自称『元』厨二病は完治したい 〜自称元厨二病？何で自称がついてくるの！？〜

一番、厨二心をくすぐるものは転生です

16.ノックはした！

「…。」
やっべー
「その反応…じゃあ見たんだね」
「…。」
これだけは言わせてくれ…
「ノックはしたよ！」
「…そういう問題…？」
「いや、ノックして返事が無かったら普通、心配するでしょ」
「…。」
解せない…という顔をするアルム。
「…まあ、勝手にドアを開けた事は反省してる…ごめんね」
「…あんま大きい声出さないで」
「…そうだね」
アンネが目を血眼にして見ている。
…接し方、間違えたかな…
「それで？他には話したい事ある？」
「…誰にも言わないで」
「わかった」
「…。」
「じゃあ、私読書してくるから」
「…んで」
「え？」
「何で…僕の本性見たのに…」
言葉が続かない様子のアルム。
「対応が変わらないか、って？」
こくり、と首を縦に振る。
「うーん、そうだなぁ…まあ、私は君の本性知ってるし、隠すのはフェアじゃないよね」
リンがぱちん、と指を鳴らすとドーム型の膜のようなものが出来た。
「！？」
びっくりするアルムにただのバリアだよ、と告げる。
「ちょっと、アンネには聞かせられないから」
「？」
「何で、だったよね？」
「うん…」
「んー、上手く言えないんだけど…私には期待、ていうか信頼してる人がいないから、かな」
「…アンネは？」
「まあそりゃあ、アンネが誰かに傷つけられたら不快に感じるけど…私にとってアンネは、一緒に過ごした人でそれ以上でも以下でもない、って感じかな…きっと私が…燐が自分のことを話そうとすることは無いと思う。」
読者の皆さん、もちろん厨二病だった事ではないので安心して燐の過去を考察して下さい。
「だから、別にアルム君がどんなに腹黒でも、私は気にしないよ」
どうでも良いとも言う
「ちゃんと受け入れる」
「！！」
今まで、取り繕った自分しか求められなかったアルムは…
リンが適当に言った言葉に赤面した。
…ちょろ