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一番、厨二心をくすぐるものは転生です

32.サレン、五叡者辞めるってよ

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ここは、五叡者が集まる為の部屋である《瑠璃の間》。
今は、倒れてしまった一人を抜いた四人が室内にいる。きっと、厳かに会議をしているであろう。
「わし五叡者辞めるー!」
「「「は?」」」
「じゃって、新たな五叡者ってリンじゃろ?いやー、流石のわしでも娘に同僚からいじめられるのは見られたくないんじゃ」
厳かに会議を…
「いやいや、いじめてないだろ!」
「そうよ!そもそもあなたが研究に予算をどばどば使うから…!」
「あの、えっと、お、おおお落ち着いて下さい…!」
厳か…
「はあ?あの研究はそれ程の価値があるんじゃ!」
「ないわよ!」
「大体、お前の部屋にあるあの機械何なんだよ!」
「き、聞いてよぅ…」
…カオスである。
「とにかく!わしは辞める!」
「…本気なのか?」
「本気じゃ、そもそもわしは妻が亡くなってから辞めようとしてた。それを止めたのはお前らじゃろ?」
「それはそう、だけど…」
「それに、わしはもう魔力量が少なくなっていっとる…それならこの際、新しく五叡者を据え置くのがいいんじゃ」
「サレンさん…」
「「「…。」」」
重たくなる空気を変える様にサレンはぱん、と手を打つ。
「わしの分の五叡者の座は…この子にしようかの」
「…それって」
「ああ、ストキシン家の令息じゃ」
「…はぁ、俺はサレンの意思に従うよ」
「私も」
「ぼ、僕も…です」
「じゃあ、これで会議を終わろうかの」
「あっ、勝手に帰ろうとしてんじゃないわよ!」
「そうだぞ!なんか奢れ!」
「えー、それって引退するわしに奢るんじゃ」
「…僕も奢ってもらおうかな」
「なにっ!?」
「行こーぜ!」
「ちょっと待つんじゃ!」
こうして、五叡者の会議は幕を閉じた。
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