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一番、厨二心をくすぐるものは転生です

18.アルムの2日目

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「…。」
リンと一緒に寝ることになり、緊張で変な時間に起きたアルム。
ぼんやりとしながらリンを見つめる。
リンはというと、無事、アルムの寝顔を見ることが出来てどこか満足気な顔で寝ている。
緊張のきの字もないリンに少しムッとした。
何となくリンの髪を掬うと思っていたよりサラサラでずっと触っていたくなる。
そんなアルムの瞳はどこか遠くを見つめていた。
何かを思い出しているのか、ただぼんやりしているだけなのかはアルムにしか分からなかった。
「ん…」
「!」
身じろぎするリンに我に返り、バッと髪から手を離す。
「んーう…おはよー、あるむ」
こうして、アルムの一日が始まった。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 
「リン」
「んー?」
「…何してるんだ?」
アルムは、ほかの人が居ない時にはリンを呼び捨てで呼ぶことにしたらしい。
「何って…自作の文字神聖文字について考えてただけだけど…」
ふふふ…この文字を書くのは燐以来だ…血が沸るぜ…!
「…うん」
あれ、アルムが引いてる…もしかして、この行動も元厨二病としてアウト!?
腹黒に引かれるなんて相当だぞ!
「えっと…サレンさんとの共同研究なんだー…」
リンは誤魔化すことにした。
「…。それよりも」
訝しんだアルムだったが、元々興味が無かったのか話が流れた。
「五叡者の選考っていつ?」
「えっと、あと大体半年くらいかな」
「ふーん…」
「何?あ、もしかしてアルムも参加したいとか?」
「ちげぇよ、ただ…観に行くくらいはしてぇなって…」
「…!アルム~!」
突然、抱き付くリン。
「おわっ!ちょっ、やめろ!」
「えへへ」
「っ~!」
「ごほん!」
「あ」
「!」
冷や汗をかく二人。
その前には…
「お嬢様、アルム様…?」
にっっこり、と微笑むアンネがいた。
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