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そして翌日。殿下が家に来てくれた。
「リューク、ルドヴィク、久しぶりだね」
「殿下、こんな急に来るなんて思いませんでした」
「二人を王宮に招くことは出来ないし、私が動いた方が早いからな。ただ無理やり時間を作ってきたからゆっくりしていられない。すぐに本題へ入ろう」
殿下の服装はいつもの煌びやかな服装ではなく、一般的な平民の服だった。お忍びで来たというのはわかるけど、その顔が眩しすぎて平民の服装なのに高級感がある。殿下は何を着ても似合うから凄い。
調合室へと案内し、今回僕が作った薬の説明をすることになった。問題の薬を数滴、殿下の掌に落とす。そして灯りの魔法を発動してもらったが、ヴィーの時と同じように発動することはなかった。だがほんのしばらくした後、魔法が発動する。
「凄いなこれは……手紙に『詳細を書けない』とあり、何事かと思ったがこれを知ると……」
「オーラフの力量を疑うわけじゃないのですが、万が一のことを考えて書けなかったんです」
「これを使えばシモンの魔法を一瞬であっても止められるな。これは大きな成果だ。よくやった、リューク」
「魔力回路不全の薬の研究で出来たんです。僕もまさかの出来事で……」
殿下は驚きながらも喜んでくれて、とりあえずこの薬を用意出来るだけ作って欲しいと言われた。僕も二つ返事で了承し、薬草の手配をオーラフ様にお願いすることになった。
「さて、今度はこちらの番だな。リューク、お前に伝えることがある」
父さんのことで何かわかったのだろうか。不安に思いながら、殿下の言葉を待つ。
「リューク。お前の体質の謎が解けたぞ」
「え……?」
「お前は『守護の一族』と呼ばれた者の末裔だ。左胸にある青蜘蛛の痣。それが印だ」
殿下は僕の体質を知ってから、ずっとこのことを調べていたんだそうだ。
王宮内にある書庫から関係のありそうな本を見つけては調べていたが、この体質について書かれているものはなかった。それなら禁書庫の本にならあるのでは、とそちらへ手を伸ばしたそうだ。
殿下も忙しいのに一人でずっと調べていたらしい。僕の体質のことは誰にでも言えるわけじゃないから、殿下は何年も一人で少しずつ調べていたそうだ。
「どうしてそんなことを……?」
「気になって、というのが本音だ。この特殊体質には何か理由がある。そう思って調べていたに過ぎない」
するとやっと先日、僕の祖先らしき人のことが書かれた箇所を発見。その人たちは『守護の一族』と呼ばれていたらしく、森の奥地でひっそりと集落を営んでいたそうだ。そのおかげで誰にも見つかることがなく、この一族の力を知る人はいなかった。
だがある日、森に迷い込んだ人物がいた。魔物に襲われ大怪我を負ったその人物を、たまたま見つけた一族の人が介抱した。そのお陰で命を取り留め、回復するまでその集落で世話になる。
この一族は親切な人が多く、この怪我を負った人物と仲を深めていった。そしてその人物はこの一族が持つ不思議な力を知ることになった。それが『どんな魔法も無効化する結界を張る』特殊能力だった。
一族の証は左胸に表れる青蜘蛛の痣。この痣がある者は皆、僕と同じ特殊体質であり、一般的な魔法を扱うことは出来なかった。だが結界を張る能力があり、森の奥地でも魔物に襲われることなく生活を営むことが出来たのだ。
怪我を負った人物は、怪我が治ると自分の街へと帰っていった。そして森の奥地で出会った優しい一族のことを話したのだ。
その一族のことを知ったとある貴族が、この国の王族へとその話を伝えた。するとその一族を連れてくるように王命を出す。怪我を負った人物は王命により、その一族の住む場所へと案内をすることになった。
そして一族は皆捕らえられることになる。
「捕らえられた!? どうしてですか?」
