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アレクシス様の家に行ってから、三か月程が経った。
父さんはマリア様の担当薬師になったらしく、マリア様の為に調合した薬を非番の日に毎回届けに行って体調を確認している。
そして僕も父さんと一緒にあの大豪邸へと行くことになってしまった。なぜかというと、マリア様が僕に字を教えてくれるからだ。
父さんに少しずつ教えてもらっていたけど、マリア様が僕に会いたいらしくその時に字を教えることになったらしい。
本当はあの家にまた行くのは怖くて嫌だと思ったけど、父さんからマリア様の病気のことを聞いたら嫌だとは言えなくなった。
マリア様の病気は『魔力回路不全』だと聞いた。
魔力回路不全は、体内に巡らされている魔力回路の太さがバラバラになり魔力の流れが安定しない病気だ。
魔法を使う時は魔力を動かし放出するが、魔力回路不全の人は流れが悪く、細い魔力回路を通る時に激痛が発生する。無理やり細いところを通すのだから当たり前だ。だからこの病気の人は魔法を使う事が出来ない。
あの時マリア様が言っていたのはこの事だったんだ。
そしてこの病気になってしまうと、安定しない魔力のせいで体内がどんどんと蝕まれてしまい最後には命を落とす。
魔力は血液と同じだ。その流れが悪くなることで体内に悪影響を及ぼす。マリア様はその影響で、足に麻痺が出てしまい歩けなくなってしまったらしい。
父さんが行っている処置は、狭くなってしまった魔力回路を少しだけ太くする方法。薬草を調合した薬を飲むことでしばらくは症状が緩和される。だけど、それはあくまでも短期間。またすぐに魔力回路は細い状態へと戻ってしまう。
そして細くなっていく魔力回路が増えて、魔力の通りが悪くなり、最終的にはその流れが止まってしまう。それはつまり『死』だ。
発症例も少なく研究もあまり進んでいないこの病気は、治療法も治療薬も確立されていない。ということは、マリア様が助かる可能性はほぼゼロだということだ。
そしてこの病気のことは、マリア様の子供達は知らされていないらしい。今はまだ言うべきじゃないと、秘密にされているそうだ。だから僕もうっかり言わないように気を付けている。
「シモン、今日もありがとう。あなたの薬は本当に飲みやすくて助かるわ」
「薬草のえぐみを取るのが大変だったけど、そう言って貰えて苦労した甲斐があったよ」
今日も父さんと一緒に、このレインズフォード家にお邪魔している。マリア様の部屋には子供たちが全員集合している。アレクシス様は仕事でいないそうだ。
そして相変らず僕はルドヴィク様に睨まれ続けている。
初めて会った日と変わらず、ずっとこんな調子だ。ニコラス様とアメリア様は、直接僕に何かを言ったり何かをすることはないけれど、ぎこちない雰囲気は変わっていない。
多分魔法の使えない僕をどう扱っていいのかわからないんだと思う。
「今日はこれで終りね。この子達ったら早くあなたに魔法を教わりたいってそわそわしてるわ。じゃあシモン、この後もお願いね」
「ああ、もちろん。さ、皆庭に行こうか。リュークはこのまま、マリアに勉強を見てもらうんだよ。終わったら迎えに来るからね」
僕とマリア様を残して、皆部屋を出て行った。
今からはマリア様との勉強の時間だ。マリア様は優しいからこの時間が意外と好きだったりする。
この家に来るのは怖くて、勉強は一人でも出来るって思っていたけど、今は来てよかったと思うようになった。
「さ、リューク。どれくらい書けるようになったか教えてくれるかしら?」
ゆっくりだけど字を読むことが出来るようになって、今は書く練習をしている。まだ汚い字しか書けないけど、それでもマリア様は「上手ね」と頭を撫でてくれる。
父さんに字を教えてもらっていたけど、付きっきりで教えることは出来ない。父さんはなんと魔法騎士団の副団長になったんだ。団長様はアレクシス様らしい。その日はハンナさんと一緒に目一杯お祝いした。
