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一番、厨二心をくすぐるものは転生です

28.ロマン…いや、浪漫だ

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三つ巴。
それは、人類のロマン、いや浪漫を詰め込んだもの…一生で一度はかっけー!と憧れるのだ…と思っているのはリンだけであろう。
「…。勝ってしまった…」
確かに二つ名は欲しかったけどまじで勝てると思わないじゃん?
正直、記念で立候補した感じだったからなー、と顰蹙を買いそうなことを考える。
(まあ、ここまで来たら五叡者、なるしかないかな)
「お相手は…」
……。
ルークさんとラークさんだー。
めっちゃいい人だー。
でも、そういう人って大体強いじゃん。
えー、めんど。
一瞬でやる気を失い、無理せず出来るとこまでしよー、という方針にしたリン。
「…。」
ルークさんって多分いいところの子息だよなぁ、ラークさんと血縁者じゃないよなぁ…それもめんどいなー。
「魔力が違かったし」
リンには魔力の色が見える。
血縁関係のある人は似たような色になるし、逆も然り。
(ルークさんの魔力の色、どっかで見たような気がするんだけど…)
…思い出せぬ、ま、いっか。私関係ないもん。と他人事に考えたリン…巻き込まれることも知らずに。
「?」
何だか寒気がしたリンは、風邪じゃないよな、と首を捻った。
「勝ち残った三方はまもなく始まりますので、会場へお越し下さい」
わ、もうか。早いな。
…これが終われば五叡者が決まる。
勝てる可能性はゼロではないし、無理せず頑張るか。
会場に着いたリンは少し気を引き締める。
「あ、リン!」
「…。」
元気よく声を掛けてくるラークとぺこり、と会釈するルークにリンは話し掛ける。
「ルークさん、ラークさん。宜しくお願いしますね」
その瞳に少しの闘志を浮かべて。
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