47 / 84
中層攻略編
次回までのつなぎ
しおりを挟む
●
撤収作業は終えたが、前回と違ってそれで終わりではない。
盗賊騒ぎの黒幕は不明だし、下層の支配者種族の件もある。ここでホームまで戻ってまた今度……でも良いのだが、ここで色々と手を打っておく方が良いだろう。
「確認だけしとくが、このダンジョンの精製魔力を図っとくぞ?」
「……? まあいいけど、何に使うのよ」
エレオノーラの一族が管理している部分の魔力を計測。
どの程度の流動魔力があるのか、使った魔力がどの程度を再生産するのかをここで図っておく。その数値を幾つか資料として用意した上で、中層周辺で図った魔力を資料の脇に並べておいた。
このまま全て統合したらどの程度の魔力になるかの計算だ。
当然上層から中層までのリンクを行い、各地の循環器を回して魔力を精製する。魔力は拡散するし、循環器の無い場所に向かう事もあるので一概には合計数時には成らない方が多い。だがその事をちゃんと計算しているのか、ぬか喜びさせるかで結構違う。
「こいつが上層の魔力で……これが中層のな。んで合計するとこういう感じになる予想だ。そっから何を設置したらどうなるかは、自分で想像つくだろ?」
「保有魔力は大分散っちゃうけど再生産分が大きいわね。早い内に施設拡張したいわ」
俺達はコンサルとダンジョンマスターなので、数値を見れば想像がつく。
今現在どのくらいの魔力があるかを示し、再統合でどの程度になるか。そうなると保有魔力は減るが、使った分だけ再生産される魔力がどの程度……と計算ができるのだ。そしてそれが今の数値であり、管理用の魔法陣やモンスターを配置すれば、どこまで拡大できるかも想像がつく。
後はそれを他の人間にも想像できるように、他のダンジョンの資料も添えれば良い。そうすればこのダンジョンを中層まで拡大したことでどれほどの利益を得たか、そしてスムーズに魔法陣を設置すればどの程度の利益が見込めるかを周知できるのである。
「実際に誰が設置するかは別にして、添えときたいのは拡張の予測だな。単純数値の拡大版、戦力の拡張版、後は売り上げの良い素材に振り切った時の予測ってとこか?」
「売り物の方は止めてよ。アレって他に転用し難い割りに人気だから」
簡単な未来予想図に、収益拡張案を添えておく。
これで速やかな計画を練り易いし、エレオノーラや俺の功績も判り易くなる。少なくとも実績からエレオノーラを次期当主に指名しない理由は無いし、彼女が雇うと言えば俺に計画が任されるだろう。
以前から言っている事だが、なぜ今こんなことをするのか?
もちろん盗賊を雇った黒幕を排除ないし、勢力下におく為だ。ここで利益が上がったことを宣言で切れば、そいつがまた同じ事件を起こす意味がなくなる。ついでに別の派閥が叩き潰し、利益を欲しがるだろうから動けなくなるのだ。よほど才能ある有名な子弟が居ない限り、エレオノーラの意向を無視して婿には推薦も出来まい。
「うろ覚えもあるからザっとだが、戻り次第に正式な数値も送るよ。それと今回の功績があれば、追い込めるだろ?」
「無くても大丈夫だとは思うけど……まあ言い掛かりをつける理由は消えるわね」
交渉はタイミングであり、誰が言い出したかだ。
エレオノーラの立場が脆弱過ぎると、その根拠を認めずに自分がバックアップしたから成功したとか言い出す奴も出てきかねない。今なら大丈夫だとは思うが、盗賊なんか送りつけてくる相手である。落ち目の親族どうして手を組んで、利益の為に強引な手段に出ることもあるだろう。
その場合に際し、資料があれば事前に手を打てる。
個別に話を持ち掛け根回しをして、利益の再分配の件で分断することも、味方につけることも出来るだろう。ここでの活躍自体は色々な派閥の兵士が見ている為、そんな事は無かったとは言えないのだから。
「これで心配の半分は消えたな。後は下層の問題対処だ」
「極論を言うと下層から手勢を率いて登って来ても構わねえ」
「戦力が分散すれば、今回みたいに各個撃破すればいいからな」
「だからここで気を付けておくべきは、せっかくの目撃者が消されないかどうかだ。集団で行動させて上層を見回ったり、中層に顔を出す程度にさせておく。姿隠しの呪文があったら、最悪の事態になりかねねえ」
別に直属ではない兵士が死んでも、表面上の被害はない。
