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冒険者(プレイヤー)死神編
38話 浮島
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前衛チームと一緒にスピットタートルに近づく
図ったかのようなタイミングで頭が海面から浮上してくる
レゼ達は炎の岩で出来た小さな陸でスタンバイする
「撃てぇっ!」
ドゴォン ドゴォン
前衛チームの船団から大砲の弾が放たれる
弾は見事命中しスピットタートルの注意を向けることに成功する
灼熱のブレスを見事な舵さばきで避けている
「へぇ やるな」
「あまり長くは持ちません 止めをお願いします」
「僕たちも準備しよう」
影双剣を構え、力を溜める
「おう」
魔法銃を錬成する
跳躍し影双剣を真っ直ぐ構えながら高速回転する
トルネードのようになったレゼにディーが魔法銃の弾丸で雷撃を付与し、その勢いのままスピットタートルの大岩に突っ込んで行く
ドガアァァン
スピットタートルの大岩と体を貫通し、海中を通り海面に飛び出る
スピットタートルはレゼが開けた大穴を中心に体が崩壊し、吸収したエネルギーを暴走させ大爆発を起こした
爆風で海が荒れ、波に煽られた船団は沈没寸前だ
爆風がおさまるとクエスト完了の画面が現れ、ドロップアイテム欄に昇格の証と表示された
「やったぞ お前さん達ならやってくれると思ってたよ ギルドが推薦するわけだな」
船団に戻ると
「お疲れ様 君たちのおかけで作戦は大成功だ」
「本当にありがとうね でも困ったことになったのよ・・・船のダメージが深刻でクロノリガーまで戻れそうもないのよね」
「そこでだ 我々はこの近くにあるペソナの街に行こうと思う」
「ペソナの街ってAランクの街っす ペソナに行けるのは願ったり叶ったりっす」
「そうなの?」
「俺たちはどっちでもかまわないぜ」
「では修理が済み次第出港する」
「あなた達はお腹空いてるかしら? 船の休憩室を好きに使っていいからゆっくり休んでちょうだいな 後で食事を運ばせるわね」
休憩室の場所がマップに表示される
「ごはん!」
「街までやることもなさそうだし飯食ったら一眠りでもするか・・・ふわぁ」
休憩室は街の宿とそれ程変わらない造りだった
コンコン
休憩室のドアがノックされる
「どうぞ」
扉が開くとスパイスの効いた匂いが流れ込んできた
ホテルのルームサービスのようにワゴンで運ばれてきた
ワゴンには寸胴と土鍋が乗っている
「食事をお持ちしました」
「なんだろう すごくいい匂い」
「カレーって言うんです どうぞ 団員の中でも好評で・・・たしかライスの上にカレーをかけるのは東国特有の食べ方らしいですよ」
カレーをライスの上にかけてもらう
「ぱく 美味しい」
「ん 旨いな」
「おかわりもありますから遠慮なくじゃんじゃん食べて下さいね」
「うん ありがとう」
満面の笑みでカレーを頬張る
二人は夢中で食べる
「食った食った」
「かなり食べましたね 何処にそんなに入っているっすか」
レゼはカレーライスを10杯 ディーは7杯平らげた
「僕はまだ余裕」
「とてつもない胃袋ですね・・・私はこれで失礼します」
空の食器を乗せたワゴンと共に退室していく
「さて寝るか」
「うん」
もぞもぞたディーの布団に潜り込む
「お休みなさいっす」
「ん」
数時間後
ドゴン ドゴン
「なんだ?」
船が不自然に揺れ おかしな機械音がする
「外を見て見るっす」
休憩室を出て外を確認する
外には巨大な人工物と島が浮かび船を乗せた板がロープで引き上げられ、浮かんでいる一際大きな島に近づいていた
「ペソナの街っす ペソナは大陸ごと空に浮いている上空の街っす 選ばれた者しかたどり着けない街らしいっすね その一番上にSランクの街『オブテイル』があるっす」
