美人OLのサヤがバトルで勝ち取れる王妃の候補に転生して最強を目指す

ヒロワークス

文字の大きさ
上 下
3 / 21

第3話 王妃第4候補メリアとの闘い 前半

しおりを挟む
護衛の男「サヤ様。勝利おめでとうございます。これまでの練習が報われましたね」
サヤ「ありがとう。でも、過酷だわ。まさか、全裸にされるとは思わなかったもの」
護衛の男「ビキニアーマーをはぎ取るのは、ルールとして認められていますからね。これからの試合も、お気を付けください」
サヤ「次の試合はいつできるの?」
護衛の男「サヤ様に怪我がなければ、1か月後にできます」
サヤ「いいわね。じゃあ、1か月後に試合を入れてもらえるかしら」
護衛の男「承知しました。調整いたします」

 サヤの王妃第4候補メリアへの挑戦が決まった。
 サヤは、メリアのこれまでの試合映像を何度も見直し、自らの肉体をさらに鍛え上げた。

 試合の日、サヤは、予定通りの時間に闘技場へ足を踏み入れた。オリバー王子は、既に観客席に陣取っている。
 メリアも、既に戦闘モードで睨みつけてくる。
メリア「時間通りね。さすが優等生だわ」
サヤ「メリアさんは、もう準備万端なんですね」
 メリアは、紫のビキニアーマーを身に着けている。入念に準備運動をしていたのか、顔は、少し汗ばんでいる。サヤより背は低いものの、ニーナより全身の肉付きがいい。ミディアムヘアをなびかせ、色白で、目鼻立ちがしっかりしていて、少し気の強い眼差しながら、かなりの美人である。
メリア「早くやりたくてうずうずしてるのよ。あんたも、早く準備しなさい」

 サヤも、着ている服を脱いで、薄いピンクのビキニアーマー姿になった。
メリア「へえ、もっと強そうな体かと思ったら、結構貧弱なのね。それで本当にニーナに勝ったの?」
サヤ「ええ、楽勝でしたわ。それより、メリアさんは、強いんですか?ニーナさんよりはいい体格ですけど、私よりチビですし」
メリア「好きに言わせておいてあげるわ。今からその実力を見せつけてあげる」
 メリアは、両腕で力こぶを作って見せた。
サヤ「ふふふ、威嚇のつもりですか。ちびの短い腕に怖がるとでも思ってるんですか」
メリア「やせたブスに言われたくないわ。さあ、行くわよ」
 メリアが構えたので、サヤも、慌てて構える。

サヤ「そんなに急がないでも、すぐ勝負はつきますよ」
メリア「生意気な口を叩けるのも、これが最後よ。あんたなんて秒殺できるわ」
 メリアは、距離を詰めると思いきり踏み込んで、右の拳を振り回した。サヤは、軽快に後ろへのステップで避ける。
 サヤは、メリアの突進を上手く前蹴りで防ぎ、互いに距離をとりながら前蹴りや左右のパンチを単発で繰り出して様子を見る。
 ニーナは、がむしゃらに攻めるタイプだったのに対し、メリアは、慎重だ。

サヤ「秒殺と言ってたわりには、来ないのね」
メリア「あんたが逃げるからよ。かかってきたらすぐ倒してやるよ」
 メリアは、艶めかしい唇に笑みを浮かべて挑発する。
 動いたサヤがボディへの前蹴りを決めると、メリアは、体勢の崩れたサヤに左右のボディを打ち込んだ。サヤも負けじと右の回し蹴りをメリアの脇腹に食い込ませる。メリアも、左右のパンチを連打し、その一発がサヤの顔をとらえる。
 のけぞったサヤにメリアがラッシュをしかける。小さいが豊満な体から振り回す腕がサヤの顔や胸に当たり、むっちりした太ももからの膝がサヤの太ももや腹に食い込む。
メリア「私の攻撃は痛いでしょ。早く倒れなさいよ」
サヤ「痛くもかゆくもないわよ」

