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第14話 王妃第2候補に落ちたサヤと王妃第3候補マリーのリターンマッチ 前半
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サヤは、カレンに負けたのが相当ショックだったのだろう。
全裸にガウンを羽織って部屋に戻ってくると、すぐシャワー室へ入ったまま出てこなくなった。
護衛の男は、心配になって待機する。
約1時間後に、サヤは、シャワー室から出てきた。
白いショーツのみを身に着けているだけで、表情は、放心状態である。体中のあざが痛々しい。
サヤは、おぼつかない足取りでベッドまで歩いていき、ベッドに倒れ込むように横になった。
護衛の男「サヤ様、お疲れ様でした。王冠は、失ってしまいましたが、まだ王妃になれなかったわけではありません。あまり気落ちなさらないでください」
サヤ「ええ、分かってるわ。カレンさんは、前回よりずっと強くなってた。前回、初めて負けて、相当あたしに勝つために鍛錬したんだと思うわ」
護衛の男「そのようですね。でも、実力差は、ほとんど感じませんでした。これからサヤさんが本気で鍛錬すれば、きっとまた勝てますよ」
サヤ「そうね。これから半年間、王子様のお相手する時間が減る分、練習に打ち込むわ」
翌日、マリーからサヤへ対戦依頼が届いた。
サヤ「マリーさん、あたしにもカレンさんにも負けたのに、また挑戦してくるのね」
護衛の男「ええ、サヤ様が負けたことを知って、今なら勝てると思ったのでしょうね」
サヤ「次の試合は、絶対負けられないから、体が回復するまで時間をもらってもいい?」
護衛の男「はい。最大3か月後まで伸ばせますから、いつにいたしましょう」
サヤ「3か月後にしてちょうだい」
護衛の男「かしこまりました」
サヤは、カレンとの試合後、1日だけ休んだだけで、すぐ練習を再開した。
カレンよりも屈強な男を練習相手にして特訓を重ね、練習量も以前の倍に増やした。
おかげで、筋肉量も、体力も、どんどん増していく。
そんな中、王妃第3候補マリーとの試合日がやってきた。
王妃第2候補のサヤとしては、この試合に負けてしまうと、王妃の夢が絶たれてしまう。
何せ3か月後には、オリバー王子が25歳を迎える。そのときに、王妃第1候補の座を手にしていなければならない。
王妃第3候補マリーと王妃第2候補サヤの勝った方が王妃第1候補のカレンに挑戦して、そこで勝った者が王妃になる。
サヤは、マリーには何としても勝たなければならなかった。
護衛の男「今回は、最高の仕上がりですね。健闘を祈ります」
サヤ「任せて。絶対に負けられない試合だから、確実に勝ってみせるわ」
サヤが闘技場に足を踏み入れると、マリーは、既に黄色のビキニアーマー姿でシャドーボクシングをやりながら、サヤを睨みつける。
サヤは、白いガウンを脱いで、いつもの薄いピンクのビキニアーマー姿になった。
観客からどよめきの声が起こる。以前にも増して全身に筋肉がつき、体が1回り大きくなったように見えるからだ。特に二の腕と太ももの筋肉には張りがあって、力強くなっている。
マリー「あんた、カレンに惨敗したそうね。これまら勢いだけで勝ってたあんたの勢いが止まれば、あとは落ちるだけ。あたしがリベンジマッチの恐ろしさを教えてあげるわ」
サヤ「あんたこそ、カレンさんに惨敗したそうじゃない。あたしは、紙一重の差で負けただけよ」
マリー「試合映像を見せてもらったけど、紙一重には見えなかったわよ。あんたは、カレンさんにリベンジを許したように、あたしにもリベンジされるのよ」
サヤ「カレンさんに負けたのは、チャンピオンになって油断してしまったからよ。あれから、必死に鍛え直したから、もうこれからは負けないわ」
マリー「奇遇ね。あたしも、前回のあなたとの試合は、簡単に勝てるだろうと油断してたから負けただけ。今回も勝てると思ったら大間違いよ」
サヤ「あんたこそ、今回こそ勝てると思ったら間違いよ」
マリー「やってみれば分かることよ。かかってきなさいよ」
サヤ「あんたこそ、早くかかってきなさいよ」
試合のゴングが鳴る。
マリーは、サヤをにらみつけて踏み込み、右ストレートを打ち込む。下がって避けたサヤは、ロングヘアーを乱しながらも、睨み返して左ストレートを打ち込む。
マリーも、体を横に振って避け、セミロングのヘアーを乱しながらも、距離を詰めて額をサヤの額に着け、サヤの髪を右手で鷲づかみにする。
マリー「その程度のパンチで勝てると思ってるわけないでしょうね」
サヤもマリーの髪をつかんで正面から睨み合う。
サヤ「当たり前でしょ。あんたこそ、あれが本気じゃないでしょうね」
マリー「三割の力で打ち込んだだけよ」
二人は、額で相手を押し合う。圧力のあるサヤの方が押し気味となり、マリーは、後退する。
サヤ「どうしたのよ。もっと押して来なさいよ」
マリーは、歯を食いしばって押し込もうとするが、サヤの体は動かない。
サヤは、マリーの髪を両手でつかんで、回り込みながら投げ飛ばそうとする。マリーは、片足が浮きながらも何とかもちこたえ、逆にサヤの髪を両手でつかんで引きずり倒そうとする。
しかし、サヤも、片膝をつきそうになりながらなんとか持ちこたえ、腰を曲げて互いの髪を両手でつかみ合ったまま向かい合う。
マリー「早く倒れなさいよ」
サヤ「あんたこそ、倒れなさいよ」
マリーは、右拳でサヤの頬にパンチを入れる。サヤも、右拳ですぐにマリーの頬にパンチを返し、2人は、お互いの髪から手を放して、両拳を振り回しながらパンチを打ち合う。
2人ともリーチが長いので、パンチがヒットする率が高い。
手数が多いのはサヤだが、マリーも、防御を固めているので、なかなか攻めきれない。それでも、動きの速いサヤは、脚を使ってマリーをかく乱し、距離をとっては、カウンターのようにパンチを当てる作戦に切り替えて優勢になる。
全裸にガウンを羽織って部屋に戻ってくると、すぐシャワー室へ入ったまま出てこなくなった。
護衛の男は、心配になって待機する。
約1時間後に、サヤは、シャワー室から出てきた。
白いショーツのみを身に着けているだけで、表情は、放心状態である。体中のあざが痛々しい。
サヤは、おぼつかない足取りでベッドまで歩いていき、ベッドに倒れ込むように横になった。
護衛の男「サヤ様、お疲れ様でした。王冠は、失ってしまいましたが、まだ王妃になれなかったわけではありません。あまり気落ちなさらないでください」
サヤ「ええ、分かってるわ。カレンさんは、前回よりずっと強くなってた。前回、初めて負けて、相当あたしに勝つために鍛錬したんだと思うわ」
護衛の男「そのようですね。でも、実力差は、ほとんど感じませんでした。これからサヤさんが本気で鍛錬すれば、きっとまた勝てますよ」
サヤ「そうね。これから半年間、王子様のお相手する時間が減る分、練習に打ち込むわ」
翌日、マリーからサヤへ対戦依頼が届いた。
サヤ「マリーさん、あたしにもカレンさんにも負けたのに、また挑戦してくるのね」
護衛の男「ええ、サヤ様が負けたことを知って、今なら勝てると思ったのでしょうね」
サヤ「次の試合は、絶対負けられないから、体が回復するまで時間をもらってもいい?」
護衛の男「はい。最大3か月後まで伸ばせますから、いつにいたしましょう」
サヤ「3か月後にしてちょうだい」
護衛の男「かしこまりました」
サヤは、カレンとの試合後、1日だけ休んだだけで、すぐ練習を再開した。
カレンよりも屈強な男を練習相手にして特訓を重ね、練習量も以前の倍に増やした。
おかげで、筋肉量も、体力も、どんどん増していく。
そんな中、王妃第3候補マリーとの試合日がやってきた。
王妃第2候補のサヤとしては、この試合に負けてしまうと、王妃の夢が絶たれてしまう。
何せ3か月後には、オリバー王子が25歳を迎える。そのときに、王妃第1候補の座を手にしていなければならない。
王妃第3候補マリーと王妃第2候補サヤの勝った方が王妃第1候補のカレンに挑戦して、そこで勝った者が王妃になる。
サヤは、マリーには何としても勝たなければならなかった。
護衛の男「今回は、最高の仕上がりですね。健闘を祈ります」
サヤ「任せて。絶対に負けられない試合だから、確実に勝ってみせるわ」
サヤが闘技場に足を踏み入れると、マリーは、既に黄色のビキニアーマー姿でシャドーボクシングをやりながら、サヤを睨みつける。
サヤは、白いガウンを脱いで、いつもの薄いピンクのビキニアーマー姿になった。
観客からどよめきの声が起こる。以前にも増して全身に筋肉がつき、体が1回り大きくなったように見えるからだ。特に二の腕と太ももの筋肉には張りがあって、力強くなっている。
マリー「あんた、カレンに惨敗したそうね。これまら勢いだけで勝ってたあんたの勢いが止まれば、あとは落ちるだけ。あたしがリベンジマッチの恐ろしさを教えてあげるわ」
サヤ「あんたこそ、カレンさんに惨敗したそうじゃない。あたしは、紙一重の差で負けただけよ」
マリー「試合映像を見せてもらったけど、紙一重には見えなかったわよ。あんたは、カレンさんにリベンジを許したように、あたしにもリベンジされるのよ」
サヤ「カレンさんに負けたのは、チャンピオンになって油断してしまったからよ。あれから、必死に鍛え直したから、もうこれからは負けないわ」
マリー「奇遇ね。あたしも、前回のあなたとの試合は、簡単に勝てるだろうと油断してたから負けただけ。今回も勝てると思ったら大間違いよ」
サヤ「あんたこそ、今回こそ勝てると思ったら間違いよ」
マリー「やってみれば分かることよ。かかってきなさいよ」
サヤ「あんたこそ、早くかかってきなさいよ」
試合のゴングが鳴る。
マリーは、サヤをにらみつけて踏み込み、右ストレートを打ち込む。下がって避けたサヤは、ロングヘアーを乱しながらも、睨み返して左ストレートを打ち込む。
マリーも、体を横に振って避け、セミロングのヘアーを乱しながらも、距離を詰めて額をサヤの額に着け、サヤの髪を右手で鷲づかみにする。
マリー「その程度のパンチで勝てると思ってるわけないでしょうね」
サヤもマリーの髪をつかんで正面から睨み合う。
サヤ「当たり前でしょ。あんたこそ、あれが本気じゃないでしょうね」
マリー「三割の力で打ち込んだだけよ」
二人は、額で相手を押し合う。圧力のあるサヤの方が押し気味となり、マリーは、後退する。
サヤ「どうしたのよ。もっと押して来なさいよ」
マリーは、歯を食いしばって押し込もうとするが、サヤの体は動かない。
サヤは、マリーの髪を両手でつかんで、回り込みながら投げ飛ばそうとする。マリーは、片足が浮きながらも何とかもちこたえ、逆にサヤの髪を両手でつかんで引きずり倒そうとする。
しかし、サヤも、片膝をつきそうになりながらなんとか持ちこたえ、腰を曲げて互いの髪を両手でつかみ合ったまま向かい合う。
マリー「早く倒れなさいよ」
サヤ「あんたこそ、倒れなさいよ」
マリーは、右拳でサヤの頬にパンチを入れる。サヤも、右拳ですぐにマリーの頬にパンチを返し、2人は、お互いの髪から手を放して、両拳を振り回しながらパンチを打ち合う。
2人ともリーチが長いので、パンチがヒットする率が高い。
手数が多いのはサヤだが、マリーも、防御を固めているので、なかなか攻めきれない。それでも、動きの速いサヤは、脚を使ってマリーをかく乱し、距離をとっては、カウンターのようにパンチを当てる作戦に切り替えて優勢になる。
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