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第十一章
『研修期間の始まり』
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新領地で貴族たちを招待する別荘地と、騎士や魔術師の高等学校を準備中。
それらに隠れて表の第三塩田と裏の第四塩田を設置し、王宮魔術師たちにも色々とマジックアイテム製作に協力してもらった。それはある種の研修であり、互いが持つ様々な呪文の情報共有であり、作り出したマジックアイテムで世の中を変えるという決意の周知である。
なお、彼らが最も驚いたのは一カ月ごとに払うボーナスである。
「あの、こんなに貰って良いんですか?」
「俸給は毎年通り貰えるんですよね? 流石に貰い過ぎでは」
「その金は忙しい君たちを呼びつけるための支度金であり、情報を秘匿するための口止め料であり、この仕事に愛着持ってもらいつつ引き抜きを思い留まらせる拘束料だよ。正直な話、任務だからで済ませた場合……『さる御方が望んでおられる。持ってこい』と言われて拒めるかい? 発覚した場合、その数倍では効かない賠償金と刑罰が課される事に成るね」
王宮魔術師とはいえ、下級である間は薄給の役人でしかない。
王城の一角で暮らしているので待遇が良かったり、研究費用を貰っているがあくまで部署単位だ。たいていは魔術用の触媒を購入したり、共同使用する魔法陣の購入代に充てられているので、彼ら自身が自由に使える金は割りと少ない無いのだ(だからこそ不正を働く訳だが)。
それに、王宮からの派遣で職務の一環であり、一カ月通しての作成費用という大前提もあるしな。もしゴルビーで個人的に一時雇いする場合は、もっと高額である(冷却システムとか販売額が高額なので)。
「例え元の職場の上司や何処かの騎士団が『どんなものを用意しているか調べる必要がある』と言っても持ち出さないようにね。そういうのは王宮を通して書類を回してもらってからの話になる。まあ、こういってはなんだが他では効かない付与を担当しているガブリールや私はもっと貰ってるから気にしないで構わないよ」
「「はい」」
当たり前だが、封建社会なので身分差は絶対である。
しかし、そこに縦社会横社会のジレンマというのも存在するのだ。上司に言われたりすれば拘束力は発生するし、それを拒むには現在の職務に高額の報酬を貰っているというのが条件に成る。『管轄が違いますので、ゴルビー伯を通してください。許可が下り次第にお持ちします』と言ってもらうためには、こうした形式と報酬が重要なのである。もちろん在庫管理と、誰が権利を持っているかの周知も必要だけどな。
とはいえ、こんな問答をやっていても生産性はないので次の段階に進むとしよう。
「さて、みんなの適性が判ってきたところで今日は次の段階に進むとしよう。魔法の品が一般的に成って来ることや、今までと考え方を替えたら何が出来るかという証左だ。あそこを見てくれ」
「船ですか? 中型なのかな? いや、三艘が連なってる?」
「待て。重要なのはそこじゃない。あの船、誰も漕いでないぞ!」
新領地の海の深い部分で、用意したのはまず三胴船である。
別荘の為に大工も呼んでるし、コンスタン・ティン伯のところからも木材が届くので、大型船の建造と実験を始めているから三胴船は中型船に見えるようだ。まあ小型の船を三艘並べてるだけなんだけどな。
ともあれ見せいたのは、ゴーレム動力による勝手に動く船だけではない。
「興味が湧いて来たのは良い事だが、見せたいのはまだまだこれからだよ。出ろ、ルサールカ!」
「なんだ? 何が……」
「見て! あの船の下に何か居るわ!」
「海が盛り上がって……」
合図を三胴船に送り、船から海の中を進むルサールカに二段式合図を送る。
モールス暗号という訳ではないが、音を使って水中に反応を作っている。魔法知覚だから音じゃなくても良いのだが、明確に差が作れるのが他に無かったのだ(光情報は屈折するから)。
ともあれ少し間を置いてブクブクと泡を立てながら水中用ゴーレムであるルサールカがロープ代わりの鬣を引き釣りながら現れた。
「海の中からゴーレムが!?」
「見ての通り水中用のゴーレムだ。とはいえ戦闘力よりは、今の所は兵員輸送力の方が重要かな。あの鬣は水中に潜った場合の牽引ロープになる。例えば、今から上がって来る彼らのようにね」