 サヤは、必死に前蹴りで距離をとり、腕の突きでメリアの胸を狙って、中に入らせないようにする。それでも、メリアの迫力に抑えてサヤは下がり続ける。
 メリアは、さらに圧力をかけてサヤを壁際まで追い詰める。そこから、サヤも、思い切ってパンチの連打と膝蹴りで対抗する。対するメリアも、打ち合いに挑む。
 2人とも両ほほを腫らし、腹や太ももが赤くなりながらも、必死に攻撃する。近距離の打ち合いではダメージの大きいサヤは、ついにクリンチでメリアに体を預け、メリアの首に右腕を回した。
 対するメリアも、サヤの首に右手を回す。左手は、互いに脇腹や頬にパンチを入れていたが、サヤがメリアのボトムをつかむと、メリアもサヤのボトムをつかんで、互いに相手を組み伏せようとする。
 だが、2人ともバランスよく両足で踏ん張り、倒れるのを防ぐ。

メリア「あんた、ニーナに勝っただけあって、よく耐えるわね」
サヤ「あなたも、ニーナさんより力が強いわ。でも、私よりは弱いけど」
 メリアは、サヤの言葉で目つきが鋭くなり、サヤを力で壁に押し付けた。そして、左手をサヤの首の下からのど輪で持ち上げる。
メリア「さあ、苦しいでしょ。ギブアップしなさいよ、お嬢さま」
サヤ「うるせぇんだよ、この不良女」
 サヤも、メリアをのど輪で攻める。二人とも、苦しそうに顔が紅潮してきている。メリアが右手でサヤの左手をつかむと、サヤも、右手でメリアの左手をつかむ。そこから胸を合わせての力比べとなった。
 体は、サヤの方が一回り大きいものの、メリアの方が肉付きがいいので、力比べも互角である。メリアのDカップを覆う紫のトップスがサヤのCカップを覆うピンクのトップスを押し込む。その勢いでサヤは、メリアの腕力にも押され気味である。

メリア「そろそろ決着をつけさせてもらうわ」
 メリアは、体を引き、反動をつけて膝蹴りを入れる。サヤも、痛みに顔をしかめながらも、すぐに対抗して膝蹴りを返していく。
 メリアの蹴りは、リーチが短いが骨太の重い蹴りである。一方、サヤの蹴りは、威力こそメリアに劣るものの、リーチが長いので深く食い込んでいく。相打ちになったときには、サヤの方が有利だ。
メリア「早く倒れた方が楽になれるわよ」
サヤ「あなたこそ、脂汗だらけで、よく言えるわね」
メリア「あんたの方が苦しそうじゃない」
 2人は、苦しくなると胸を合わせてクリンチ状態になり、口で攻撃し合う。少し回復すると、また蹴り合いを始める。
メリア「あんたの汚い口からよだれが出てるじゃない。もうやめた方がいいわよ」
サヤ「あなたこそ、さっきまでの作りアヒル口がなくなって、醜い紫色よ」
 2人とも、次第に疲労の色が見え、足元がおぼつかなくなっている。
 そして、メリアの膝蹴りが入ったとき、サヤがよろめいた。メリアは、渾身の力で連打する。
 サヤは、後ろに倒れながらも、メリアの両脇から足で挟み込んだ。メリアは、両手を組み合ったまま、サヤを床に押し付ける。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪

naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。 「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」 まっ、いいかっ! 持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

王国の女王即位を巡るレイラとカンナの双子王女姉妹バトル

ヒロワークス
ファンタジー
豊かな大国アピル国の国王は、自らの跡継ぎに悩んでいた。長男がおらず、2人の双子姉妹しかいないからだ。 しかも、その双子姉妹レイラとカンナは、2人とも王妃の美貌を引き継ぎ、学問にも武術にも優れている。 甲乙つけがたい実力を持つ2人に、国王は、相談してどちらが女王になるか決めるよう命じる。 2人の相談は決裂し、体を使った激しいバトルで決着を図ろうとするのだった。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

神様 なかなか転生が成功しないのですが大丈夫ですか

佐藤醤油
ファンタジー
 主人公を神様が転生させたが上手くいかない。  最初は生まれる前に死亡。次は生まれた直後に親に捨てられ死亡。ネズミにかじられ死亡。毒キノコを食べて死亡。何度も何度も転生を繰り返すのだが成功しない。 「神様、もう少し暮らしぶりの良いところに転生できないのですか」  そうして転生を続け、ようやく王家に生まれる事ができた。  さあ、この転生は成功するのか?  注:ギャグ小説ではありません。 最後まで投稿して公開設定もしたので、完結にしたら公開前に完結になった。 なんで?  坊、投稿サイトは公開まで完結にならないのに。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

処理中です...