「この話はちょうど五百年程昔の話だ。その時代は世界魔法対戦の真っ最中で、世界中で戦争が繰り広げられていた。自国が勝つために、その一族を使い攻撃魔法を無効化する結界を張らせることが目的だったのだ」
捕らえられ、むりやり王都へと連れてこられた『守護の一族』は、奴隷となり戦場へと連れて行かれる。そして結界を張り、敵からの魔法攻撃を全て無効化していた。
だが一族は一人、二人と倒れ死んでいく。この結界は魔力だけではなく、自らの寿命をも使うものだったのだ。
戦場で敵の魔法攻撃を結界で防げば防ぐほど、一族の寿命は削られ命を落としていく。そうやってこの一族は、元々多くないその数を次々と減らしていった。
だが王族はこの一族をより使い潰していった。この一族がいることで、戦争で勝利をおさめ続けていたためだ。このまま行けば大陸を制覇できる。その欲望を叶えるために、更なる戦争をどんどんと仕掛け国は大きくなっていった。
だが一族も何もせずにいたわけじゃない。一族の長は、自らの子供にこの能力を封印する結界を施し、逃がすことに成功する。
一族の一人が逃げたことを知り、探し回るも見つけることは出来なかった。そして勝手に奴隷として捉え、戦争の道具にしていたくせに、王命に逆らったとして残された一族は更に力を使わされることになり、最終的には全滅した。
「恐らくリュークは、逃げたその一族の長の子孫で間違いないだろう。胸の痣が少しずつ現れてきたのは、能力の封印が長い時のせいで解けたからだ」
「……」
僕は何を言えばいいんだろう。僕の特殊体質の謎が解けたことを喜べばいいのか。それとも自らの欲のために使い潰された祖先を思い、嘆けばいいのか。
ああ、人間てなんて欲深く浅ましい生き物なんだろうか。僕の祖先も、僕も、父さんも。人とは違う何かを持っていたせいで、こうして関係のない人の何かの標的にされてしまう。
そこに僕たちの意志など関係ない。力や地位のある自分勝手な人間の都合にただただ振り回されるだけ。
「リューク、これは我が国が禁書の中に隠していた歴史だ。この事実を知る者は、今は私以外いない。そして尚且つ、私は勝手なことを言う」
殿下は瞳を閉じ、深く息を吐きだすと、じっと僕の目を見つめた。
「リューク、どうかその力を貸して欲しい。結界を張れるようになった後、アリミルスとの戦争で戦場へと立ってくれ」
「なっ……!? ふざけるな! 今お前が言ったばかりだろう!? その力を使えば使う程、リュークの寿命は削られるんだぞ! お前はリュークに『死ね』と言うのか!?」
「そうだ。これは王族としてのお願いだ。この開発された薬と共に、リュークの結界を使ってアリミルスを討つ。そうしなければ、この国の全国民を守ることは出来ない。非情な事を言っていることはわかっている。だがこれを取り下げることはしない」
「てめぇッ……!」
「ぐっ……!」
「ダメ! やめて! ヴィー!」
ヴィーが殿下の顔を思いっきり殴ってしまった。慌ててヴィーにしがみ付き、それ以上暴行を加えないよう抑える。それでもヴィーは殿下に殴りかかろうとするから、僕も必死にしがみ付いた。
「リューク放せ! お前に『死ね』と言ったコイツを許せるわけがないだろう!」
「ダメ! ヴィーが捕まってしまう! ヴィーまで僕の側からいなくなるの!? 僕を一人にするの!?」
「リュークっ……! くそっ!」
ヴィーの体から力が抜けた。それでも僕はヴィーから離れることは出来なかった。ヴィーまでいなくなったら、今度こそ僕は一人になってしまう。僕の大切な人がこれ以上いなくなるのはもう耐えられない。
「すまない、リューク。だが王族として、この国を守らなければならない者として、どうしてもこう言わざるを得ないのだ」
「……殿下の言いたいこともわかります。でも、少し考えさせてください……」
「わかった。……時間だ。私もそろそろ行かなければ」
