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中層攻略編
再突入
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●
俺達はようやくダンジョンの中層へ再突入した。
入り口から分かれ道までを拠点として封鎖、眠る場所などはもっと狭い場所だが、細長いエリアに色々な細工を施して置いた。これは防衛用と言うよりは、ダンジョンの魔力を管理し始めているという世間的なアピールである。あくまで前回使用したのは緊急措置であり、使用することも念頭に入れるのは今からという事になっている。
そして俺達が前回の行動を繰り返すのは此処まで。
ここからは新しいエリアを管理区域に置いて、中層全体の魔力をエレオノーラの家が管理出来るようにするのが最終的な目標である。そうすれば収益を用いて、一族だけでも上層の途中までは目指せるだろうしな、間違いなくエレオノーラが当主に収まるだろう。
「ここに簡単な地図を描いた」
「二重ライン『=』は封鎖できない道、『-』はやろうと思えば封鎖できる道だな」
「幾つかの道筋が見えると思うが、今回は三つのルートを用意した」
「ルートAを通って可能な限りこっそり確認、ルートBで正面からの光景調査を順に行う。ルートCは見ての通り、Bからは対極にある。最終的にCから突入して、Bへと追い出すのが目標だな」
地面に描くのは、エレオノーラの一族が持っていた地図だ。
細部は変わっているはずだが、最初から気にして居ない。重要秘密事項で載っていない場所もあるだろうし、ゴブリンたちが勝手に堀り進めている場所もあるだろうからだ。旧時代の遺跡である最下層以外は、大まかな地図であるとだけ覚えておけば良いだろう。
これまでエレオノーラが実家でこっそり見たレベルのものから、じっくり確認しているぶんだけ細部は詳細だ。この情報を得られただけ、エレオノーラの発言権強化が伺えた。
「つまり偵察主体で戦い、最後は誘導作戦ということか?」
「その段階ではゴブリンも無理に殺す必要はないと?」
「そう言う事になるな。ただし、こっちの誰かが死ぬくらいなら殺す。序盤は何が起きているかを探る為で、ルートAで正体が判るならルートBでの偵察も省く。最終的に蹴散らしながら前回に確認した場所へ追い出す感じだな」
ここまでの拠点設置では同じ行動だが、ここからは大きく異なる。
拠点に関しては同じ場所に設営した方が安全性が判って居て良いが、追い出す予定の場所に関しては別に再確認する必要はないからだ。あれからゴブリンなり他のモンスターが入り込んでいても、今から追い出すゴブリンと喧嘩になるだろうからな。お互いに殺し合って魔力として吸収出来れば御の字なので、無理に俺たちが数を減らす必要は無かった。
その上で、最終段階でも無理に殺さない。
恐れて区画移動してくれるならば問題ないし、問題があるとしたらエレオノーラや俺が毒矢で狙われたり、魔法で前衛がコンガリ焼かれてしまうような事態だろう。
「と言う訳でフィリッパはいつも通り拠点の前面を封鎖。アーバレストは用意して居ても良いが、大群が向かってこない限りは盾持ちでの牽制で済ませろ。小石をばらまくのはやっていい」
「そう言ってもらえると助かるっすよ。判断に自信なんか持てないっすよ」
今回の目玉は石弾式のアーバレストだ。
板をしならせて撃ち出すタイプで、大きな石一つか無数の小石を勢いよく放てる。前者は当たり所が悪ければオーガでも即死するし、後者は誰も殺せないほどの威力だが当たり所とかそういう言葉が馬鹿になるくらいの命中率である。
これらを用意することで、拠点の出口である分かれ道の封鎖を同時に実行できるという事だ。ゴブリンが拠点に側に逃げ出して来たら、石を放って脅かして、前回のエリアに追いやれるという事である。
「ルートAでのメインはブーとリシャール。二人は少しずつ接近して、可能な範囲で様子を探ってくれ。気が付かれない範囲前提だが、もし試したい時はハンドサインで知らせる事」
「命大事に、これ重要ヨ」
「判りました。足手まといに成らないように頑張ります」
今回の目的はゴブリン繁殖の原因調査もある。
追い出すだけでも単純な調査は可能だが、迷宮自体が影響を与えていて、『食料が豊富だからではないか』という推測が間違いの可能性もあるのだ。その為に事前調査はやっておきたいし、もしキノコなり食用モンスターであれば、迂闊に範囲タイプの攻撃呪文を叩き込むのも問題だろう。