ゴーレムの紹介だけならもっと前に出来たが、あえて時間を掛けた。
それはマジックアイテムを製作することで、魔術の腕を見つつ高額のボーナスを受け取れることに慣れさせること。そうして宮廷魔術師たちが裏切ろうと思わない様にする流れが理由の半分。
もう半分は水棲種族と連絡を取るための時間が必要だったからだ。彼らは彼らの都合で動く為、何時来るのかが判らなかったからな。
「彼ら? 水中呼吸や水中移動の呪文を使った魔術師ですか?」
「いや。聞いた者も居るかもしれないが、頭が魚の水棲種族と言う話の通じる亜人種だよ。彼らは種族的社会主義という存在で、陸では動きが遅いので領地に興味がなく、代わりに海の中では素早く動けるのでほぼ無敵だ。その上で勝てないと思ったら幾らでも引くし、部族単位でもほぼ同じ認識で動く相手だから持久戦でもまず勝てんな。加えて一集落との約束が全体に通じるので、言動や扱いには注意する様に」
俺が説明すると大多数は驚いた様子だった。
エルフやドワーフですら一生の間に出逢わない者も多く、水棲種族の様な頭が魚だというと驚きしかあるまい。だが、それ以上に驚嘆なのは、彼らの生態と言うか種族特性だ。国家社会主義どころか種族全体が社会主義なので、裏切るとか言う概念を持つ者の方が少ない。まだ話の以て着方で、結果的に裏切るとかの方があり得るだろう。あとは部族会議の結果で敵対する場合くらいな。
ただ、陸では動きが遅いのでそれほど脅威ではないというと安心はしたようだ。
「やあやあ、ゴルビー伯爵。これはこれはお出迎えありがとうございますアルネ」
「流石に話が早いな。こちらでは俺の事をまだ男爵だと思っている者も居るのに。ともあれ歓迎するよ鯖巡視。彼ら魔術師は王宮に使える者たちだ。こちらで学んで、一部はそちらとも懇意になるかもしれないな。君たちも見知っておくと良い、いま鯖巡視と呼んだが顔の形と役職がそのまま名前に成る。というよりも、名前を持っていて翻訳呪文が使える様な才人以外が表に出てこないとも言うが」
いつもの鯖頭の男がルサールカに掴まって出て来た。
箱からゆったりとした服を取り出して素早く着込むと、顔が異様だがその所作は手慣れている。巡回部隊の隊長くらいだと思って侮るのは危険だろう。思い立った情報を頭の中にメモして、長老たちと相談したり、他の部族が見聞きした情報を情報を共有しているくらいには優れている。頭が良いというよりは、まさに『心効いたる』人というわけだ。
なお、言うまでもないと思うが、魔術師たちは基本的に固まっている。インパクトを考えれば無理はないし、見知った者でも初見はギコチナイくらいだ。
「ルサールカ思たより便利だたよ。もしかしたら何体かお願いするかもしれないアルネ。代価は十分に用意するヨ。それとも呪文の使い手紹介する方がヨロシ?」
「その件はお互いにリストを交換してからだな。時に、今夜からこの場所に明かりを灯し続けるから、どう思ったかの感想を聞かせてくれ。そこのバザールで必要になるなら、お試しとして最初の一組はサービス価格にしよう」
水中を移動する際に牽引する方法は好評だったようだ。
実際に人魚型の形状で運用するかどうかはともかくとして、水の中で移動することを前提にするゴーレムはあっても良いだろう。理想を言えばスクリューが完成すれば良いのだろうが、『ちょっと試しに作ってくれ』と頼んでみたが未だに完成していないんだよな。
おそらく魚型が良いのだろうと思いつつ、ここで魔術師たちにもう一度釘を刺しておく。
「今の会話に鯖巡視はついて来れていた。魔術で作る物の良し悪しは判るし、部族を代表して交渉権も持っている。頭の形が人間と違うからと言って侮るなよ。彼ら水棲種族に限らず、亜人種は必ず何らかの人いるも強力な能力を持っている。彼らは判り易い形状の差を持ち、陸よりも水の方が得意だというこれまた判り易い特徴があるだけなんだ」
「「判りました」」
どこまで判っているかは不明だが、重要なのはそこではない。
機密を喋ったら、普通に通じてしまうし、改良点などの『判る人は判るが、知らなければどうという事もない知識』を迂闊に話すなという事だ。スパイが居るかは別にして、そういう会話をナアナアでするのが一番よくないからな。