でもそのせいで父さんはますます忙しくなってしまって、夜の帰りが遅い日も増えた。夜ご飯を一人で食べる日も多くなって、父さんは「ごめん、寂しい思いをさせて本当にごめんね」っていつも謝る。
たしかにちょっと寂しいなとは思うけど、仕方ないことだとわかってるし、僕も一人で出来ることも増えたから大丈夫なのに。
それに父さんが魔法騎士団の副団長だなんて、凄く凄く嬉しいし誇らしい。
だから普段は一人で字を書く練習をしている。だけど一人の時よりも、教えてくれる人が側にいると、わからないところがあってもすぐに聞けるから今の状況は僕にとってありがたかった。
それにマリア様は字だけじゃなくて、計算も教えてくれる。もう少ししたら簡単な歴史とか国のこととか、いろんなことを教えてくれるらしい。
僕は密かにそれを楽しみにしている。
「リュークは飲み込みが早いわね。とても優秀な生徒だわ」
絶対そんなことはないのに、マリア様はいちいち大袈裟なくらいに褒めてくれる。それがなんだかくすぐったくて恥ずかしい。でも嫌じゃない。
父さんのところに来てから、僕の日常はがらりと変わった。前はあんなに絶望していたのが嘘のようだ。
◇
「え……? え?」
「あー……ごめんね。やっぱりびっくりするよね」
そんな日を過ごしていたある日、父さんがとんでもないことを言った。
「王太子殿下たっての希望で、どうしてもリュークと会いたいっていうんだ。殿下も忙しい人だから日程の調整が難しかったんだけど、それがようやく整ってね」
おうたいしでんか。ってこの国の王子様じゃん!?
なんでそんな人がこんな僕と会いたいって言うの!? ねぇ、何がどうしてそうなったの!?
僕は父さんの言っている意味は理解出来ているようで出来ていなかった。全く持って意味が分からない……
「な、なんで……? 僕、何かした……?」
「あ、違うよ! リュークは何もしてないし何も悪くない! この前、殿下の魔法講義の時に、養子を迎えたことをいろいろ聞かれてね」
どうやら父さんは、その時に僕の特殊体質のことも話したらしい。このことを知っているのは、陛下と王子様の二人だけらしいけど、そのせいで会いたいってどうしてなるのか……? もしかして、実験対象にでもされるの……?
そのことを想像して体がぶるりと震えた。
「殿下はとても聡明な方だから、リュークのような体質の人にただただ興味が湧いただけだと思うよ。酷いことをなさる方じゃないから大丈夫だよ。……たぶん」
「たぶん!?」
大きな不安を抱えて一週間後、僕は王太子殿下に会いに王宮へと行くことになってしまった。
当日、もう会えないかもしれないと、見送ってくれたハンナさんにぎゅっと抱き付き、心の中でさようならを伝えた。
今回もとんでもなく豪華で綺麗な馬車に乗っている。アレクシス様の家に行くときに乗った馬車よりも、更に豪華だった。流石王族……ただ乗っているのも怖い。
汚したりしないよう、ひたすらじっと動かずにいたら馬車は王宮へと辿り着いた。
そのまま父さんに手を引かれて、とんでもなく広いお城の中へと入っていく。歩いても歩いてもまだつかない。しかもぐるぐる回っていて、もうどこにいるのかどうやってここまで来たのかさっぱりわからなくなってしまった。
父さんとはぐれたら最後、僕は外へ出ることが出来ないだろう。
「お待ちしておりました、マスターソン副団長」
「よろしくお願いします」
途中で誰かと合流してその人の後へと付いて行く。もうどれくらい歩いたのかわからない。流石にちょっと疲れてきた。
まだ歩くのかな、と思ったその時、先頭を歩いていた人の足が止まった。
その人は扉をノックし、僕達の到着を告げると中から男の子の声がした。
扉はゆっくりと開き、父さんに手を引かれて中へと入る。
するとそこには、きらきらの銀の髪と青い目の王子様が待っていた。
