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お尋ね者死神編
47話 刹鬼の無途無
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無途無は髑髏を操り巧みな攻撃を繰り出す
「鬼人化計画の為、筑深に来たけど街の連中はどれも失敗作ばかり、私たちみたいな知性の欠片も無く嫌になるわ そんな時鬼巫女がこの街に来るなんて私、ついてるわね
まずは鬼巫女の前に邪魔な結鬼隊の坊やと遊んであげますわ」
無途無の髑髏は水森を四方から攻撃するのに加え街をも破壊していく
「まさに刹鬼 人や物を滅ぼす鬼人だな」
「あらっ余裕そうね」
「お前もな」
ディーがジャッカルで髑髏の頭蓋骨を撃つ
「ちっ」
弾は貫通しなかったが頭蓋骨を揺さぶることに成功した
「そんなに私と遊びたいのかしら!」
髑髏の腕は凪払うだけでものすごい風圧が起こり瓦礫や人が飛ばされる
ディーとレゼも飛ばされるが直ぐに体勢を整え浮かぶ瓦礫などを足場にして髑髏に近づく
髑髏は水森の斬撃を受けばらばらになるが直ぐに元に戻ってしまう
「はぁはぁ 流石に1人で四天王と戦うのは無謀だったか」
「なら俺たちが手を貸そうか?」
「俺はまだお前たちを信用したわけじゃからお断りだな」
「そうかよ せいぜい1人で頑張んな」
「言われなくてもそうするさ」
「いざとなったら助けてほしいっす こんなところで死んでいい人ではないっすから」
「分かった」
「ちっ 俺たちはそれまでどうするか・・・」
「高みの見物なんてどうっす?」
「たまには悪くねぇか」
「うん」
ディーは膝の上にレゼを座らせ屋根の上から観戦する
「ほーほっほっほっほっほ!なかなか粘るわね
でもふらふらよ そろそろ終いかしら?」
「ぬかせ 俺はまだまだ本気じゃねぇぜ」
「威勢だけはいいようね」
さらに髑髏を操り各々の手に握られた4本の得物を無秩序に振り下ろす
残りの手は水森に掴みかかり動きを封じ込めようと忙しく動く
「はあっ!」「やっ!」
水森も負けじと水妖刀で攻防戦を繰り広げる
「うっ!」「おりゃっ!」
始めは互角だったが水森の体力は徐々に削られていく
「これで終わりよ さよならね」
水森の隙をついて髑髏の腕が重い一撃を放つ
とっさに刀で受け止めるが勢いに負け刀が折れ飛ばされる
地面に着く前に髑髏の腕が水森の腹に突き刺さる
「ぐはっ!」
ギリギリで急所ははずしたがかなりの深手だ
「ほーほっほっほっほっほ!!」
体を突き刺したまま水森の首を切り落とそうと鉈を振ろうとするが、レゼたちが阻止する
髑髏を無途無ごと影で縛り街外れの丘に投げ飛ばす
ディーは髑髏から引き離された水森を寝かせる
「何を・・・する・・・かはっ」
「死にたくなかったらしゃべんじゃねぇ・・・急所は外れてるな」
簡単な止血を施す
「はぁはぁ・・・なぜ助ける・・・まてっ・・・」
体が重い、遠ざかるディーの背中に手を伸ばすが届かない
ぼやける景色のなか、あいつらは・・・鬼人は全て悪じゃなかったのか?・・・そのまま水森は意識を失った
「どうやら 水森って人はひとまず大丈夫そうっすね」
影翼で無途無を投げ飛ばした丘に向かう
「やってくれたわね!この私を本気にさせてただじゃ済まさないわよっ!」
無途無と髑髏の輪郭が重なり、無途無は髑髏に溶け込み見えなくなってしまった
髑髏の眼が無途無と同じ深紅に変わる
背中から腰にかけて馬のたてがみの様に背骨が突き出し、6本の腕が縦横無尽に動き出す
「はっ ほっ むぅ」
影鎌を作り、腕を斬り落としながら筑深の上空を飛び回る