だがエレオノーラが顔見知りになった奴が死んで気にしない訳はないし、それと同時に、色々な派閥の連中が入り混じっていることが重要なのだ。最初に敵対派閥の奴が死に、盗賊を送りつけた奴の派閥を中心に生き残ったら面倒なことになる。同じことを狙って、中層に行かせたり、焦っている場合は下層の偵察に行きかねないしな。
だから余計な事はさせずに、上層の巡回に留めたいわけだ。
「それだとあの子たちは、どうして中層に置いて来たっすか?」
「あいつらはゴブリンに兎の部屋を奪回させない為だ。あそこがなければゴブリンが予測以上の速度では増えない。単独のホムンクルスはただのモンスターだからな」
戦闘を終えた後、拠点を守っていたホムンクルスに幾つか命令を出した。
その一つが兎が居た場所にゴブリンを侵入させるな、来たら追い払え。もちろん攻撃したら迎撃しろというものだ。やってる事がその辺のモンスターと変わりなく、兎の部屋を拠点にしているくらいである。兎の肉を餌にしていると見えなくもないし、それほど不自然ではないだろう。命令が命令だから、兎は殺さないからな。
こうすることでそれとなくゴブリンが戻って来るのを封じておく。
もちろん数が多いのでいつかは戻って来るだろうが、数体のホムンクルスをうろつかせている事もあり、早々に再占拠は出来ないだろう。もし出来るとしたら下層の連中が攻めて来た時だろうから、倒されてしまうがそこは仕方がない。
「一番良いのはさっさと次の準備や、降りないにしても魔法陣設置の為にまた来る事だろうけどな。おそらくは今のダンジョン込みでフル稼働せ生産することになるぜ」
「それは魅力的っすね! せんぱ~い」
「はいはい。できるだけその方向性で話をまとめるわよ」
こうして俺たちは中層までの攻略を終えた。
余裕があればダンジョンの経営を行い、その余剰魔力で戦力をまた集めることになるだろう。
撤収作業は終えたが、前回と違ってそれで終わりではない。
盗賊騒ぎの黒幕は不明だし、下層の支配者種族の件もある。ここでホームまで戻ってまた今度……でも良いのだが、ここで色々と手を打っておく方が良いだろう。
「確認だけしとくが、このダンジョンの精製魔力を図っとくぞ?」
「……? まあいいけど、何に使うのよ」
エレオノーラの一族が管理している部分の魔力を計測。
どの程度の流動魔力があるのか、使った魔力がどの程度を再生産するのかをここで図っておく。その数値を幾つか資料として用意した上で、中層周辺で図った魔力を資料の脇に並べておいた。
このまま全て統合したらどの程度の魔力になるかの計算だ。
当然上層から中層までのリンクを行い、各地の循環器を回して魔力を精製する。魔力は拡散するし、循環器の無い場所に向かう事もあるので一概には合計数時には成らない方が多い。だがその事をちゃんと計算しているのか、ぬか喜びさせるかで結構違う。
「こいつが上層の魔力で……これが中層のな。んで合計するとこういう感じになる予想だ。そっから何を設置したらどうなるかは、自分で想像つくだろ?」
「保有魔力は大分散っちゃうけど再生産分が大きいわね。早い内に施設拡張したいわ」
俺達はコンサルとダンジョンマスターなので、数値を見れば想像がつく。
今現在どのくらいの魔力があるかを示し、再統合でどの程度になるか。そうなると保有魔力は減るが、使った分だけ再生産される魔力がどの程度……と計算ができるのだ。そしてそれが今の数値であり、管理用の魔法陣やモンスターを配置すれば、どこまで拡大できるかも想像がつく。
後はそれを他の人間にも想像できるように、他のダンジョンの資料も添えれば良い。そうすればこのダンジョンを中層まで拡大したことでどれほどの利益を得たか、そしてスムーズに魔法陣を設置すればどの程度の利益が見込めるかを周知できるのである。
「実際に誰が設置するかは別にして、添えときたいのは拡張の予測だな。単純数値の拡大版、戦力の拡張版、後は売り上げの良い素材に振り切った時の予測ってとこか?」
「売り物の方は止めてよ。アレって他に転用し難い割りに人気だから」
簡単な未来予想図に、収益拡張案を添えておく。
これで速やかな計画を練り易いし、エレオノーラや俺の功績も判り易くなる。少なくとも実績からエレオノーラを次期当主に指名しない理由は無いし、彼女が雇うと言えば俺に計画が任されるだろう。
以前から言っている事だが、なぜ今こんなことをするのか?
