美人OLのサヤがバトルで勝ち取れる王妃の候補に転生して最強を目指す

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第9話 王妃第1候補カレンとの闘い 前半

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護衛の男「サヤ様、おめでとうございます。まさか勝てるとは思いませんでした。素晴らしい闘いぶりです」
サヤ「まあ試合前は、誰も、あたしが勝つとは思ってなかったでしょうね。あたしの寝技の強さを、まだ見せてなかったからね。妹と特訓した成果が出たわ」
護衛の男「いよいよ来月は、王妃第1候補カレン様との闘いですね。これまでカレン様に勝った者は、1人もおりません。サヤ様よりも長身で、運動神経も抜群。脚力が尋常じゃないほど強くて、立ち技も寝技も隙がありません。今までより遙かに手ごわいですよ」
サヤ「ええ、分かってるわ。でも、カレンさんに勝たないと、王妃にはなれないから、何としても勝ってみせるわ」

 ついに運命の試合当日がやってきた。
 サヤが白いガウンを身に着けて時間どおりに闘技場に入ると、カレンは、まだ来ていなかった。
 サヤの姿を観た観客が歓声を上げる。サヤは、観客席に向かって手を振る。オリバー王子も、笑みを浮かべて拍手している。

 その歓声が静まった頃、カレンが颯爽と姿を現した。金色のガウンを身にまとい、王冠を被っている。
 サヤのときを超える大歓声が起きた。カレンは、満足そうに手を振る。

カレン「あんたが4連勝で勝ち上がってきた女ね。これまでの試合映像は見せてもらったけど、まだあたしの相手にはならないわ。やめるなら今のうちよ」
サヤ「カレンさんの栄光も今日までです。明日からは、あたしが王妃第1候補として、その王冠を被らせてもらいます」
カレン「ふふ。この王冠は、絶対に渡さないわ。王妃候補のチャンピオンだけが被れるものだから。王子様が25歳になったとき、この王冠を持っていた者が王妃になれるの。あと1年、あたしが守り続ければ、晴れて王妃よ」
サヤ「残念だったわね。あと1年というところで、あたしが現れて」
カレン「負けたら次の挑戦まで半年待たないといけないルールがあるの。あんたは、今回あたしに負けたら、もう心が折れるはずよ」
サヤ「いいえ。今回あたしが勝って、あと1年間チャンピオンに君臨し続けてみせるわ」

 2人は、お互いが手の届かない距離で対峙して睨み合う。

 カレンが軽い笑みを浮かべて金色のガウンを脱ぐ。金色のビキニアーマーのトップスとボトム、そして、金色のロングヘア―に金色のヒールという鮮やかな容姿が姿を現す。
 またしても、大歓声が上がる。さすがは王妃第1候補だ。

 サヤも、白いガウンを脱いで、薄いピンクのビキニアーマー姿になる。

 カレンがヒールを脱いで裸足になると、サヤもヒールを脱いで裸足になった。

 身長は、2人とも高く、引き締まった体型で、腕や脚もすらっとしていて美しい。やはりカレンの方が少し身長が高い。カレンの方が3歳上だが、肉体の張りに差はない。
 腹筋は、2人とも鍛えられてばきばきに割れており、自信が見て取れる。
 腕の筋肉は、互角で、2人ともリーチが長いが、身長の差と同様、少しカレンのリーチの方が長そうだ。肩幅は、サヤの方があり、肩の筋肉はサヤの方がついている。
 脚の長さも、少しカレンの方が長い上に、カレンの太ももとふくらはぎの筋肉は、一流アスリート級に発達している。
 サヤは、かなり色白なのだが、カレンは、それよりも色白で透き通るような肌をしている。

カレン「よく見たら、貧弱そうな体ね。怪我しないうちにやめておいた方がいいんじゃないの」
サヤ「あんたこそ、弱そうな肌の色してるじゃない。体力ないなら、やめておいた方がいいんじゃないですか」
カレン「よく言ったわね。あんたこそ、もやしみたいな体で、体力なさそうじゃない」
サヤ「あたしの筋肉質な体が見えないのかしら。口だけで言っててもしょうがないから、かかってきたら」
カレン「あんた、生意気すぎるのよ」

