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第7話 王妃第2候補マリーとの闘い 前半

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 サヤは、アンとの闘いから部屋に戻ると、ベッドに倒れ込んだ。
護衛の男「激闘、お疲れ様でした。一時は、負けるかと冷や冷やしましたが、よく勝利してくださいました」
サヤ「アンさんは、力がすごく強くて重戦車のようだったわ。今まで感じたことがないくらいのダメージよ。でも、怪我はないわ」
護衛の男「ダウンを奪われたダメージは大きいでしょうから無理しないでください。正々堂々と闘い合った素晴らしいファイトでしたね」
サヤ「ええ。ビキニアーマーをはぎ取られる覚悟はしてたけど、アンさんは、フェアなファイトだから、清々しかったわ」
護衛の男「今日は、ゆっくり体を休めてください。実は、明日、オリバー王子から食事会へのお誘いが来ております」
サヤ「ほんと?王子から食事会のお誘いなんて、すごく久しぶり」
護衛の男「この3か月で一気に3ランク上がりましたから、これからは食事会のお誘いも増えるし、領内への視察への同伴も増えると思いますよ。そして、夜のお相手も」
サヤ「ふふ、楽しみね。もっと練習して、上の2人も倒さなきゃいけないわね」
護衛の男「この勢いで、1か月後、試合を入れますか?」
サヤ「うん、お願い」

 王妃第2候補のマリーは、サヤと身長が同じくらい。セミロングの髪をなびかせ、目が大きく、顔が小さくて王国一の美女である。Dカップのおっぱいを持ち、体格は細身ではあるが、腕も脚も引き締まって張りのある筋肉をまとっていて、スタイル抜群だ。
 令嬢として生まれ、各国の言語を習得する才媛ながらも、子供の頃からいろんな格闘技をずっとやっていて、立ち技も寝技も強い。
 だから、アンは、何度マリーに挑戦しても勝てなかった。そんなマリーも、王妃第1候補のカレンには1回も勝てないそうだ。

 サヤは、マリーがアンに勝った試合やカレンに敗れた試合を研究しながら、練習に打ち込んだ。

 試合当日、サヤが闘技場に足を踏み入れると、マリーは、仁王立ちになって腕を組んで、不敵な笑顔で待っていた。
 観客席のオリバー王子は、マリーとサヤを交互に見ながら、楽しそうにしている。


マリー「あんた、ここまで3連勝してきたらしいわね。天狗になってるようだけど、あたしには勝てないわよ」
サヤ「マリーさんがカレンさんに負けた試合を何度も観てきました。あたしも、あのように勝たせていただきますわ」
マリー「そんなにうまくいかないわよ。アンにダウンさせられたくせに、大きな口を叩くんじゃないわよ。あたしも、ここのところずっとカレンには負けてアンには勝ってを繰り返してきただけだから、ストレスが溜まってるのよ。あんた相手に発散させてもらうわ」
サヤ「カレンさんに勝てないなら、そろそろその地位をあたしに譲ってもらう方がいいんじゃないの」
マリー「あんたに勝って、弾みを付けてカレンにも勝つ予定よ。あんたこそ、まだ勝ってもないのに、観客席にいちいち手を振るんじゃないわよ」
サヤ「あたしがマリーさんより魅力的だから仕方ないわよ。マリーさんへの拍手が少ないのは、魅力が足りないからでしょ」
 マリーは、怒りで顔が紅潮する。マリーは、この宮殿に住むようになったのがサヤより3年早いものの、マリーが1歳下だ。マリーは、サヤが自分を下に見ているようで気に入らず、サヤは、マリーが先輩風ばかり吹かせるのが気に入らなかった。
マリー「あんた……。男から綺麗だと言われて図に乗ってるんじゃないわよ。あんたなんて、色が白くてちょっとスタイルがいいだけ。たいした顔でも体でもないじゃない」
サヤ「そういう先輩も、目が大きくてかわいらしく見えるだけ。他にとりえないでしょ」
マリー「あたしは、毎日体を鍛えてるのよ。あんたの細いだけの体とは大違い。見せてあげるわ」
 マリーは、ガウンを脱いで黄色のビキニアーマー姿になり、ファイティングポーズをとる。細身で筋肉質な体は、健康的な張りがあって艶めかしい。Dカップの胸に腰の括れも美しく、抜群のプロポーションだ。
マリー「ほら、あんたに勝ち目はないのよ」
サヤ「さすがにお金かけてるだけあって、スタイルだけはいいですね。あたしは、子供の頃から陸上で鍛えてるから、あんたなんかに負けないわ」

