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「ひゃ…あっあん…ふぅっ…!」

もうどれくらいそうしていたのだろう。たまに指を抜かれて、とろりとした物を垂らされて、また指で掻き回されて。

その間も、胸の先端を弄られたり、僕の昂りを舐められたり。ただひたすらに『気持ちいい』が僕を支配する。

「…もういいよな。」

一言そう呟くと、指を引き抜き下穿きを寛げ、聳り立つ屹立を当てがった。

それはゆっくりと侵入する。ぐぷっと押し広げられその熱に僕は頭が真っ白になった。

「あはっ…!…ん…あ、あ……ふぅっ!」

熱い…アーネスト様の、凄く熱い!

僕は与えられる刺激に耐えながら、ただただ声をあげている。

やがて、アーネスト様の動きが止まった。

「はぁ、はぁ。…全部、入った。アシェル、大丈夫か?」

「は…はい…。だ、いじょう、ぶ…です…。」

本当は全然大丈夫じゃない。もう頭の中がぐちゃぐちゃで、よく分かってない。でも大丈夫じゃないなんて答えてしまったら、アーネスト様は止めてしまうだろう。そんなのは嫌だ。止めてほしくない。だって…。

「嬉しい、です。アーネスト様…。」 

そう。嬉しいんだ。僕の心の中はとにかく嬉しいと幸せしかない。だから、例え僕が泣いても止めないで。

「ぐっ!……くそっ!」

一言悪態をつくと、激しく腰を打ち付けてきた。

「ひゃあっ!あ、あ、あ、あ、やっ!…あんっあ、やん…っ!」

「すまないアシェル!…優しく、しようと思った、のに!あまりにも、可愛すぎて、無理だっ!」

そのまま覆い被され激しいキスをされる。腰は止まらない。ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立て僕を揺さぶってくる。

最奥を何度も突かれ、僕は涙を流しながらただ喘ぐ。

「はっ…あ、きも、ちい、い…あっ!…あん、あっ!」

こんなの僕知らない。こんな気持ちいいの、僕は知らない。

アーネスト様の額には汗が浮かんでいて、必死になって欲望をぶつけてくる。
ただただそれが嬉しくて、もっと欲しくて、自然と僕の足はアーネスト様の腰に回された。

「くそっ!」

また一つ悪態をつき更に激しく腰を揺らす。

「あ、あんっ!…アー、ネストっ様ぁっ!…好きっ…あ、好き!」

「俺も、愛してる!アシェルっ!出すぞっ!」

「あぁぁぁぁっ!!」

だんだんと強くなる快感が、一気に昂って僕は仰け反りそのまま白濁を吐き出した。

アーネスト様も僕の中に吐き出していて、じんわりと暖かさを感じる。

あ、アーネスト様の…。優しい魔力を感じる。

はぁはぁとお互いの乱れた呼吸音だけが聞こえる。

「アシェル、アシェル…。」

僕を抱きしめて、僕の名前を呼ぶアーネスト様。その声が優しくて愛しくて、嬉しくなって僕もアーネスト様を抱きしめた。


すごい…。こんなにも気持ちいいなんて。アーネスト様に、全部あげちゃった。

「アーネスト様、僕凄く幸せです。…ありがとうございます。」

「俺も…凄く幸せだ。これからも共にいよう。」

僕の返事は、口付けに変えた。アーネスト様なら分かってくれる。

何度か啄んでいたけれど、僕の意識はだんだんと薄れていった。

あれ…?僕、起きていられない…。ごめんなさい、アーネスト様…。






「…アシェル、朝だ。起きて。」

「ん……。」

名前を呼ばれて僕の意識は浮上する。ふと見上げると、すぐそこにアーネスト様の顔があった。

ちゅ、と額にキスをされると、おはようと声をかけられる。

あれ…?僕昨日、どうしたんだっ………あぁぁぁぁぁ!!僕、僕、昨日はアーネスト様とっ!