父さんはマリア様の担当薬師になったらしく、マリア様の為に調合した薬を非番の日に毎回届けに行って体調を確認している。
そして僕も父さんと一緒にあの大豪邸へと行くことになってしまった。なぜかというと、マリア様が僕に字を教えてくれるからだ。
父さんに少しずつ教えてもらっていたけど、マリア様が僕に会いたいらしくその時に字を教えることになったらしい。
本当はあの家にまた行くのは怖くて嫌だと思ったけど、父さんからマリア様の病気のことを聞いたら嫌だとは言えなくなった。
マリア様の病気は『魔力回路不全』だと聞いた。
魔力回路不全は、体内に巡らされている魔力回路の太さがバラバラになり魔力の流れが安定しない病気だ。
魔法を使う時は魔力を動かし放出するが、魔力回路不全の人は流れが悪く、細い魔力回路を通る時に激痛が発生する。無理やり細いところを通すのだから当たり前だ。だからこの病気の人は魔法を使う事が出来ない。
あの時マリア様が言っていたのはこの事だったんだ。
そしてこの病気になってしまうと、安定しない魔力のせいで体内がどんどんと蝕まれてしまい最後には命を落とす。
魔力は血液と同じだ。その流れが悪くなることで体内に悪影響を及ぼす。マリア様はその影響で、足に麻痺が出てしまい歩けなくなってしまったらしい。
父さんが行っている処置は、狭くなってしまった魔力回路を少しだけ太くする方法。薬草を調合した薬を飲むことでしばらくは症状が緩和される。だけど、それはあくまでも短期間。またすぐに魔力回路は細い状態へと戻ってしまう。
そして細くなっていく魔力回路が増えて、魔力の通りが悪くなり、最終的にはその流れが止まってしまう。それはつまり『死』だ。
発症例も少なく研究もあまり進んでいないこの病気は、治療法も治療薬も確立されていない。ということは、マリア様が助かる可能性はほぼゼロだということだ。
そしてこの病気のことは、マリア様の子供達は知らされていないらしい。今はまだ言うべきじゃないと、秘密にされているそうだ。だから僕もうっかり言わないように気を付けている。
「シモン、今日もありがとう。あなたの薬は本当に飲みやすくて助かるわ」
「薬草のえぐみを取るのが大変だったけど、そう言って貰えて苦労した甲斐があったよ」
今日も父さんと一緒に、このレインズフォード家にお邪魔している。マリア様の部屋には子供たちが全員集合している。アレクシス様は仕事でいないそうだ。
そして相変らず僕はルドヴィク様に睨まれ続けている。
初めて会った日と変わらず、ずっとこんな調子だ。ニコラス様とアメリア様は、直接僕に何かを言ったり何かをすることはないけれど、ぎこちない雰囲気は変わっていない。
多分魔法の使えない僕をどう扱っていいのかわからないんだと思う。
「今日はこれで終りね。この子達ったら早くあなたに魔法を教わりたいってそわそわしてるわ。じゃあシモン、この後もお願いね」
「ああ、もちろん。さ、皆庭に行こうか。リュークはこのまま、マリアに勉強を見てもらうんだよ。終わったら迎えに来るからね」
僕とマリア様を残して、皆部屋を出て行った。
今からはマリア様との勉強の時間だ。マリア様は優しいからこの時間が意外と好きだったりする。
この家に来るのは怖くて、勉強は一人でも出来るって思っていたけど、今は来てよかったと思うようになった。
「さ、リューク。どれくらい書けるようになったか教えてくれるかしら?」
ゆっくりだけど字を読むことが出来るようになって、今は書く練習をしている。まだ汚い字しか書けないけど、それでもマリア様は「上手ね」と頭を撫でてくれる。
父さんに字を教えてもらっていたけど、付きっきりで教えることは出来ない。父さんはなんと魔法騎士団の副団長になったんだ。団長様はアレクシス様らしい。その日はハンナさんと一緒に目一杯お祝いした。