もちろん盗賊を雇った黒幕を排除ないし、勢力下におく為だ。ここで利益が上がったことを宣言で切れば、そいつがまた同じ事件を起こす意味がなくなる。ついでに別の派閥が叩き潰し、利益を欲しがるだろうから動けなくなるのだ。よほど才能ある有名な子弟が居ない限り、エレオノーラの意向を無視して婿には推薦も出来まい。
「うろ覚えもあるからザっとだが、戻り次第に正式な数値も送るよ。それと今回の功績があれば、追い込めるだろ?」
「無くても大丈夫だとは思うけど……まあ言い掛かりをつける理由は消えるわね」
交渉はタイミングであり、誰が言い出したかだ。
エレオノーラの立場が脆弱過ぎると、その根拠を認めずに自分がバックアップしたから成功したとか言い出す奴も出てきかねない。今なら大丈夫だとは思うが、盗賊なんか送りつけてくる相手である。落ち目の親族どうして手を組んで、利益の為に強引な手段に出ることもあるだろう。
その場合に際し、資料があれば事前に手を打てる。
個別に話を持ち掛け根回しをして、利益の再分配の件で分断することも、味方につけることも出来るだろう。ここでの活躍自体は色々な派閥の兵士が見ている為、そんな事は無かったとは言えないのだから。
「これで心配の半分は消えたな。後は下層の問題対処だ」
「極論を言うと下層から手勢を率いて登って来ても構わねえ」
「戦力が分散すれば、今回みたいに各個撃破すればいいからな」
「だからここで気を付けておくべきは、せっかくの目撃者が消されないかどうかだ。集団で行動させて上層を見回ったり、中層に顔を出す程度にさせておく。姿隠しの呪文があったら、最悪の事態になりかねねえ」
別に直属ではない兵士が死んでも、表面上の被害はない。
だがエレオノーラが顔見知りになった奴が死んで気にしない訳はないし、それと同時に、色々な派閥の連中が入り混じっていることが重要なのだ。最初に敵対派閥の奴が死に、盗賊を送りつけた奴の派閥を中心に生き残ったら面倒なことになる。同じことを狙って、中層に行かせたり、焦っている場合は下層の偵察に行きかねないしな。
だから余計な事はさせずに、上層の巡回に留めたいわけだ。
「それだとあの子たちは、どうして中層に置いて来たっすか?」
「あいつらはゴブリンに兎の部屋を奪回させない為だ。あそこがなければゴブリンが予測以上の速度では増えない。単独のホムンクルスはただのモンスターだからな」
戦闘を終えた後、拠点を守っていたホムンクルスに幾つか命令を出した。
その一つが兎が居た場所にゴブリンを侵入させるな、来たら追い払え。もちろん攻撃したら迎撃しろというものだ。やってる事がその辺のモンスターと変わりなく、兎の部屋を拠点にしているくらいである。兎の肉を餌にしていると見えなくもないし、それほど不自然ではないだろう。命令が命令だから、兎は殺さないからな。
こうすることでそれとなくゴブリンが戻って来るのを封じておく。
もちろん数が多いのでいつかは戻って来るだろうが、数体のホムンクルスをうろつかせている事もあり、早々に再占拠は出来ないだろう。もし出来るとしたら下層の連中が攻めて来た時だろうから、倒されてしまうがそこは仕方がない。
「一番良いのはさっさと次の準備や、降りないにしても魔法陣設置の為にまた来る事だろうけどな。おそらくは今のダンジョン込みでフル稼働せ生産することになるぜ」
「それは魅力的っすね! せんぱ~い」
「はいはい。できるだけその方向性で話をまとめるわよ」
こうして俺たちは中層までの攻略を終えた。
余裕があればダンジョンの経営を行い、その余剰魔力で戦力をまた集めることになるだろう。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる