自称『元』厨二病は完治したい 〜自称元厨二病？何で自称がついてくるの！？〜

一番、厨二心をくすぐるのは学園です

46.舐めるなよ！

「…。」
気づいてしまった…この世の真理に。
私には…友達がいないということに…！
「…。」
え、どうしよう。普通に悲しい。
燐でも友達くらいはいたぞ！同志という名のな！！
はあ～…。
教室で現実から逃げていたら先生に名前を呼ばれた。
「リン・フェルノさん？」
「？はい」
もしかして、今の全部声に出ていた…！？
ドキドキしていたリンに悲劇が襲う。
「生徒会のことで、後で来てくれるかしら」
「は、い…」
棚ぼたじゃん！
燐の学校、生徒会員はすっごい友達いたし！わー！うれしーなー！
「…。」
って、んなわけねぇだろ！
私は、あんな陽キャにはなりたくないっ！隠キャ同盟を結んでた同志に顔向けできないし、私は闇と共に在ると誓ったからな！同志と！
…あいつら、元気にしてるかなー…
小心者のリンは、突然のことに情緒がおかしくなる。
「…！」
いや、そもそも生徒会の話だからって、「お前も生徒会員にならないか？」とかにはならないでしょ！
きっと、なんかの相談があるんだ！
～　～　～　～　～　～　～　～　～　
「リン嬢、生徒会に入らない？」
なりました。
しかも、王子に誘われました。
「いえ、遠慮させていただきます」
「「…。」」
私は、どれだけ気まずい空気になってもやらないからな！
「…リンちゃ…」
「やらせていただきます！」
「「…。」」
あ。
「嬉しいな、ありがとう」
「い、え…」
こ、こいつ…！なんて奴だ…！！
リンが鳥肌が立つのが嫌だっただけである。
「じゃあ、生徒会室に行こうか」
「……はい」
無理無理！どうせ、「他の生徒会員とも仲良くしてね」とか言われるんだっ！！
元厨二病のコミュ力舐めるなよ！
燐の時なんて、コミュニケーションとか、そういう言葉を見たり、聞いたりするだけで、ゾワッとなってたから！どう考えても不可能だろ！
王子の口車に乗せられて（？）ただただ、可哀想なリンであった。