ペソナの街の上に雲で微かに見え隠れする島がある
「大層な街だな」
ペソナはガラス張りの高い建物が並び、蜘蛛の巣の様に張り巡らされた道を鉄の箱が走っている
「かなり文明が進んだ街っすね」
「みたこと無い物がたくさん」
船団が終点まで着く
「やっと着いたわ 私たちはこのまま船を修理に出すからあなた達は自由にしてて構わないわよ・・・それじゃあ後でね」
作業着を着た人達と何やら話始める
「この街にテオドール様が言っていたイベントポータルがあるはずっす」
「やっと荒魂とご対面できるわけだなぁ」
「はいっす・・・あっ その前にギルドで手続きっすね」
「うん」
マップで場所を確認し向かう
手続きを済ましてギルドを出るとおかしな色のマスコットが手招きしていた
「チョイ チョイ こっちに来るネコ」
「なんだ こいつ」
ネコのマスコットは左半分は青、右半分は黄色の2本足で立ち手にはプラカードを持っている
プラカードには『イベントポータルはこちら』と書かれている
「マシューはみんなに愛されているゲームマスコットでマキナネコ イベントの誘導や説明をしているネコ」
「自分で愛されているとか言うのかよ しかもネコ型ロボットと同じカラーリングじゃねぇか」
「止めてほしいネコ マシューはあんなに丸くないネコ 可愛いお耳にスラリと伸びたキレイな尻尾もあるネコ」
「でも変な色」
「うるさいネコ そんなことよりマシューに付いてくるネコ 荒魂に通じるポータルに案内するネコ」
「おい、広場は向こうだろ」
「はぁ 何を言ってるネコ 広場のはゲームイベント用ネコ 他の冒険者(プレイヤー)の目に付いたら大変ネコ だから君たちの為にわざわざ別の場所に用意してやってるネコ いいから黙って足を動かすんだネコ」
「なんか物凄くイラっとするなぁ」
「ここは抑えてくださいっす」
「ほら、ここネコ」
案内されたのは薄暗く人気の無い路地だった
図ったかのようなタイミングで頭が海面から浮上してくる
レゼ達は炎の岩で出来た小さな陸でスタンバイする
「撃てぇっ!」
ドゴォン ドゴォン
前衛チームの船団から大砲の弾が放たれる
弾は見事命中しスピットタートルの注意を向けることに成功する
灼熱のブレスを見事な舵さばきで避けている
「へぇ やるな」
「あまり長くは持ちません 止めをお願いします」
「僕たちも準備しよう」
影双剣を構え、力を溜める
「おう」
魔法銃を錬成する
跳躍し影双剣を真っ直ぐ構えながら高速回転する
トルネードのようになったレゼにディーが魔法銃の弾丸で雷撃を付与し、その勢いのままスピットタートルの大岩に突っ込んで行く
ドガアァァン
スピットタートルの大岩と体を貫通し、海中を通り海面に飛び出る
スピットタートルはレゼが開けた大穴を中心に体が崩壊し、吸収したエネルギーを暴走させ大爆発を起こした
爆風で海が荒れ、波に煽られた船団は沈没寸前だ
爆風がおさまるとクエスト完了の画面が現れ、ドロップアイテム欄に昇格の証と表示された
「やったぞ お前さん達ならやってくれると思ってたよ ギルドが推薦するわけだな」
船団に戻ると
「お疲れ様 君たちのおかけで作戦は大成功だ」
「本当にありがとうね でも困ったことになったのよ・・・船のダメージが深刻でクロノリガーまで戻れそうもないのよね」
「そこでだ 我々はこの近くにあるペソナの街に行こうと思う」
「ペソナの街ってAランクの街っす ペソナに行けるのは願ったり叶ったりっす」
「そうなの?」
「俺たちはどっちでもかまわないぜ」
「では修理が済み次第出港する」
「あなた達はお腹空いてるかしら? 船の休憩室を好きに使っていいからゆっくり休んでちょうだいな 後で食事を運ばせるわね」