 カレンは、ファイティングポーズをとる。サヤも、同じようにファイティングポーズをとる。
 すぐに審判が試合のゴングを鳴らした。

 カレンは、一気に試合を決めようと、豪快なハイキックを繰り出すが、サヤも、下がりながら体を反らして避ける。
 カレンは、さらに強烈な右ストレートをサヤの顔面に放ち、サヤの頬をかすめる。
 それでも、サヤも、カウンターの右フックを繰り出し、カレンの顎をかすめる。
 そこから、パンチの打ち合いになるが、2人とも抜群の反射神経で避けて、なかなかパンチが当たらない。
 カレンは、右のパンチをサヤに避けられたものの、そのままサヤの首に右腕を回して捕らえ、左膝蹴りをサヤのボディーに入れる。
 しかし、サヤも負けじと右腕をカレンの首に回し、左膝蹴りをカレンのボディーに叩き込む。
 2人は、交互に膝蹴りを打ち合う。
カレン「あたしの蹴りは、威力があるでしょ。そんな苦しそうな顔してるなら、もう倒れなさいよ」
サヤ「あたしの蹴りも、破壊力抜群でしょ。かなり痛そうね」

 カレンは、サヤの胸ぐらをつかんでにらみつける。
サヤ「ふふ、そんなことでビビるとでも思ってるの?」
 サヤが笑みを浮かべたのに対し、カレンは左手でビキニアーマーの胸ぐらを絞り上げるように持ち上げる。サヤは、ビキニアーマーが乳房から外れ首に食い込む。サヤは、苦しそうな表情を浮かべるが、ビキニアーマーのトップスのひもを外して防ぐ。
 カレンは、舌打ちして、サヤの体から離れたビキニアーマーを投げ捨てる。
 サヤの形のいいCカップの乳房が露わになった。
サヤ「あんたも脱ぎなさいよ」
 サヤも、カレンのビキニアーマーの胸ぐらを左手でつかんで絞り上げる。カレンも、ひもを外してビキニアーマーのトップスが脱げる。
 Bカップの形のいい乳房が露わになる。
サヤ「あんたのおっぱいの方がちっちゃいわね」
カレン「うるせえんだよ、このくらいの大きさの方が闘うには軽くて邪魔にならず、ちょうどいいんだよ」

 サヤは、カレンの乳房に自分の乳房を押し付ける。トップレスになった2人のおっぱいがぶつかり合う。サヤの張りのあるCカップが、カレンのBカップを押し込んでいく。
サヤ「どう?あたしの方がずっといいおっぱいでしょ。もう、あたしの勝ちでいいかしら」
カレン「そんなの、ひねり潰してあげるわよ」
 カレンは、左手でサヤの右乳房を鷲づかみにして力をこめる。
サヤ「あんたの方が簡単に潰せるわよ」
 サヤも、対抗するように左手でカレンの右乳房を鷲づかみにする。
カレン「やめろよ」
サヤ「あんたが先にやってきたんでしょ」
 カレンは、怒りの表情でサヤの頬に左フックを入れる。サヤは、右の頬を押さえてにらみつける。
サヤ「痛ってぇ。あたしの綺麗な顔を叩くんじゃねえよ」
 サヤも、同じようにカレンの顔に左フックを入れる。カレンの顔が歪み、一歩後ろに下がる。
カレン「あんた、ほんとに向こうっ気が強いわね」

 カレンは、再び左フックを振るうが、それを予想していたサヤは、右腕で防御する。そして、逆に強烈な左フックをカレンの右頬に入れる。
 サヤは、さらにもう一発入れようとするが、今度はカレンも右腕でガードして防ぐ。
 そして、カレンは、サヤの髪をつかみ、振り回す。サヤも、カレンの髪をつかみ、相手の体勢を崩そうと振り回し合うが、2人とも何とかバランスを保つ。2人は、髪をつかみ合ったまま、額を合わせて向かい合う。
サヤ「あなた、歳のせいか、抜け毛が多いわねえ」
カレン「あんたこそ、よく抜けるじゃない」