なのでこの調査は割りと重要だったりする。
ブーが可能な限り探り、リシャールがそのバックアップ。オークであるブーでは気が付けないことでも、エルフであるリシャールならば気が付くこともあるだろう。それでなくとも、覗き込むときに誰かが除き返している事は多いので、一人での調査は危険なのだ。
「二人が見つかって撤退する場合は、俺とフーで援護する。ジャンはホムンクルスと一緒にエレオノーラの護衛だ」
「委細承知」
「判った(わ)」
もし偵察時に見つかって追い掛けられた場合も想定しておく。
何も無いのが一番だが問題があった場合、格闘戦主体で余計な装備の無いフーが雑魚チラシを担当し、射程の長い風呪文を持ってる俺が援護になる。悪いが戦いたくてもジャンにはお留守番のエレオノーラを守ってもらおう。その気になって延々と戦闘されても困るからな。
そうした準備を整えた上で、理想を言えば戦闘抜きに推測情報である食料情報を得たい所である。
●
さて、散々出来れば戦わずに終わらせたいと言っていた。
しかし残念ながら、都合よくそんな事は起きないようだ。ルートA周辺にも敵は居たし、食料らしきナニカが積み上げてあったことから、俺たちは戦いを強行することになったのだ。
こんなことならジャンも読んでおけばよかったかなと思いつつ、その時には撤退だけすれば良い状況を想定していたのでしょうがない。
「連絡役を潰せ! 後はフーが抑えている間に、持てるだけ回収!」
「「「了解!!!」」」
始まりは『何かあるのでもう少し進む』という合図だった。
変化があったのはそのハンドサインの直後、ナニカを持ち込んだらしきゴブリンとバッタリ顔を合わせたのだ。運が良いというか悪いというか、予想が正しいのであれば、そこが食料庫だったのだろう。
情報を得るためにも報告を遅らせるためにも、その場に居る数体は倒しておきたい。それはそれとして運搬量か判らないので、次から次へと来ても困るのでブツを得たら即撤退と言う事になった。
「当れ!」
「風の刃よ!!」
「ムン!」
三人で奥側に居るゴブリンへ集中攻撃。
その間に駆け寄ったフーが手前のゴブリンを殴り倒した。ここまでは順調。俺の位置からは見えないが、三体目以降が居てもフーが倒してくれるだろう。その間にブーとリシャールが食料らしきナニカを回収する手はずになっていた。
ここで誰も来ないならば、死体を隠す手もあるが、流石にそんな都合が良い流れは無いと思われる。また速攻を掛けたとはいえ、悲鳴や物音を聞かれた可能性もあるだろう。なので尻に帆を掛けてトンズラこくことにした。
「ジャンを連れて来ないで正解だな。あいつなら勝てるから制圧しようとか言ってったぞ」
「違いないネ。はい、これお土産アルヨ」
「ぼ、僕も持ってきました……」
弱いゴブリン相手なのにドドキドキして来る。
戦う気は無かったのに思いっきり戦闘した為だが、これもまた戦術という奴だな。もし殲滅目的だったらそこを制圧し、狭い場所を少しずつ確保しながら戦うというのもあっただろう。だが、今回はあくまで調査と追い出しである。余計な事を考えるべきではないのだ。
そしてブーとリシャールが抱えて持って来た物を軽く見せてもらった。
「置いてあったのはこれネ」
「そ、それで、持ってきてたのが、これ、です」
「干した後のと、生きてるのを締めたばかりか……これはちと厄介なことになって来たな」
ブーは要領よく軽い干物を持って来た。
既知の物であればそれで正体は判るし、逃げるなら軽い方が良い。その上で慣れてないリシャールは、干す前の物もあった方が良いだろうと、ゴブリンが抱えて来たブツを持って来たらしい。水分が抜けてないのでまだまだ重く、華奢なエルフであるうえ少年であるリシャールには、文字通り荷が重かったようだ。
「食料ですよね? 何かあるんですか?」
「欲望塗れのゴブリンが節制なんぞするかって話だよ。相当に頭の良い頭目が率いて居るか、さもなきゃ最悪の場合、下層に居る支配者種族から命令されてるな」
繁殖の強い獣を育てているとして、育つまでは我慢できるだろう。
しかし締めてしまったら後は食うだけなのがゴブリンである。それが食料庫を作り、保存食まで作らせているとしたら、よっぽどの知恵がある。あるいは支配者種族が『取って置け』と命令し、内臓だけを食って肉は残しているのだと思われた。
「しかし……兎の類か。確かに産むのも育つのも早そうだ」
俺は苦笑しながら肉になった獣を眺めた。