地上に被害が出ないよう成るべく高く飛び、直に斬りつける
「再生が異様に早いっす これじゃあいつまでたっても倒せないっすね」
「むぅ」
無途無に近づき影鎌で素早く体を斬り刻む
バラバラになるが数十秒の内に再生してしまう
「細かくするだけじゃあダメみたいっすね」
瓦礫の上を素早く移動しながら、ディーが駆けつける
「わりぃ 遅くなった アイツは?」
姿の変わった髑髏を指さす
「あそこ合体して一つになった」
「うわ・・・殺れそうか?」
「細かくするだけじゃダメだった」
「そうか・・・俺に考えがある レゼ、時間を稼いでくれないか」
「うん やってみる」
「サンキュ 頼んだぜ」
無途無の目の前に行く
「僕が相手、かかってこい」
影鎌を肩に担ぎ、挑発するように手招きすると縦横無尽に動いていた腕が全てレゼに向けて伸ばされた
レゼが無途無を引き付けながら影鎌を振るう
暫く戦う
「レゼ、こっちに持ち上げてくれ」
「うん」
影で絡めとり、無途無を空中に放り投げる
時間稼ぎの間ディーの錬成によって巨大な砲台が作られていた
落下する無途無に砲口を合わせる
砲口にエネルギーが集まり始め空気が震える
収束したエネルギーは轟音とともに放射された
放射されたエネルギーは無途無に命中し髑髏から引き離すのに成功する
引き離された無途無は何処かに飛んでいき、髑髏は消え去った
「完全に倒すことが出来なかったっすね」
「あぁ レゼが時間を稼いでくれたおかけで無力化は出来たな」
ポンポン
頭を撫でられる
「んっ」
「水森さーん!無事でありますか!!」
剛兼の声とともに複数人の足音が聞こえる
「結鬼隊の応援が到着したみたいっすね」
「拘束される前に逃げるか 四天王を倒してもどうせ俺たちはお尋ね者だからな」
「うん」
ディーが狼型になりレゼが飛び乗る
結鬼隊に見付からないよう足音を忍ばせ颯爽と駆け出した
次に目指すは南東部だ
「鬼人化計画の為、筑深に来たけど街の連中はどれも失敗作ばかり、私たちみたいな知性の欠片も無く嫌になるわ そんな時鬼巫女がこの街に来るなんて私、ついてるわね
まずは鬼巫女の前に邪魔な結鬼隊の坊やと遊んであげますわ」
無途無の髑髏は水森を四方から攻撃するのに加え街をも破壊していく
「まさに刹鬼 人や物を滅ぼす鬼人だな」
「あらっ余裕そうね」
「お前もな」
ディーがジャッカルで髑髏の頭蓋骨を撃つ
「ちっ」
弾は貫通しなかったが頭蓋骨を揺さぶることに成功した
「そんなに私と遊びたいのかしら!」
髑髏の腕は凪払うだけでものすごい風圧が起こり瓦礫や人が飛ばされる
ディーとレゼも飛ばされるが直ぐに体勢を整え浮かぶ瓦礫などを足場にして髑髏に近づく
髑髏は水森の斬撃を受けばらばらになるが直ぐに元に戻ってしまう
「はぁはぁ 流石に1人で四天王と戦うのは無謀だったか」
「なら俺たちが手を貸そうか?」
「俺はまだお前たちを信用したわけじゃからお断りだな」
「そうかよ せいぜい1人で頑張んな」
「言われなくてもそうするさ」
「いざとなったら助けてほしいっす こんなところで死んでいい人ではないっすから」
「分かった」
「ちっ 俺たちはそれまでどうするか・・・」
「高みの見物なんてどうっす?」
「たまには悪くねぇか」
「うん」
ディーは膝の上にレゼを座らせ屋根の上から観戦する
「ほーほっほっほっほっほ!なかなか粘るわね
でもふらふらよ そろそろ終いかしら?」
「ぬかせ 俺はまだまだ本気じゃねぇぜ」
「威勢だけはいいようね」
さらに髑髏を操り各々の手に握られた4本の得物を無秩序に振り下ろす
残りの手は水森に掴みかかり動きを封じ込めようと忙しく動く