 サヤも、対抗するように薄いピンクのビキニアーマー姿になってマリーの正面で仁王立ちする。マリーより少し細身だが、透き通るような色白の肌は美しい。胸や腰の肉づきはあまりないものの、贅肉のない筋肉質な体はしなやかでモデルのようだ。
サヤ「どうですか。あたしの方がいい体でしょ」
マリー「なによ、がりがりじゃない。胸なんてBカップでしょ」
サヤ「いいえ、Cカップですけど」
 マリーが大きな目で睨みつけると、サヤが可愛らしい目で睨み返す。そこへマリーのビンタがサヤの頬に入る。
マリー「あんた、生意気なのよ」
サヤ「あんたこそ、傲慢なのよ」
 サヤは、びんたを張り返す。

マリー「いい度胸ね。こうなったら、一気に決着つけてあげる」
サヤ「いいわね。どっちの体が優れているか分からせてあげるわ」
 2人は、試合が始まる前から、かなりヒートアップしている。
 審判は、慌てて試合のゴングを鳴らした。

 マリーは、試合開始と同時にとびかかるように距離を詰めると、右腕をサヤの首に回してヘッドロックで絞め上げようとする。
 サヤは、暴れて首を抜こうとするが、マリーは、サヤの髪の毛をつかんでがっちりと右腕をロックし、そのまま振り回すように投げ倒す。
 マリーは、上になって、顔をロックしながらサヤの体を押さえつける。マリーのDカップの乳房を覆うトップスがサヤの顔面に押し付けられ、サヤは顔をしかめる。
マリー「あら、ごめんなさい。おっぱいが大きいのであんたの顔をつぶしてしまいそうだわ」
サヤ「つぶれてるのは、あんたのおっぱいでしょ」
 サヤは、マリーの乳房を右手で払いのけようとする。そのはずみで、マリーのトップスが外れた。
マリー「まあ、余計なことをやってくれたわね。あんたも、見せなさいよ」
 マリーは、サヤのトップスを左手で外す。
マリー「どこがCカップなのよ。どう見てもBカップじゃない」
サヤ「仰向けになってるからだよ。ちゃんと見せてやるよ」
 サヤは、気合の入った声で叫ぶと、両脚を踏ん張り、マリーの両脇を抱え込むようにして、体を反転させて上になった。

 サヤはマリーと同じように右腕をマリーの首に回し、上から押さえつける。そして、マリーの顔に、Cカップの乳房を押しつける。
サヤ「ほらよく見ろよ。このおっぱいであんたの顔を押しつぶしてやるよ」
マリー「あんたのちっちゃいおっぱいじゃ無理よ」
 サヤは、ヘッドロックをしながら乳房でマリーの口と鼻をふさごうとする。マリーは、苦しみから顔を横に向けて息をする。
マリー「おっぱいがつぶれてるから、骨が当たって痛いんだよ」
サヤ「痛かったらギブアップしなさいよ」
マリー「あんたの軽い体なんて、簡単にひっくりかえせるのよ」
 マリーは、再びサヤの首に腕を巻き付けて引き込み、体全体を使ってサヤの体を裏返しにした。
マリー「あんたの青白い顔と貧弱な体見てると、かわいそうになっちゃうわ。動けるうちにギブアップしなさいよ」
サヤ「負けなしで勝ち上がってきたあたしがあんたに負けるわけないでしょ」
 サヤは、意地になって踏ん張り、マリーを豪快に裏返す。
マリー「あんたもしぶといわね」
 マリーは、両腕をサヤの後ろに回し、サヤの体を絞め上げる。
サヤ「抱き付くんじゃねえよ……」
マリー「ふふ、苦しさが分かってきたみたいね。あんたの平べったい体をもっと平べったくしてあげる。一緒に胸もなくなっちゃいそうねえ」
サヤ「離せよ」
 サヤの口からよだれがこぼれる。
マリー「汚いよだれをたらさないでよ。ギブアップってことでいいかしら」
サヤ「するわけないでしょ」
 サヤは、マリーの首に両手を当てて上から押さえつける。
サヤ「苦しいのはあんたの方でしょ」
マリー「げほっ、離せよ」
 マリーは、咳き込みながら叫ぶ。マリーの方が先に苦しみに耐えかね、腕をほどいてサヤの手をつかんだ。
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