雑食性で繁殖力が高く、もしダンジョンの恩恵を受けているならば確かに増え易いだろう。雑に殺してしまうゴブリンでも畜産が可能かもしれないと思う程には多産の生き物である。
俺達はようやくダンジョンの中層へ再突入した。
入り口から分かれ道までを拠点として封鎖、眠る場所などはもっと狭い場所だが、細長いエリアに色々な細工を施して置いた。これは防衛用と言うよりは、ダンジョンの魔力を管理し始めているという世間的なアピールである。あくまで前回使用したのは緊急措置であり、使用することも念頭に入れるのは今からという事になっている。
そして俺達が前回の行動を繰り返すのは此処まで。
ここからは新しいエリアを管理区域に置いて、中層全体の魔力をエレオノーラの家が管理出来るようにするのが最終的な目標である。そうすれば収益を用いて、一族だけでも上層の途中までは目指せるだろうしな、間違いなくエレオノーラが当主に収まるだろう。
「ここに簡単な地図を描いた」
「二重ライン『=』は封鎖できない道、『-』はやろうと思えば封鎖できる道だな」
「幾つかの道筋が見えると思うが、今回は三つのルートを用意した」
「ルートAを通って可能な限りこっそり確認、ルートBで正面からの光景調査を順に行う。ルートCは見ての通り、Bからは対極にある。最終的にCから突入して、Bへと追い出すのが目標だな」
地面に描くのは、エレオノーラの一族が持っていた地図だ。
細部は変わっているはずだが、最初から気にして居ない。重要秘密事項で載っていない場所もあるだろうし、ゴブリンたちが勝手に堀り進めている場所もあるだろうからだ。旧時代の遺跡である最下層以外は、大まかな地図であるとだけ覚えておけば良いだろう。
これまでエレオノーラが実家でこっそり見たレベルのものから、じっくり確認しているぶんだけ細部は詳細だ。この情報を得られただけ、エレオノーラの発言権強化が伺えた。
「つまり偵察主体で戦い、最後は誘導作戦ということか?」
「その段階ではゴブリンも無理に殺す必要はないと?」
「そう言う事になるな。ただし、こっちの誰かが死ぬくらいなら殺す。序盤は何が起きているかを探る為で、ルートAで正体が判るならルートBでの偵察も省く。最終的に蹴散らしながら前回に確認した場所へ追い出す感じだな」
ここまでの拠点設置では同じ行動だが、ここからは大きく異なる。
拠点に関しては同じ場所に設営した方が安全性が判って居て良いが、追い出す予定の場所に関しては別に再確認する必要はないからだ。あれからゴブリンなり他のモンスターが入り込んでいても、今から追い出すゴブリンと喧嘩になるだろうからな。お互いに殺し合って魔力として吸収出来れば御の字なので、無理に俺たちが数を減らす必要は無かった。
その上で、最終段階でも無理に殺さない。
恐れて区画移動してくれるならば問題ないし、問題があるとしたらエレオノーラや俺が毒矢で狙われたり、魔法で前衛がコンガリ焼かれてしまうような事態だろう。
「と言う訳でフィリッパはいつも通り拠点の前面を封鎖。アーバレストは用意して居ても良いが、大群が向かってこない限りは盾持ちでの牽制で済ませろ。小石をばらまくのはやっていい」
「そう言ってもらえると助かるっすよ。判断に自信なんか持てないっすよ」
今回の目玉は石弾式のアーバレストだ。
板をしならせて撃ち出すタイプで、大きな石一つか無数の小石を勢いよく放てる。前者は当たり所が悪ければオーガでも即死するし、後者は誰も殺せないほどの威力だが当たり所とかそういう言葉が馬鹿になるくらいの命中率である。
これらを用意することで、拠点の出口である分かれ道の封鎖を同時に実行できるという事だ。ゴブリンが拠点に側に逃げ出して来たら、石を放って脅かして、前回のエリアに追いやれるという事である。
「ルートAでのメインはブーとリシャール。二人は少しずつ接近して、可能な範囲で様子を探ってくれ。気が付かれない範囲前提だが、もし試したい時はハンドサインで知らせる事」
「命大事に、これ重要ヨ」
「判りました。足手まといに成らないように頑張ります」
今回の目的はゴブリン繁殖の原因調査もある。
追い出すだけでも単純な調査は可能だが、迷宮自体が影響を与えていて、『食料が豊富だからではないか』という推測が間違いの可能性もあるのだ。その為に事前調査はやっておきたいし、もしキノコなり食用モンスターであれば、迂闊に範囲タイプの攻撃呪文を叩き込むのも問題だろう。
なのでこの調査は割りと重要だったりする。
