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しおりを挟むここで最初からの問題点をおさらいしてみよう。
⚫︎エマの生まれ変わりである俺が殺されるかも。
→サナトスは俺が大好き。殺すなんてとんでもない!
⚫︎俺はこの世界で生きていきたい。
→魔力を固めて持ってくればお互いの世界行き来OK!
⚫︎男同士の結婚は親が納得しない。
→納得しないどころか、家族総出で諸手を上げて祝福。しかも魔王様であっても無問題。むしろ大興奮。
なんと俺が1番心配していた問題は全てクリアとなっている。
なんてことだ…。もう俺の気持ち一つで、結婚が決まってしまう事に。
どこにも俺たちの間に壁など無かった。むしろ平野。だだっ広い平野しかなかった。
家族にも結婚しないなんて有り得ない!とまで言われる始末…。
隣のサナトスさんはもう、それはもうニッコニコですよ。嬉しいんですね、わかります。その顔を見れば嫌でもね。
はぁ…。俺はどうしたらいいんだ…。
「タケル、どうしたのだ?ため息などついて。」
「……俺どうしたらいいのかわかんなくて。」
「?? 何を迷う必要がある?我のことを好きになればそれで全て解決であろう。それにそなたは魂の伴侶。我の事を好きになるのは時間の問題だな。」
「………。」
「まぁ、それは追々であるな。我もこの世界のことはまだ何も知らぬ。そなたの事をもっと知る為にも、我はタケルの世界を知ろうと思う。」
最初はフェラまでされて結構グイグイ強引だったけど、俺の気持ちをちゃんと知ってからは俺に合わせようとしてくれる。なんか、すごく優しいんだよな。それがすごく嬉しくて。
「さ、もう夜も更けた。明日は学校とやらがあるのであろう?寝るとしよう。」
そうだな。もう悩んだって答えが出ないしなるようになるか。じゃ寝ようとベッドへ行こうとしたら、ぐいっと引っ張られてサナトスの布団へ。
「え?俺、ベッドで寝るけど…。」
「寂しい事を言うでない。言ったであろう?少しでも離れたくないのだ。それに口づけもまだしておらぬ。」
「ん!……んぅ…はぁ…んちゅ…。」
あー、やばい。気持ちいい。サナトスの舌が俺の口の中をくちゅくちゅ動くからゾワゾワしてきた。
「はぁ…。」
「タケル、目がとろんとしてなんと可愛い顔よ。…ここも辛そうだな。」
「あっ!…そこは…っ。」
サナトスの手が俺の股間に!…だめだってそれ以上触ったら!俺絶対声抑えられないからやばいって!
「サナ、トスっ、だめ!…俺、困るから…。」
「…だがこのままでは辛いだろう。…我に任せよ。」
言うや否や、魔力玉をパリンと割って防音の魔法をかけた。
「これで心配事はなくなった。存分に声を出しても大丈夫だ。…さ、我に可愛がらせてくれ。」
あっという間にパジャマもパンツも下ろされて、俺の息子をシュコシュコし始めた。
「あっ!あ、あ、だめ!…んん…サナトス!」
「もう蜜が溢れ始めておるぞ。我慢するな、我に全て委ねよ。」
そう言うとまたぱくっと俺のを咥えてじゅぼじゅぼ舐め始めた。
またあの気持ちいいのがっ!あったかくてねっとりしてて…。俺は与えられる快感に頭が真っ白になる。
やっぱりこんな事されても嫌だなんて思わない。やっぱり嬉しいと思ってる。サナトスにこうされるのが…。
「はっ…はっ…あ、サナトス…ん……もっと…」
自分が発した言葉に驚いて、ばっと口を抑える。俺、今なんて言った?…もっとって、ねだった、よな?