殿下はローブを羽織り、フードを深くかぶると静かに家を出て行った。
「リューク、ルドヴィク、久しぶりだね」
「殿下、こんな急に来るなんて思いませんでした」
「二人を王宮に招くことは出来ないし、私が動いた方が早いからな。ただ無理やり時間を作ってきたからゆっくりしていられない。すぐに本題へ入ろう」
殿下の服装はいつもの煌びやかな服装ではなく、一般的な平民の服だった。お忍びで来たというのはわかるけど、その顔が眩しすぎて平民の服装なのに高級感がある。殿下は何を着ても似合うから凄い。
調合室へと案内し、今回僕が作った薬の説明をすることになった。問題の薬を数滴、殿下の掌に落とす。そして灯りの魔法を発動してもらったが、ヴィーの時と同じように発動することはなかった。だがほんのしばらくした後、魔法が発動する。
「凄いなこれは……手紙に『詳細を書けない』とあり、何事かと思ったがこれを知ると……」
「オーラフの力量を疑うわけじゃないのですが、万が一のことを考えて書けなかったんです」
「これを使えばシモンの魔法を一瞬であっても止められるな。これは大きな成果だ。よくやった、リューク」
「魔力回路不全の薬の研究で出来たんです。僕もまさかの出来事で……」
殿下は驚きながらも喜んでくれて、とりあえずこの薬を用意出来るだけ作って欲しいと言われた。僕も二つ返事で了承し、薬草の手配をオーラフ様にお願いすることになった。
「さて、今度はこちらの番だな。リューク、お前に伝えることがある」
父さんのことで何かわかったのだろうか。不安に思いながら、殿下の言葉を待つ。
「リューク。お前の体質の謎が解けたぞ」
「え……?」
「お前は『守護の一族』と呼ばれた者の末裔だ。左胸にある青蜘蛛の痣。それが印だ」
殿下は僕の体質を知ってから、ずっとこのことを調べていたんだそうだ。
王宮内にある書庫から関係のありそうな本を見つけては調べていたが、この体質について書かれているものはなかった。それなら禁書庫の本にならあるのでは、とそちらへ手を伸ばしたそうだ。
殿下も忙しいのに一人でずっと調べていたらしい。僕の体質のことは誰にでも言えるわけじゃないから、殿下は何年も一人で少しずつ調べていたそうだ。
「どうしてそんなことを……?」
「気になって、というのが本音だ。この特殊体質には何か理由がある。そう思って調べていたに過ぎない」
するとやっと先日、僕の祖先らしき人のことが書かれた箇所を発見。その人たちは『守護の一族』と呼ばれていたらしく、森の奥地でひっそりと集落を営んでいたそうだ。そのおかげで誰にも見つかることがなく、この一族の力を知る人はいなかった。
だがある日、森に迷い込んだ人物がいた。魔物に襲われ大怪我を負ったその人物を、たまたま見つけた一族の人が介抱した。そのお陰で命を取り留め、回復するまでその集落で世話になる。
この一族は親切な人が多く、この怪我を負った人物と仲を深めていった。そしてその人物はこの一族が持つ不思議な力を知ることになった。それが『どんな魔法も無効化する結界を張る』特殊能力だった。
一族の証は左胸に表れる青蜘蛛の痣。この痣がある者は皆、僕と同じ特殊体質であり、一般的な魔法を扱うことは出来なかった。だが結界を張る能力があり、森の奥地でも魔物に襲われることなく生活を営むことが出来たのだ。
怪我を負った人物は、怪我が治ると自分の街へと帰っていった。そして森の奥地で出会った優しい一族のことを話したのだ。
その一族のことを知ったとある貴族が、この国の王族へとその話を伝えた。するとその一族を連れてくるように王命を出す。怪我を負った人物は王命により、その一族の住む場所へと案内をすることになった。
そして一族は皆捕らえられることになる。
「捕らえられた!? どうしてですか?」
「この話はちょうど五百年程昔の話だ。その時代は世界魔法対戦の真っ最中で、世界中で戦争が繰り広げられていた。自国が勝つために、その一族を使い攻撃魔法を無効化する結界を張らせることが目的だったのだ」