ブーが可能な限り探り、リシャールがそのバックアップ。オークであるブーでは気が付けないことでも、エルフであるリシャールならば気が付くこともあるだろう。それでなくとも、覗き込むときに誰かが除き返している事は多いので、一人での調査は危険なのだ。
「二人が見つかって撤退する場合は、俺とフーで援護する。ジャンはホムンクルスと一緒にエレオノーラの護衛だ」
「委細承知」
「判った(わ)」
もし偵察時に見つかって追い掛けられた場合も想定しておく。
何も無いのが一番だが問題があった場合、格闘戦主体で余計な装備の無いフーが雑魚チラシを担当し、射程の長い風呪文を持ってる俺が援護になる。悪いが戦いたくてもジャンにはお留守番のエレオノーラを守ってもらおう。その気になって延々と戦闘されても困るからな。
そうした準備を整えた上で、理想を言えば戦闘抜きに推測情報である食料情報を得たい所である。
●
さて、散々出来れば戦わずに終わらせたいと言っていた。
しかし残念ながら、都合よくそんな事は起きないようだ。ルートA周辺にも敵は居たし、食料らしきナニカが積み上げてあったことから、俺たちは戦いを強行することになったのだ。
こんなことならジャンも読んでおけばよかったかなと思いつつ、その時には撤退だけすれば良い状況を想定していたのでしょうがない。
「連絡役を潰せ! 後はフーが抑えている間に、持てるだけ回収!」
「「「了解!!!」」」
始まりは『何かあるのでもう少し進む』という合図だった。
変化があったのはそのハンドサインの直後、ナニカを持ち込んだらしきゴブリンとバッタリ顔を合わせたのだ。運が良いというか悪いというか、予想が正しいのであれば、そこが食料庫だったのだろう。
情報を得るためにも報告を遅らせるためにも、その場に居る数体は倒しておきたい。それはそれとして運搬量か判らないので、次から次へと来ても困るのでブツを得たら即撤退と言う事になった。
「当れ!」
「風の刃よ!!」
「ムン!」
三人で奥側に居るゴブリンへ集中攻撃。
その間に駆け寄ったフーが手前のゴブリンを殴り倒した。ここまでは順調。俺の位置からは見えないが、三体目以降が居てもフーが倒してくれるだろう。その間にブーとリシャールが食料らしきナニカを回収する手はずになっていた。
ここで誰も来ないならば、死体を隠す手もあるが、流石にそんな都合が良い流れは無いと思われる。また速攻を掛けたとはいえ、悲鳴や物音を聞かれた可能性もあるだろう。なので尻に帆を掛けてトンズラこくことにした。
「ジャンを連れて来ないで正解だな。あいつなら勝てるから制圧しようとか言ってったぞ」
「違いないネ。はい、これお土産アルヨ」
「ぼ、僕も持ってきました……」
弱いゴブリン相手なのにドドキドキして来る。
戦う気は無かったのに思いっきり戦闘した為だが、これもまた戦術という奴だな。もし殲滅目的だったらそこを制圧し、狭い場所を少しずつ確保しながら戦うというのもあっただろう。だが、今回はあくまで調査と追い出しである。余計な事を考えるべきではないのだ。
そしてブーとリシャールが抱えて持って来た物を軽く見せてもらった。
「置いてあったのはこれネ」
「そ、それで、持ってきてたのが、これ、です」
「干した後のと、生きてるのを締めたばかりか……これはちと厄介なことになって来たな」
ブーは要領よく軽い干物を持って来た。
既知の物であればそれで正体は判るし、逃げるなら軽い方が良い。その上で慣れてないリシャールは、干す前の物もあった方が良いだろうと、ゴブリンが抱えて来たブツを持って来たらしい。水分が抜けてないのでまだまだ重く、華奢なエルフであるうえ少年であるリシャールには、文字通り荷が重かったようだ。
「食料ですよね? 何かあるんですか?」
「欲望塗れのゴブリンが節制なんぞするかって話だよ。相当に頭の良い頭目が率いて居るか、さもなきゃ最悪の場合、下層に居る支配者種族から命令されてるな」
繁殖の強い獣を育てているとして、育つまでは我慢できるだろう。
しかし締めてしまったら後は食うだけなのがゴブリンである。それが食料庫を作り、保存食まで作らせているとしたら、よっぽどの知恵がある。あるいは支配者種族が『取って置け』と命令し、内臓だけを食って肉は残しているのだと思われた。
「しかし……兎の類か。確かに産むのも育つのも早そうだ」
俺は苦笑しながら肉になった獣を眺めた。
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