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生まれてくる「証」
「終わり」と「自由」
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「うん……オレも、そうなのかもって、考えなかったわけじゃない。問題を先送りにするよりも……」
シホが話し始めてから、コウ様は彼を直視していました。ふいと、考え込むように、少し眼差しを上へ向けます。虚空を見つめるような、無、そのものであるような瞳で。
「一度、何もかも終わらせてからでないと、誰も自由になれない。……そんな気がする」
それからしばらくは、誰も言葉を続けず、場は沈黙していたのですが……。
「ああ、大丈夫。それでもオレは、まだソウ兄と話し尽くすことまでを諦めるわけじゃない。誰に何を言われたって、その気持ちは変わらないから」
おそらく、わたくし達には見えない母神竜……イリサ様が、何事かお話になったのでしょう。コウ様はごく自然に視線を動かして、答えを返していました。
コウ様とイリサ様はその日を迎えるまで、グランティスの街に滞在することになりました。ですが、太陽竜と戦うというシホの意思を尊重して、「どんな過程を目撃しようと、決着するまでは絶対に横槍を入れない」と約束してくださいました。
シホが話し始めてから、コウ様は彼を直視していました。ふいと、考え込むように、少し眼差しを上へ向けます。虚空を見つめるような、無、そのものであるような瞳で。
「一度、何もかも終わらせてからでないと、誰も自由になれない。……そんな気がする」
それからしばらくは、誰も言葉を続けず、場は沈黙していたのですが……。
「ああ、大丈夫。それでもオレは、まだソウ兄と話し尽くすことまでを諦めるわけじゃない。誰に何を言われたって、その気持ちは変わらないから」
おそらく、わたくし達には見えない母神竜……イリサ様が、何事かお話になったのでしょう。コウ様はごく自然に視線を動かして、答えを返していました。
コウ様とイリサ様はその日を迎えるまで、グランティスの街に滞在することになりました。ですが、太陽竜と戦うというシホの意思を尊重して、「どんな過程を目撃しようと、決着するまでは絶対に横槍を入れない」と約束してくださいました。
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