * * * *
明日の2回の更新で最終話となります。
42
お気に入りに追加
1,691
あなたにおすすめの小説
謎の死を遂げる予定の我儘悪役令息ですが、義兄が離してくれません
柴傘
BL
ミーシャ・ルリアン、4歳。
父が連れてきた僕の義兄になる人を見た瞬間、突然前世の記憶を思い出した。
あれ、僕ってばBL小説の悪役令息じゃない?
前世での愛読書だったBL小説の悪役令息であるミーシャは、義兄である主人公を出会った頃から蛇蝎のように嫌いイジメを繰り返し最終的には謎の死を遂げる。
そんなの絶対に嫌だ!そう思ったけれど、なぜか僕は理性が非常によわよわで直ぐにキレてしまう困った体質だった。
「おまえもクビ!おまえもだ!あしたから顔をみせるなー!」
今日も今日とて理不尽な理由で使用人を解雇しまくり。けれどそんな僕を見ても、主人公はずっとニコニコしている。
「おはようミーシャ、今日も元気だね」
あまつさえ僕を抱き上げ頬擦りして、可愛い可愛いと連呼する。あれれ?お兄様、全然キャラ違くない?
義弟が色々な意味で可愛くて仕方ない溺愛執着攻め×怒りの沸点ド底辺理性よわよわショタ受け
9/2以降不定期更新
【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成)
エロなし。騎士×妖精
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
いいねありがとうございます!励みになります。
【完結】僕の異世界転生先は卵で生まれて捨てられた竜でした
エウラ
BL
どうしてこうなったのか。
僕は今、卵の中。ここに生まれる前の記憶がある。
なんとなく異世界転生したんだと思うけど、捨てられたっぽい?
孵る前に死んじゃうよ!と思ったら誰かに助けられたみたい。
僕、頑張って大きくなって恩返しするからね!
天然記念物的な竜に転生した僕が、助けて育ててくれたエルフなお兄さんと旅をしながらのんびり過ごす話になる予定。
突発的に書き出したので先は分かりませんが短い予定です。
不定期投稿です。
本編完結で、番外編を更新予定です。不定期です。
魔導書の守護者は悪役王子を護りたい
Shizukuru
BL
前世、面倒くさがりの姉に無理やり手伝わされて、はまってしまった……BL異世界ゲームアプリ。
召喚された神子(主人公)と協力して世界を護る。その為に必要なのは魔導書(グリモワール)。
この世界のチートアイテムだ。
魔導書との相性が魔法のレベルに影響するため、相性の良い魔導書を皆探し求める。
セラフィーレが僕の名前。メインキャラでも、モブでもない。事故に巻き込まれ、ぼろぼろの魔導書に転生した。
ストーリーで言えば、召喚された神子の秘密のアイテムになるはずだった。
ひょんな事から推しの第二王子が所有者になるとか何のご褒美!?
推しを守って、悪役になんてさせない。好きな人の役に立ちたい。ハッピーエンドにする為に絶対にあきらめない!
と、思っていたら……あれ?魔導書から抜けた身体が認識され始めた?
僕……皆に狙われてない?
悪役になるはずの第二王子×魔導書の守護者
※BLゲームの世界は、女性が少なめの世界です。
転生場所は嫌われ所
あぎ
BL
会社員の千鶴(ちずる)は、今日も今日とて残業で、疲れていた
そんな時、男子高校生が、きらりと光る穴へ吸い込まれたのを見た。
※
※
最近かなり頻繁に起こる、これを皆『ホワイトルーム現象』と読んでいた。
とある解析者が、『ホワイトルーム現象が起きた時、その場にいると私たちの住む現実世界から望む仮想世界へ行くことが出来ます。』と、発表したが、それ以降、ホワイトルーム現象は起きなくなった
※
※
そんな中、千鶴が見たのは何年も前に消息したはずのホワイトルーム現象。可愛らしい男の子が吸い込まれていて。
彼を助けたら、解析者の言う通りの異世界で。
16:00更新
帝国皇子のお婿さんになりました
クリム
BL
帝国の皇太子エリファス・ロータスとの婚姻を神殿で誓った瞬間、ハルシオン・アスターは自分の前世を思い出す。普通の日本人主婦だったことを。
そして『白い結婚』だったはずの婚姻後、皇太子の寝室に呼ばれることになり、ハルシオンはひた隠しにして来た事実に直面する。王族の姫が19歳まで独身を貫いたこと、その真実が暴かれると、出自の小王国は滅ぼされかねない。
「それなら皇太子殿下に一服盛りますかね、主様」
「そうだね、クーちゃん。ついでに血袋で寝台を汚してなんちゃって既成事実を」
「では、盛って服を乱して、血を……主様、これ……いや、まさかやる気ですか?」
「うん、クーちゃん」
「クーちゃんではありません、クー・チャンです。あ、主様、やめてください!」
これは隣国の帝国皇太子に嫁いだ小王国の『姫君』のお話。
いじめっこ令息に転生したけど、いじめなかったのに義弟が酷い。
えっしゃー(エミリオ猫)
BL
オレはデニス=アッカー伯爵令息(18才)。成績が悪くて跡継ぎから外された一人息子だ。跡継ぎに養子に来た義弟アルフ(15才)を、グレていじめる令息…の予定だったが、ここが物語の中で、義弟いじめの途中に事故で亡くなる事を思いだした。死にたくないので、優しい兄を目指してるのに、義弟はなかなか義兄上大好き!と言ってくれません。反抗期?思春期かな?
そして今日も何故かオレの服が脱げそうです?
そんなある日、義弟の親友と出会って…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる