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第18話 王妃第2候補サヤと王妃第1候補カレンの最終決戦 その3

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 サヤの豪快な回し蹴りを、カレンが脚を下げて避け、サヤが少しバランスを崩した隙に、カレンは、起き上がり、サヤの右脚にタックルを入れる。
 サヤも、カレンの首に右腕を回して持ちこたえようとするが、カレンは、サヤの脚を持ち上げて、体勢をさらに崩させ、サヤは、グラウンドに引き込むように尻餅をつく。
 サヤは、カレンの首を絞め上げようとするが、カレンも、抵抗するように上から右手でサヤの腹や股間にパンチを入れる。
サヤ「大事なところを殴るんじゃねえよ」
カレン「王妃になれないあんたは、どうせ使わないからいいでしょ」
 サヤは、左の掌で股間を守るが、カレンは、右手でサヤの左腕をつかんで床に押し付ける。そして、左手でサヤの脇腹にパンチを叩き込み、サヤの右腕から首を抜くと素早く馬乗りになる。
カレン「これで勝負ありね」
 カレンは、サヤの腹にまたがったまま、サヤの顔に両拳でパンチを入れていく。サヤは、顔が瞬く間に赤くなっていくが、必死に両腕でガードする。
カレン「早くギブアップしないと、もっとブスになっちゃうわよ」
 カレンは、右手でサヤの喉を押さえつけて、その状態で左のパンチを振るっていく。
サヤ「なめんじゃねえよ」
 サヤは、両脚を振り上げて、カレンの胸を押し上げ、カレンの体を反らして仰向けにし、上になる。
 カレンも、両脚でサヤの胴体を挟みこみ、馬乗りにさせない。

 サヤは、腕を伸ばしてカレンの頬にパンチを入れていく。
サヤ「あんたの血の気のない青白い顔色をよくしてあげるわ」
 カレンは、両腕でガードして顔が赤くなってしまうのを防ぐと、サヤは、カレンの胸にパンチを入れる。
 カレンは、そんなサヤの左腕をつかむと、引っ張り込んで両脚を絡める。そして、そのまま両脚をサヤの顔に絡めて、三角絞めを狙おうとする。
 サヤも、必死に左腕を右手で引っ張り込んで、腕を伸ばされるのを防ぐ。
 サヤは、中腰になって、カレンの体ごと引きずって逃れようとする。
カレン「どうあがいたって、あたしの脚からは逃れられないわよ」
 サヤは、カレンを引きずり、カレンの意識がこすれる背中に行った隙を見計らって、右手でカレンの股間にパンチを連打する。
 カレンは、痛みで脚と腕を離した。
 サヤは、立ったまま後退して、カレンと距離をとる。カレンも、立ち上がって、向かい合う。
サヤ「簡単に逃れられたわよ」
カレン「よくもやってくれたわね。倍にして返してあげるわ」
 カレンは、踏み込むと豪快に右脚で蹴り上げる。サヤの股間を狙った蹴りは、サヤが何とか下がって避けたことで、サヤの胸のあたりまでカレンの脚が上がり、サヤの胸をかすめる。
 もし、まともに蹴りが入っていれば、一撃でKOできたほどの威力だ。
 カレンは、さらに蹴りを繰り出そうとするが、サヤは、半身に構えながら回り込んで距離をとる。
カレン「さっきの蹴りには、びっくりしたでしょ。でも、この程度の蹴りでびびってるんじゃないわよ」
サヤ「当たらない蹴りなんて、怖くないわよ」
 サヤの言葉でカレンの顔付きが変わり、カレンは、素早い右の回し蹴りをサヤの左太ももに決める。

 サヤは、顔を歪めながらも、右の回し蹴りを返し、カレンの左太ももに決める。2人とも、右利きだけに前に出した左脚を狙われやすい。
 互いの太ももやふくらはぎへの攻撃が互角に入り合い、カレンとサヤの太ももやふくらはぎは赤くなってきている。
 カレンは、サヤの隙をつくように前蹴りを股間に決める。痛みで腰が引けて後退したサヤにカレンは、追い打ちをかけるように前蹴りを打っていくが、何とか横向きでしのぐ。
 そして、サヤは、回り込みながら素早く頭から突っ込むようにしてクリンチをしかける。
カレン「あら、あたしにもたれかかってくるよりダウンした方が楽になるわよ」
サヤ「大きな口叩いてると、痛い目に遭うわよ」
 サヤは、カレンの腰に両腕を回して、カレンの胴体を絞め上げる。
サヤ「苦しいでしょ」
カレン「抱きつくんじゃねえよ。きもいんだよ」
サヤ「あたしの絞めが強すぎて、気分が悪くなっちゃったかしら?」
 サヤは、カレンの胴体に両腕を回したままカレンを持ち上げようとする。カレンは必死に踏ん張ろうとするが、つま先立ちになり、体が少し浮いてしまう。
 サヤは、一気に壁際までカレンを押し込む。
 カレンは、壁に尻が付き、追い詰められた表情になる。

サヤ「さあ、ギブアップしなさいよ」
カレン「うるせえんだよ」
 カレンは、サヤの首に右腕を回し、壁を足で蹴るようにして反動をつけてサヤを押し返し、逆にサヤを壁に押し付ける。
カレン「あたしの方が強いんだよ」
 サヤも、また両腕でカレンの胴体を絞め上げながら持ち上げ、再びカレンを壁に押し付ける。
カレン「いい加減に放しなさいよ」
 カレンは、サヤの喉に手を当てて押し込む。サヤの体が大きく反らされる。
サヤ「あんたが放しなさいよ」
 サヤは、苦しみに顔をしかめ、手を放して、両手でカレンの右手をつかみ引き込むようにして投げようとする。
 しかし、それを予想していたカレンは、腰を引いて踏ん張り、体の前で手をつかみ合ったまま向かい合う。

 そして、2人は、手四つで組み合ったまま、前傾姿勢になって力比べをする。
カレン「ほら、もっと力を入れてみなさいよ。あたしは、びくともしないわよ」
サヤ「あんたこそ、もっと押して来なさいよ。あたしにはまだまだ余裕があるわよ」
 2人は、額を付けて両腕に力を込める。2人の張りのある二の腕の筋肉がぶるぶると揺れている。肩から二の腕にかけての筋肉は、ややサヤの方があるため、サヤが徐々に押し込んでいく。
サヤ「あたしの方が強いみたいね。もう負けを認めなさいよ」
カレン「腕力だけは少しあるみたいね。でも、脚の力はあたしの方が圧倒的に上よ」
 カレンは、腕を押し込まれながらも、両脚に力を入れて、サヤを押し込もうとする。
 サヤは、必死に踏ん張って押し返そうとする。しばらくは持ちこたえていたサヤも、徐々に滑るように後退する。
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