休憩室の場所がマップに表示される
「ごはん!」
「街までやることもなさそうだし飯食ったら一眠りでもするか・・・ふわぁ」
休憩室は街の宿とそれ程変わらない造りだった
コンコン
休憩室のドアがノックされる
「どうぞ」
扉が開くとスパイスの効いた匂いが流れ込んできた
ホテルのルームサービスのようにワゴンで運ばれてきた
ワゴンには寸胴と土鍋が乗っている
「食事をお持ちしました」
「なんだろう すごくいい匂い」
「カレーって言うんです どうぞ 団員の中でも好評で・・・たしかライスの上にカレーをかけるのは東国特有の食べ方らしいですよ」
カレーをライスの上にかけてもらう
「ぱく 美味しい」
「ん 旨いな」
「おかわりもありますから遠慮なくじゃんじゃん食べて下さいね」
「うん ありがとう」
満面の笑みでカレーを頬張る
二人は夢中で食べる
「食った食った」
「かなり食べましたね 何処にそんなに入っているっすか」
レゼはカレーライスを10杯 ディーは7杯平らげた
「僕はまだ余裕」
「とてつもない胃袋ですね・・・私はこれで失礼します」
空の食器を乗せたワゴンと共に退室していく
「さて寝るか」
「うん」
もぞもぞたディーの布団に潜り込む
「お休みなさいっす」
「ん」
数時間後
ドゴン ドゴン
「なんだ?」
船が不自然に揺れ おかしな機械音がする
「外を見て見るっす」
休憩室を出て外を確認する
外には巨大な人工物と島が浮かび船を乗せた板がロープで引き上げられ、浮かんでいる一際大きな島に近づいていた
「ペソナの街っす ペソナは大陸ごと空に浮いている上空の街っす 選ばれた者しかたどり着けない街らしいっすね その一番上にSランクの街『オブテイル』があるっす」
ペソナの街の上に雲で微かに見え隠れする島がある
「大層な街だな」
ペソナはガラス張りの高い建物が並び、蜘蛛の巣の様に張り巡らされた道を鉄の箱が走っている
「かなり文明が進んだ街っすね」
「みたこと無い物がたくさん」
船団が終点まで着く
「やっと着いたわ 私たちはこのまま船を修理に出すからあなた達は自由にしてて構わないわよ・・・それじゃあ後でね」
作業着を着た人達と何やら話始める
「この街にテオドール様が言っていたイベントポータルがあるはずっす」
「やっと荒魂とご対面できるわけだなぁ」
「はいっす・・・あっ その前にギルドで手続きっすね」
「うん」
マップで場所を確認し向かう
手続きを済ましてギルドを出るとおかしな色のマスコットが手招きしていた
「チョイ チョイ こっちに来るネコ」
「なんだ こいつ」
ネコのマスコットは左半分は青、右半分は黄色の2本足で立ち手にはプラカードを持っている
プラカードには『イベントポータルはこちら』と書かれている
「マシューはみんなに愛されているゲームマスコットでマキナネコ イベントの誘導や説明をしているネコ」
「自分で愛されているとか言うのかよ しかもネコ型ロボットと同じカラーリングじゃねぇか」
「止めてほしいネコ マシューはあんなに丸くないネコ 可愛いお耳にスラリと伸びたキレイな尻尾もあるネコ」
「でも変な色」
「うるさいネコ そんなことよりマシューに付いてくるネコ 荒魂に通じるポータルに案内するネコ」
「おい、広場は向こうだろ」
「はぁ 何を言ってるネコ 広場のはゲームイベント用ネコ 他の冒険者(プレイヤー)の目に付いたら大変ネコ だから君たちの為にわざわざ別の場所に用意してやってるネコ いいから黙って足を動かすんだネコ」
「なんか物凄くイラっとするなぁ」
「ここは抑えてくださいっす」
「ほら、ここネコ」
案内されたのは薄暗く人気の無い路地だった
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