「はあっ!」「やっ!」
水森も負けじと水妖刀で攻防戦を繰り広げる
「うっ!」「おりゃっ!」
始めは互角だったが水森の体力は徐々に削られていく
「これで終わりよ さよならね」
水森の隙をついて髑髏の腕が重い一撃を放つ
とっさに刀で受け止めるが勢いに負け刀が折れ飛ばされる
地面に着く前に髑髏の腕が水森の腹に突き刺さる
「ぐはっ!」
ギリギリで急所ははずしたがかなりの深手だ
「ほーほっほっほっほっほ!!」
体を突き刺したまま水森の首を切り落とそうと鉈を振ろうとするが、レゼたちが阻止する
髑髏を無途無ごと影で縛り街外れの丘に投げ飛ばす
ディーは髑髏から引き離された水森を寝かせる
「何を・・・する・・・かはっ」
「死にたくなかったらしゃべんじゃねぇ・・・急所は外れてるな」
簡単な止血を施す
「はぁはぁ・・・なぜ助ける・・・まてっ・・・」
体が重い、遠ざかるディーの背中に手を伸ばすが届かない
ぼやける景色のなか、あいつらは・・・鬼人は全て悪じゃなかったのか?・・・そのまま水森は意識を失った
「どうやら 水森って人はひとまず大丈夫そうっすね」
影翼で無途無を投げ飛ばした丘に向かう
「やってくれたわね!この私を本気にさせてただじゃ済まさないわよっ!」
無途無と髑髏の輪郭が重なり、無途無は髑髏に溶け込み見えなくなってしまった
髑髏の眼が無途無と同じ深紅に変わる
背中から腰にかけて馬のたてがみの様に背骨が突き出し、6本の腕が縦横無尽に動き出す
「はっ ほっ むぅ」
影鎌を作り、腕を斬り落としながら筑深の上空を飛び回る
地上に被害が出ないよう成るべく高く飛び、直に斬りつける
「再生が異様に早いっす これじゃあいつまでたっても倒せないっすね」
「むぅ」
無途無に近づき影鎌で素早く体を斬り刻む
バラバラになるが数十秒の内に再生してしまう
「細かくするだけじゃあダメみたいっすね」
瓦礫の上を素早く移動しながら、ディーが駆けつける
「わりぃ 遅くなった アイツは?」
姿の変わった髑髏を指さす
「あそこ合体して一つになった」
「うわ・・・殺れそうか?」
「細かくするだけじゃダメだった」
「そうか・・・俺に考えがある レゼ、時間を稼いでくれないか」
「うん やってみる」
「サンキュ 頼んだぜ」
無途無の目の前に行く
「僕が相手、かかってこい」
影鎌を肩に担ぎ、挑発するように手招きすると縦横無尽に動いていた腕が全てレゼに向けて伸ばされた
レゼが無途無を引き付けながら影鎌を振るう
暫く戦う
「レゼ、こっちに持ち上げてくれ」
「うん」
影で絡めとり、無途無を空中に放り投げる
時間稼ぎの間ディーの錬成によって巨大な砲台が作られていた
落下する無途無に砲口を合わせる
砲口にエネルギーが集まり始め空気が震える
収束したエネルギーは轟音とともに放射された
放射されたエネルギーは無途無に命中し髑髏から引き離すのに成功する
引き離された無途無は何処かに飛んでいき、髑髏は消え去った
「完全に倒すことが出来なかったっすね」
「あぁ レゼが時間を稼いでくれたおかけで無力化は出来たな」
ポンポン
頭を撫でられる
「んっ」
「水森さーん!無事でありますか!!」
剛兼の声とともに複数人の足音が聞こえる
「結鬼隊の応援が到着したみたいっすね」
「拘束される前に逃げるか 四天王を倒してもどうせ俺たちはお尋ね者だからな」
「うん」
ディーが狼型になりレゼが飛び乗る
結鬼隊に見付からないよう足音を忍ばせ颯爽と駆け出した
次に目指すは南東部だ
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