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第5章
彩芽、猫を抱く
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カードを終えると、少しの談笑を挟み、今夜はもう遅いと解散する事になった。
オルデンの部屋を後にした彩芽は、用意された寝室には向かわず、その足で城壁の上へ向かい、夜風に当たっていた。
物でも待遇でも満たされている筈なのに、もやもやとした物を感じる。
せっかくこの世界が、ようやく居心地の良い世界に思えてきたのに、今はただ変な息苦しさを感じた。
周りに自分を慕ったり、重宝してくれる人がいるのに、感じる孤独感。
月明りに照らされ、薄く紫がかる蒼いドレス姿のまま、服に臭いがついてもかまう物かと置いてあったランプの灯で器用に煙草に火をつける。
煙草の箱が空になり、くしゃりと潰し、握りしめた。
煙を燻らせても、気持ちが少し落ち着くだけで、まるで満たされない。
夕食で飲んだアルコールなんてとっくの昔に抜けきっているし、どうすれば良いのか分からなくなる。
すると、足元に一匹の黒い猫が遊びにやってきた。
クロが異世界に一緒に飛ばされたのかと期待するが、顔が全然違うし性別も女の子の様だった。
この世界にも猫がいる事に安心する。
「……にゃあ」
黒猫に向かって話しかけると、黒猫は足にすり寄ってくる。
人に慣れているのだろう。
そう言えば、猫缶はどこに行ったのだろう。
あれば、この子に食べさせてあげたかったのに。
タバコがまだ残っているが石畳で火を消し、携帯灰皿に突っ込む。
こうなれば、この猫と本気で遊んでやろうと思う。
お腹を撫で、肉球を揉む。
さすがは猫。
異世界でも、しっかり心の癒しになる。
猫は仰向けになり、手で爪もたてずに彩芽と遊んでくれる。
とにかく今は気晴らしになればいいと思ったが、猫が慰めてくれている様な気がして、少しだけ元気が出た。
「にゃあにゃあ」
にゃ~
「にゃにゃあ?」
にゃんっ
そんな事をしていると、城壁の階段を上ってくる一つの気配を感じた。
「ストラディゴスさん?」
自然に、名前が出ていた。
今、一番会いたい。
でも、会ってもあの態度をされては、何を話せば良いのか分からない。
それでも、もし前の様に、いつもみたいに話しかけてくれたら、それだけで元気が出る気がした。
「すまない、僕だ」
そこにいたのは、オルデンだった。
ランプ片手に階段を上がってくる。
「姿が見えたから……お邪魔だったかな?」
「いえ、そんな事は」
そう言いつつ、黒猫を逃がすまいと抱えて確保する。
動物アレルギーとは言っても、細かい毛を肺に吸い込んだりしなければ全然大丈夫である。
黒猫は腹を見せる形で抱っこされ、オルデンの顔をじっと見る。
何かしたい事があるのか、急にジタバタと暴れ始めるのでリリースすると、城壁の上を走ってどこかに行ってしまった。
「アヤメ、今日は……すまなかった」
「え?」
オルデンが謝る事等一つも無い筈だ。
賓客として迎え、もてなし、覚えている限り失礼な事も一切されていない。
彩芽はそう思ったが、二人きりだからか、オルデンは少し弱気な顔を覗かせた。
後悔が見て取れる顔を前にして、彩芽は少し可愛いなと思った。
「君が本物の異世界からの旅人と知って、少し……いや、大分はしゃぎ過ぎたみたいだ」
「……」
みんなに尊敬されている領主様がはしゃぐ?