 カレンは、右腕をサヤの首に回して、投げ倒そうとする。サヤは、腰を落として踏ん張り、何とかしのぐ。
 サヤは、すぐさま左腕をカレンの首に回し、投げ倒そうとする。しかし、カレンも、踏ん張って倒れようとはしない。
 サヤは、右手でカレンの腹にパンチを入れる。そして、ひるんだカレンを投げようとするが、カレンは必死で耐える。
サヤ「早く倒れなさいよ」
カレン「倒れるのはあんたでしょ」
 カレンも、左手でサヤの腹にパンチを入れる。さらに、サヤの股間にもパンチを入れる。
サヤ「それ、ローブローでしょ」
カレン「別にいいでしょ。ビキニアーマー付けてるし、喧嘩なんだから」
 カレンは、サヤの股間にパンチを入れるフェイントから腹にパンチを入れ、ひるんだサヤを強引に投げに行き、押し倒す。
 カレンは、サヤの首に右腕を巻き付けたまま、押さえ込む。
カレン「これであたしの勝ちね。ギブアップしなさいよ」
サヤ「汚い手使うんじゃねえよ」
 サヤも、激しく動きながらカレンの背中から胴体を両腕で抱え込み、全身のばねを使ってカレンの体を引きずり降ろし、うつ伏せになったカレンの逆に上に乗る。
サヤ「軽い体ねえ。押しつぶしてあげる」
 サヤは、カレンの右腕から首を抜き、カレンの首に右腕を回そうとする。カレンは必死にそれを防ごうと顎を引く。
 必死のせめぎ合いの中、カレンは、隙をつくようにサヤの右腕をとると脚の力を使って腰を上げ、背負い投げのように一気にサヤの体を前に投げ飛ばす。
カレン「あんたの体も軽いじゃないの」

 サヤは、尻から床に落ちたものの、すぐに体を反転させて、カレンに組み付こうとする。カレンも低い体勢になって身構え、相手の手を取ろうとしたり、互いにジャブを入れ合って主導権を握ろうとする。
サヤ「あたしは、小さい頃、ダンスをやってたからバランス感覚もあるのよ」
カレン「その割にはお尻から落ちてたじゃない」
サヤ「それが一番ダメージが少ないのよ」
カレン「へえ、言い訳だけは上手ね」
 サヤとカレンは、口でも一歩も引けを取らない。前傾姿勢で膝立ちのまま相手の出方をうかがう。

 時おり互いのジャブがヒットするため、2人の頬は、赤くなってきている。
 パンチの打ち合いの中、サヤの右ストレートがカレンの顎をとらえた。少しよろめいたカレンに、サヤが踏み込んで右手でカレンの喉を下から押し上げるようにして体を起こそうとすると、同じようにカレンもサヤの喉を右手で押し上げる。
サヤ「苦しそうね」
カレン「それは、あんたの方でしょ」
 二人は、苦しみに耐えながら相手をにらみつける。そして、カレンは、サヤの右手を左手でつかみ、喉から離す。サヤも、カレンの右手を左手でつかみ、喉から離すと、2人は、手四つで組み合い、力比べとなる。
 細いが筋肉質な2人の白い腕に力が入り、二の腕の筋肉が盛り上がって小刻みに震える。
カレン「それが本気の力?あんたの腕なんて、あたしがへし折ってあげるわ」
サヤ「まだ半分しか力入れてないわよ。本気出したら、あなたの腕なんて簡単に折っちゃうわよ」
 2人は、額を付け合い、歯を食いしばりながら相手の腕を押し込もうとする。しかし、一進一退の攻防が続き、なかなか相手を押し込めない。

 サヤは、しびれを切らしてカレンの額に頭突きを入れる。カレンは、目を閉じて痛みに耐えるが、サヤは、一気に腕を押し込み、そのまま押し倒す。
 カレンは、何とか両脚でサヤの胴体を挟みこみ、馬乗りになられるのを防ぐ。
サヤ「よくあたしの頭突きで失神しなかったわね。でも、どうやらあたしの勝ちみたいね」
カレン「石頭だけで勝てると思ったら大間違いよ」
 カレンは、両脚でサヤの胴体を絞め上げる。カレンの圧倒的な脚力に、サヤの口からよだれがこぼれる。
 サヤは、再び頭突きをしようとするが、カレンもそれに合わせて下から頭突きをする。2人の額がぶつかり、鈍い音が響く。下のカレンも痛みをこらえるが、上のサヤも痛みをこらえてうめく。
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