でもそのせいで父さんはますます忙しくなってしまって、夜の帰りが遅い日も増えた。夜ご飯を一人で食べる日も多くなって、父さんは「ごめん、寂しい思いをさせて本当にごめんね」っていつも謝る。
たしかにちょっと寂しいなとは思うけど、仕方ないことだとわかってるし、僕も一人で出来ることも増えたから大丈夫なのに。
それに父さんが魔法騎士団の副団長だなんて、凄く凄く嬉しいし誇らしい。
だから普段は一人で字を書く練習をしている。だけど一人の時よりも、教えてくれる人が側にいると、わからないところがあってもすぐに聞けるから今の状況は僕にとってありがたかった。
それにマリア様は字だけじゃなくて、計算も教えてくれる。もう少ししたら簡単な歴史とか国のこととか、いろんなことを教えてくれるらしい。
僕は密かにそれを楽しみにしている。
「リュークは飲み込みが早いわね。とても優秀な生徒だわ」
絶対そんなことはないのに、マリア様はいちいち大袈裟なくらいに褒めてくれる。それがなんだかくすぐったくて恥ずかしい。でも嫌じゃない。
父さんのところに来てから、僕の日常はがらりと変わった。前はあんなに絶望していたのが嘘のようだ。
◇
「え……? え?」
「あー……ごめんね。やっぱりびっくりするよね」
そんな日を過ごしていたある日、父さんがとんでもないことを言った。
「王太子殿下たっての希望で、どうしてもリュークと会いたいっていうんだ。殿下も忙しい人だから日程の調整が難しかったんだけど、それがようやく整ってね」
おうたいしでんか。ってこの国の王子様じゃん!?
なんでそんな人がこんな僕と会いたいって言うの!? ねぇ、何がどうしてそうなったの!?
僕は父さんの言っている意味は理解出来ているようで出来ていなかった。全く持って意味が分からない……
「な、なんで……? 僕、何かした……?」
「あ、違うよ! リュークは何もしてないし何も悪くない! この前、殿下の魔法講義の時に、養子を迎えたことをいろいろ聞かれてね」
どうやら父さんは、その時に僕の特殊体質のことも話したらしい。このことを知っているのは、陛下と王子様の二人だけらしいけど、そのせいで会いたいってどうしてなるのか……? もしかして、実験対象にでもされるの……?
そのことを想像して体がぶるりと震えた。
「殿下はとても聡明な方だから、リュークのような体質の人にただただ興味が湧いただけだと思うよ。酷いことをなさる方じゃないから大丈夫だよ。……たぶん」
「たぶん!?」
大きな不安を抱えて一週間後、僕は王太子殿下に会いに王宮へと行くことになってしまった。
当日、もう会えないかもしれないと、見送ってくれたハンナさんにぎゅっと抱き付き、心の中でさようならを伝えた。
今回もとんでもなく豪華で綺麗な馬車に乗っている。アレクシス様の家に行くときに乗った馬車よりも、更に豪華だった。流石王族……ただ乗っているのも怖い。
汚したりしないよう、ひたすらじっと動かずにいたら馬車は王宮へと辿り着いた。
そのまま父さんに手を引かれて、とんでもなく広いお城の中へと入っていく。歩いても歩いてもまだつかない。しかもぐるぐる回っていて、もうどこにいるのかどうやってここまで来たのかさっぱりわからなくなってしまった。
父さんとはぐれたら最後、僕は外へ出ることが出来ないだろう。
「お待ちしておりました、マスターソン副団長」
「よろしくお願いします」
途中で誰かと合流してその人の後へと付いて行く。もうどれくらい歩いたのかわからない。流石にちょっと疲れてきた。
まだ歩くのかな、と思ったその時、先頭を歩いていた人の足が止まった。
その人は扉をノックし、僕達の到着を告げると中から男の子の声がした。
扉はゆっくりと開き、父さんに手を引かれて中へと入る。
するとそこには、きらきらの銀の髪と青い目の王子様が待っていた。
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