確かに、異世界の話を聞いている時は、好きな物の話をする男の子の様な目の輝かせ方をしていたが、それでも終始落ち着いていて、常に紳士的に思えたので、はしゃぐと言う表現に少しだけ驚く。
「どうやら僕の言葉足らずが原因で、あんなにつまらないカードを、あのコルカルにさせてしまったみたいだ」
あ、やっぱりつまらなかったんだ。
と彩芽はオルデンに共感と同情をした。
遊びに参加したいと言った途端に、真剣勝負が接待に変わるのは立場があっても可哀そうに思えた。
「カードは、埋め合わせに後日、僕抜きでやり直そう。僕は主催者の方が向いているらしい。その時は、アヤメも参加して欲しい。嫌じゃないかな?」
オルデンは、頬をポリポリとかきながら、彩芽に困り顔を見せる。
どうも、オルデンはズボンの時もだったが、自身が加害者になる事に不慣れらしい。
彩芽は、オルデンの事を完璧な人間だと思っていた。
しかし、実態は見た目の年齢相応の若者の部分もあり、人の上に立つのに相応しい人間になろうと必死なだけの青年である。
皆と同じ様に、少しだけ背伸びをしている普通の人間だ。
「あははっ……はい。参加させて下さい。でも」
目の前の領主様も、同じ人間だと思った途端に急に親近感が湧き、彩芽は自然と笑ってしまった。
「でも?」
「その時は、一緒にやりましょうよ。もちろん真剣勝負で」
彩芽の言葉に、オルデンは驚いた顔をすると、何かが腑に落ちた様に笑い出す。
「はははは、アコニーが君を気にしていたのが、少しわかった気がする」
「どういう事ですか?」
「フォルサが変わったのも、君のそういう空気にあてられたんだろうね」
頭に「?」を乗せた彩芽の笑顔に、オルデンは気が楽になるような気がした。
「いや、良いんだ。それよりもコルカルとフォルサには悪い事をした。アヤメにも……ただ、君にはここの事を好きになって欲しかったのに、過保護になり過ぎていた様だ」
「過保護って何ですか~」
彩芽は変なのと笑う。
「明日、改めて君のこの城での立ち場を全員に伝えるよ、皆がよそよそしくては、君も息が詰まるだろ?」
「オルデン公! アヤメ殿! 逃げろ!」
突然のストラディゴスの大きな声に、二人は彼の方を見た。
オルデンの部屋を後にした彩芽は、用意された寝室には向かわず、その足で城壁の上へ向かい、夜風に当たっていた。
物でも待遇でも満たされている筈なのに、もやもやとした物を感じる。
せっかくこの世界が、ようやく居心地の良い世界に思えてきたのに、今はただ変な息苦しさを感じた。
周りに自分を慕ったり、重宝してくれる人がいるのに、感じる孤独感。
月明りに照らされ、薄く紫がかる蒼いドレス姿のまま、服に臭いがついてもかまう物かと置いてあったランプの灯で器用に煙草に火をつける。
煙草の箱が空になり、くしゃりと潰し、握りしめた。
煙を燻らせても、気持ちが少し落ち着くだけで、まるで満たされない。
夕食で飲んだアルコールなんてとっくの昔に抜けきっているし、どうすれば良いのか分からなくなる。
すると、足元に一匹の黒い猫が遊びにやってきた。
クロが異世界に一緒に飛ばされたのかと期待するが、顔が全然違うし性別も女の子の様だった。
この世界にも猫がいる事に安心する。
「……にゃあ」
黒猫に向かって話しかけると、黒猫は足にすり寄ってくる。
人に慣れているのだろう。
そう言えば、猫缶はどこに行ったのだろう。
あれば、この子に食べさせてあげたかったのに。
タバコがまだ残っているが石畳で火を消し、携帯灰皿に突っ込む。
こうなれば、この猫と本気で遊んでやろうと思う。
お腹を撫で、肉球を揉む。
さすがは猫。
異世界でも、しっかり心の癒しになる。
猫は仰向けになり、手で爪もたてずに彩芽と遊んでくれる。