「タケル、望みのままに与えようぞ。」
「やぁっ!そこで、喋らないでっ!…んんっ、あ!」
気を良くしたサナトスは、じゅぼじゅぼとスピードを上げてしゃぶりだす。一気に快感が駆け巡って俺はもう我慢できなかった。
「サナトスっ…だめっ…もう、イクっ!…イクから、は、なしてっ!」
そう言っても離してくれなくて、また俺はサナトスの口の中に放出した。
「はぁ…はぁ…。なんで…飲むんだよぉ…。」
「んぐ…。タケルのものは全て我がもらう。それにタケルの蜜は美味だからな。」
ぺろっと唇を舐めるサナトスは、ドキドキするほどかっこよくて目が離せなかった。
「…強引な事しないんじゃ、なかったの?」
「これくらいは良いであろう?そなたも嫌ではなかったようだしな。」
反論のしようもない。気持ちよかったよちくしょう!
俺はくったりと力が抜けて、そのままサナトスの腕の中で眠ってしまった。
やっぱり俺はサナトスの事が好きなんだろうか。2度目のフェラも嫌じゃなかった。嬉しくて自分からもっとってねだってしまったし。
翌朝、いつも通り学校へと向かう。サナトスは付いてこようとして、それを宥めるのに大変だった。こんな目立つ人連れて行ったら大変なことになるのが分かりきってるし、友達にも根掘り葉掘り聞かれることも簡単に想像がつく。絶対嫌だ。
サナトスの相手は、ものすごーく心配だけど母さんに任せて家を出た。
いつも通り授業を受けて、さて帰ろうかと思ったらなんだか周りがザワザワとし始めた。
「おい!なんか校門の所に見たことないすげー美形の外人がいるって!」
「え、マジ!?見たーい!いこいこ!」
……まさか、まさかだよな。絶対来るなって俺、言ったぞ。
「おい、長谷川!なんか今、みんなが見に行ってるイケメンの外国人とお前の母ちゃん一緒にいるけど知り合い?」
ビンゴ!!! しかも母さんが連れてきてるパターン!!
「えーと…うん、まぁ。知り合いっちゃ知り合い、かなぁ?…ははは。」
「マジかよ!?俺も顔見たけど、すげーイケメンだよな!どんな知り合いだよ、教えて!」
「あー、あははは…今度、今度ね。俺、急いでるから!」
俺はダッシュで校門まで走った。オリンピックにでも出れるんじゃないかと思うくらいのスピードで走ってやった。
何やってんだよ母さん!!なんで連れてきたんだ!!こんな風に騒がれるのわかってるだろ!!
「母さん!」
「あら、尊。お帰り!サナトスさんと買い物に行ってたんだけど、近くまで来たから来ちゃった♡」
来ちゃった♡じゃねぇよ!可愛くないからな!
「ちょっと、なんで来たんだよ!めっちゃ目立ってるから…」
「ねぇ、見て見て!サナトスさんカッコいいでしょ?お洋服買ってあげたの。もう何着せてもカッコいいからお母さん楽しかったわぁ♪」
チラッとサナトスを見ると、こっちの服を着てた。白のTシャツに細身のデニム。上は黒のジャケット羽織ってて、髪は一つに括ってる。
シンプルなのに、すげぇ似合ってる。長い手足で細身の体だから、本当にモデルそのもの…。
もうめっちゃカッコよかった。俺も流石にぽかんとしてしまった。
「あらやだ、尊ったら見惚れちゃって。でもわかるわぁ!もうたくさんの人に見られてたのよ!」
いや、そりゃそうだろう!これ、めっちゃ目立ってヤバいやつだぞ!
「タケル、似合っているか?こちらの服は勝手が違うからよくわからないが、その反応を見るに良いのであろうな。」
そう微笑んで俺の頬をスルッと撫でる。その瞬間きゃーーー!!とすごい黄色い声が響き渡った。
ヤバい!こんなところでぼーっとしてる場合じゃなかった!
「母さん、サナトス!早く帰ろう!これ、ヤバいから!」
2人の背中をぐいぐい押してその場から逃げた。
明日から学校どうすんだよ…。質問攻めになる未来しか見えない!
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