ひとまず三胴船と共に元調査隊も戻ってきているようなので(結局、解散したが彼らの方でまた再結成した)、『向こう』での話を聞くとしようか。
新領地で貴族たちを招待する別荘地と、騎士や魔術師の高等学校を準備中。
それらに隠れて表の第三塩田と裏の第四塩田を設置し、王宮魔術師たちにも色々とマジックアイテム製作に協力してもらった。それはある種の研修であり、互いが持つ様々な呪文の情報共有であり、作り出したマジックアイテムで世の中を変えるという決意の周知である。
なお、彼らが最も驚いたのは一カ月ごとに払うボーナスである。
「あの、こんなに貰って良いんですか?」
「俸給は毎年通り貰えるんですよね? 流石に貰い過ぎでは」
「その金は忙しい君たちを呼びつけるための支度金であり、情報を秘匿するための口止め料であり、この仕事に愛着持ってもらいつつ引き抜きを思い留まらせる拘束料だよ。正直な話、任務だからで済ませた場合……『さる御方が望んでおられる。持ってこい』と言われて拒めるかい? 発覚した場合、その数倍では効かない賠償金と刑罰が課される事に成るね」
王宮魔術師とはいえ、下級である間は薄給の役人でしかない。
王城の一角で暮らしているので待遇が良かったり、研究費用を貰っているがあくまで部署単位だ。たいていは魔術用の触媒を購入したり、共同使用する魔法陣の購入代に充てられているので、彼ら自身が自由に使える金は割りと少ない無いのだ(だからこそ不正を働く訳だが)。
それに、王宮からの派遣で職務の一環であり、一カ月通しての作成費用という大前提もあるしな。もしゴルビーで個人的に一時雇いする場合は、もっと高額である(冷却システムとか販売額が高額なので)。
「例え元の職場の上司や何処かの騎士団が『どんなものを用意しているか調べる必要がある』と言っても持ち出さないようにね。そういうのは王宮を通して書類を回してもらってからの話になる。まあ、こういってはなんだが他では効かない付与を担当しているガブリールや私はもっと貰ってるから気にしないで構わないよ」
「「はい」」
当たり前だが、封建社会なので身分差は絶対である。
しかし、そこに縦社会横社会のジレンマというのも存在するのだ。上司に言われたりすれば拘束力は発生するし、それを拒むには現在の職務に高額の報酬を貰っているというのが条件に成る。『管轄が違いますので、ゴルビー伯を通してください。許可が下り次第にお持ちします』と言ってもらうためには、こうした形式と報酬が重要なのである。もちろん在庫管理と、誰が権利を持っているかの周知も必要だけどな。
とはいえ、こんな問答をやっていても生産性はないので次の段階に進むとしよう。
「さて、みんなの適性が判ってきたところで今日は次の段階に進むとしよう。魔法の品が一般的に成って来ることや、今までと考え方を替えたら何が出来るかという証左だ。あそこを見てくれ」
「船ですか? 中型なのかな? いや、三艘が連なってる?」
「待て。重要なのはそこじゃない。あの船、誰も漕いでないぞ!」
新領地の海の深い部分で、用意したのはまず三胴船である。
別荘の為に大工も呼んでるし、コンスタン・ティン伯のところからも木材が届くので、大型船の建造と実験を始めているから三胴船は中型船に見えるようだ。まあ小型の船を三艘並べてるだけなんだけどな。
ともあれ見せいたのは、ゴーレム動力による勝手に動く船だけではない。
「興味が湧いて来たのは良い事だが、見せたいのはまだまだこれからだよ。出ろ、ルサールカ!」
「なんだ? 何が……」
「見て! あの船の下に何か居るわ!」
「海が盛り上がって……」
合図を三胴船に送り、船から海の中を進むルサールカに二段式合図を送る。
モールス暗号という訳ではないが、音を使って水中に反応を作っている。魔法知覚だから音じゃなくても良いのだが、明確に差が作れるのが他に無かったのだ(光情報は屈折するから)。
ともあれ少し間を置いてブクブクと泡を立てながら水中用ゴーレムであるルサールカがロープ代わりの鬣を引き釣りながら現れた。
「海の中からゴーレムが!?」
「見ての通り水中用のゴーレムだ。とはいえ戦闘力よりは、今の所は兵員輸送力の方が重要かな。あの鬣は水中に潜った場合の牽引ロープになる。例えば、今から上がって来る彼らのようにね」
ゴーレムの紹介だけならもっと前に出来たが、あえて時間を掛けた。