とにかく今は気晴らしになればいいと思ったが、猫が慰めてくれている様な気がして、少しだけ元気が出た。
「にゃあにゃあ」
にゃ~
「にゃにゃあ?」
にゃんっ
そんな事をしていると、城壁の階段を上ってくる一つの気配を感じた。
「ストラディゴスさん?」
自然に、名前が出ていた。
今、一番会いたい。
でも、会ってもあの態度をされては、何を話せば良いのか分からない。
それでも、もし前の様に、いつもみたいに話しかけてくれたら、それだけで元気が出る気がした。
「すまない、僕だ」
そこにいたのは、オルデンだった。
ランプ片手に階段を上がってくる。
「姿が見えたから……お邪魔だったかな?」
「いえ、そんな事は」
そう言いつつ、黒猫を逃がすまいと抱えて確保する。
動物アレルギーとは言っても、細かい毛を肺に吸い込んだりしなければ全然大丈夫である。
黒猫は腹を見せる形で抱っこされ、オルデンの顔をじっと見る。
何かしたい事があるのか、急にジタバタと暴れ始めるのでリリースすると、城壁の上を走ってどこかに行ってしまった。
「アヤメ、今日は……すまなかった」
「え?」
オルデンが謝る事等一つも無い筈だ。
賓客として迎え、もてなし、覚えている限り失礼な事も一切されていない。
彩芽はそう思ったが、二人きりだからか、オルデンは少し弱気な顔を覗かせた。
後悔が見て取れる顔を前にして、彩芽は少し可愛いなと思った。
「君が本物の異世界からの旅人と知って、少し……いや、大分はしゃぎ過ぎたみたいだ」
「……」
みんなに尊敬されている領主様がはしゃぐ?
確かに、異世界の話を聞いている時は、好きな物の話をする男の子の様な目の輝かせ方をしていたが、それでも終始落ち着いていて、常に紳士的に思えたので、はしゃぐと言う表現に少しだけ驚く。
「どうやら僕の言葉足らずが原因で、あんなにつまらないカードを、あのコルカルにさせてしまったみたいだ」
あ、やっぱりつまらなかったんだ。
と彩芽はオルデンに共感と同情をした。
遊びに参加したいと言った途端に、真剣勝負が接待に変わるのは立場があっても可哀そうに思えた。
「カードは、埋め合わせに後日、僕抜きでやり直そう。僕は主催者の方が向いているらしい。その時は、アヤメも参加して欲しい。嫌じゃないかな?」
オルデンは、頬をポリポリとかきながら、彩芽に困り顔を見せる。
どうも、オルデンはズボンの時もだったが、自身が加害者になる事に不慣れらしい。
彩芽は、オルデンの事を完璧な人間だと思っていた。
しかし、実態は見た目の年齢相応の若者の部分もあり、人の上に立つのに相応しい人間になろうと必死なだけの青年である。
皆と同じ様に、少しだけ背伸びをしている普通の人間だ。
「あははっ……はい。参加させて下さい。でも」
目の前の領主様も、同じ人間だと思った途端に急に親近感が湧き、彩芽は自然と笑ってしまった。
「でも?」
「その時は、一緒にやりましょうよ。もちろん真剣勝負で」
彩芽の言葉に、オルデンは驚いた顔をすると、何かが腑に落ちた様に笑い出す。
「はははは、アコニーが君を気にしていたのが、少しわかった気がする」
「どういう事ですか?」
「フォルサが変わったのも、君のそういう空気にあてられたんだろうね」
頭に「?」を乗せた彩芽の笑顔に、オルデンは気が楽になるような気がした。
「いや、良いんだ。それよりもコルカルとフォルサには悪い事をした。アヤメにも……ただ、君にはここの事を好きになって欲しかったのに、過保護になり過ぎていた様だ」
「過保護って何ですか~」
彩芽は変なのと笑う。
「明日、改めて君のこの城での立ち場を全員に伝えるよ、皆がよそよそしくては、君も息が詰まるだろ?」
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