恥ずかしくなって手で顔を覆い隠す。うわぁ!うわぁ!僕昨日あんな大胆で恥ずかしいこと!ひゃあっ!

「ぐっ!アシェル…恥ずかしがっても可愛いだけだから。……昨日のアシェルも可愛すぎて優しく出来なかった。すまない。」

ひぇぇっ!可愛いとか!可愛いとか!

「それに、気持ち良すぎて…。」

「うわぁぁぁ!待って待って!アーネスト様待って!恥ずかしいからそれ以上はっ!」

「……ぷっ。…あはははは!」

アーネスト様に大笑いされちゃった。もう、そんなに笑わなくてもいいじゃないかっ!だってだって恥ずかしいんだから!

真っ赤になった顔を隠すように、ぷいっと背中を向けてやった。

「ははっ!ごめんごめん。アシェル、機嫌直して。」

後ろから抱きすくめられて耳元にちゅっと一つキスをされる。

僕はたったそれだけでうきうきとして、機嫌が直ってしまった。

あっ、と言う間にくるっと体の向きを変えられて、今度は唇にキスをされる。

舌を絡めてうっとりとアーネスト様を感じる。

「…このまま、またアシェルを食べたいところだが、そろそろ起きて準備しなければ。」

そうだ!今日は授業があるんだった!今何時!?

「まだ早い時間だから大丈夫だ。先にシャワーを浴びておいで。」

そう言われてベッドを出たら、僕は裸のままで慌ててシーツを体にぐるぐると巻き浴室へ飛び込んだ。

浴室へ入って改めて僕の体を見てみると、体のあちこちに赤い点がいくつも散らばっていた。

昨日の情事が激しかったことを物語っていて、また僕は1人で顔を赤くさせていた。



シャワーを済ませて部屋に戻ると「じゃ俺も浴びてくる」と言って浴室へと消えた。アーネスト様がシャワーを浴びている間に身支度を済ませてしまう。髪は魔法でさっと乾かして、これでよし。

シャワーを浴びて出てきたアーネスト様は、上半身裸でその鍛え上げられた体に僕はまたドキドキした。

「ん?…見惚れた?」

そう言われて、僕の心臓はもううるさい程に音を立てる。

見惚れました!だからそんなふうに見せつけないで!僕、死んじゃう!

必死になって落ち着かせてから、僕は自分の部屋へと戻った。

部屋から出る時、アーネスト様から不意打ちでキスされてまた真っ赤になってしまったけど。



それから食堂で朝食を取るときは、デリック様とローレンス兄上にアーネスト様が加わって4人で食べることになった。

「あ、そのピアスって…。」

「俺が送りました。時期婚約も成立すると思います。」

「えっ!?」

ローレンス兄上がピアスを見つけて、デリック様は驚いている。

また恥ずかしくなって、僕は俯いてしまった。

「そう。よかったね、アシェル。ふふ。幸せそうで僕も嬉しいよ。」

「はい。…すごく。すごく幸せです。」

すると「きゃぁぁぁぁぁ!」と声が響き渡った。…親衛隊のみんな、聞いてたんだ…。


それからあっという間に僕とアーネスト様の事は知れ渡ってしまって、僕はどこに行ってもおめでとうと言われるように。

まだ婚約は成立していません!て言っても英雄同士なんだからそんなのすぐだよ、と言われてしまう。

ハミッシュ様とノーマン様にもピアスのことで揶揄われた。

「アーネスト早すぎだろ!すごい独占欲だなっ!」

「でもアシェルが幸せそうで良かった~!なんか僕まで幸せだよ~!」


恥ずかしいけど嬉しいのは間違いなくて。ちょっと前まではあんなに悩んでいたのに、今は幸せしか感じなくて。

恋ってすごい。好きになるってすごい。それがお互い好き同士なんてもっとすごい。

これからはアーネスト様を支えていこう。きっとまた色んなことが起こると思う。でも僕は1人じゃない。大好きな家族も、アーネスト様もいるんだから。

きっと大丈夫。
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