それはマジックアイテムを製作することで、魔術の腕を見つつ高額のボーナスを受け取れることに慣れさせること。そうして宮廷魔術師たちが裏切ろうと思わない様にする流れが理由の半分。
もう半分は水棲種族と連絡を取るための時間が必要だったからだ。彼らは彼らの都合で動く為、何時来るのかが判らなかったからな。
「彼ら? 水中呼吸や水中移動の呪文を使った魔術師ですか?」
「いや。聞いた者も居るかもしれないが、頭が魚の水棲種族と言う話の通じる亜人種だよ。彼らは種族的社会主義という存在で、陸では動きが遅いので領地に興味がなく、代わりに海の中では素早く動けるのでほぼ無敵だ。その上で勝てないと思ったら幾らでも引くし、部族単位でもほぼ同じ認識で動く相手だから持久戦でもまず勝てんな。加えて一集落との約束が全体に通じるので、言動や扱いには注意する様に」
俺が説明すると大多数は驚いた様子だった。
エルフやドワーフですら一生の間に出逢わない者も多く、水棲種族の様な頭が魚だというと驚きしかあるまい。だが、それ以上に驚嘆なのは、彼らの生態と言うか種族特性だ。国家社会主義どころか種族全体が社会主義なので、裏切るとか言う概念を持つ者の方が少ない。まだ話の以て着方で、結果的に裏切るとかの方があり得るだろう。あとは部族会議の結果で敵対する場合くらいな。
ただ、陸では動きが遅いのでそれほど脅威ではないというと安心はしたようだ。
「やあやあ、ゴルビー伯爵。これはこれはお出迎えありがとうございますアルネ」
「流石に話が早いな。こちらでは俺の事をまだ男爵だと思っている者も居るのに。ともあれ歓迎するよ鯖巡視。彼ら魔術師は王宮に使える者たちだ。こちらで学んで、一部はそちらとも懇意になるかもしれないな。君たちも見知っておくと良い、いま鯖巡視と呼んだが顔の形と役職がそのまま名前に成る。というよりも、名前を持っていて翻訳呪文が使える様な才人以外が表に出てこないとも言うが」
いつもの鯖頭の男がルサールカに掴まって出て来た。
箱からゆったりとした服を取り出して素早く着込むと、顔が異様だがその所作は手慣れている。巡回部隊の隊長くらいだと思って侮るのは危険だろう。思い立った情報を頭の中にメモして、長老たちと相談したり、他の部族が見聞きした情報を情報を共有しているくらいには優れている。頭が良いというよりは、まさに『心効いたる』人というわけだ。
なお、言うまでもないと思うが、魔術師たちは基本的に固まっている。インパクトを考えれば無理はないし、見知った者でも初見はギコチナイくらいだ。
「ルサールカ思たより便利だたよ。もしかしたら何体かお願いするかもしれないアルネ。代価は十分に用意するヨ。それとも呪文の使い手紹介する方がヨロシ?」
「その件はお互いにリストを交換してからだな。時に、今夜からこの場所に明かりを灯し続けるから、どう思ったかの感想を聞かせてくれ。そこのバザールで必要になるなら、お試しとして最初の一組はサービス価格にしよう」
水中を移動する際に牽引する方法は好評だったようだ。
実際に人魚型の形状で運用するかどうかはともかくとして、水の中で移動することを前提にするゴーレムはあっても良いだろう。理想を言えばスクリューが完成すれば良いのだろうが、『ちょっと試しに作ってくれ』と頼んでみたが未だに完成していないんだよな。
おそらく魚型が良いのだろうと思いつつ、ここで魔術師たちにもう一度釘を刺しておく。
「今の会話に鯖巡視はついて来れていた。魔術で作る物の良し悪しは判るし、部族を代表して交渉権も持っている。頭の形が人間と違うからと言って侮るなよ。彼ら水棲種族に限らず、亜人種は必ず何らかの人いるも強力な能力を持っている。彼らは判り易い形状の差を持ち、陸よりも水の方が得意だというこれまた判り易い特徴があるだけなんだ」
「「判りました」」
どこまで判っているかは不明だが、重要なのはそこではない。
機密を喋ったら、普通に通じてしまうし、改良点などの『判る人は判るが、知らなければどうという事もない知識』を迂闊に話すなという事だ。スパイが居るかは別にして、そういう会話をナアナアでするのが一番よくないからな。
ひとまず三胴船と共に元調査隊も戻ってきているようなので(結局、解散したが彼らの方でまた再結成した)、『向こう』での話を聞くとしようか。
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