捕らえられ、むりやり王都へと連れてこられた『守護の一族』は、奴隷となり戦場へと連れて行かれる。そして結界を張り、敵からの魔法攻撃を全て無効化していた。
だが一族は一人、二人と倒れ死んでいく。この結界は魔力だけではなく、自らの寿命をも使うものだったのだ。
戦場で敵の魔法攻撃を結界で防げば防ぐほど、一族の寿命は削られ命を落としていく。そうやってこの一族は、元々多くないその数を次々と減らしていった。
だが王族はこの一族をより使い潰していった。この一族がいることで、戦争で勝利をおさめ続けていたためだ。このまま行けば大陸を制覇できる。その欲望を叶えるために、更なる戦争をどんどんと仕掛け国は大きくなっていった。
だが一族も何もせずにいたわけじゃない。一族の長は、自らの子供にこの能力を封印する結界を施し、逃がすことに成功する。
一族の一人が逃げたことを知り、探し回るも見つけることは出来なかった。そして勝手に奴隷として捉え、戦争の道具にしていたくせに、王命に逆らったとして残された一族は更に力を使わされることになり、最終的には全滅した。
「恐らくリュークは、逃げたその一族の長の子孫で間違いないだろう。胸の痣が少しずつ現れてきたのは、能力の封印が長い時のせいで解けたからだ」
「……」
僕は何を言えばいいんだろう。僕の特殊体質の謎が解けたことを喜べばいいのか。それとも自らの欲のために使い潰された祖先を思い、嘆けばいいのか。
ああ、人間てなんて欲深く浅ましい生き物なんだろうか。僕の祖先も、僕も、父さんも。人とは違う何かを持っていたせいで、こうして関係のない人の何かの標的にされてしまう。
そこに僕たちの意志など関係ない。力や地位のある自分勝手な人間の都合にただただ振り回されるだけ。
「リューク、これは我が国が禁書の中に隠していた歴史だ。この事実を知る者は、今は私以外いない。そして尚且つ、私は勝手なことを言う」
殿下は瞳を閉じ、深く息を吐きだすと、じっと僕の目を見つめた。
「リューク、どうかその力を貸して欲しい。結界を張れるようになった後、アリミルスとの戦争で戦場へと立ってくれ」
「なっ……!? ふざけるな! 今お前が言ったばかりだろう!? その力を使えば使う程、リュークの寿命は削られるんだぞ! お前はリュークに『死ね』と言うのか!?」
「そうだ。これは王族としてのお願いだ。この開発された薬と共に、リュークの結界を使ってアリミルスを討つ。そうしなければ、この国の全国民を守ることは出来ない。非情な事を言っていることはわかっている。だがこれを取り下げることはしない」
「てめぇッ……!」
「ぐっ……!」
「ダメ! やめて! ヴィー!」
ヴィーが殿下の顔を思いっきり殴ってしまった。慌ててヴィーにしがみ付き、それ以上暴行を加えないよう抑える。それでもヴィーは殿下に殴りかかろうとするから、僕も必死にしがみ付いた。
「リューク放せ! お前に『死ね』と言ったコイツを許せるわけがないだろう!」
「ダメ! ヴィーが捕まってしまう! ヴィーまで僕の側からいなくなるの!? 僕を一人にするの!?」
「リュークっ……! くそっ!」
ヴィーの体から力が抜けた。それでも僕はヴィーから離れることは出来なかった。ヴィーまでいなくなったら、今度こそ僕は一人になってしまう。僕の大切な人がこれ以上いなくなるのはもう耐えられない。
「すまない、リューク。だが王族として、この国を守らなければならない者として、どうしてもこう言わざるを得ないのだ」
「……殿下の言いたいこともわかります。でも、少し考えさせてください……」
「わかった。……時間だ。私もそろそろ行かなければ」
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