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5 世界は、『スマホ』が回してる?
5―3 コイバナですか?
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5ー3 コイバナですか?
奥様とミミル先生は、今、女性用品の充実を考えていた。
特に、女性用の下着とかの衣類と、それと月のもの関連の品々を売り出すことを計画していた。
俺たちには、よくわからないがそれもまた、すごい革命的なことなのらしい。
ミミル先生が言うには、特に、乳あてとかは、すごいらしい。
「このしっかりと包まれる感じがすごく楽でいいのよ」
意外と巨乳のミミル先生が胸を押さえて言うのを耳にしたことがある。
なんでも、すごく動きやすくなるし、肩凝りなども楽になるらしい。
「しかも、かわいい!」
というのも、今までは、女性の下着とかいえば白い色の簡素なものばかりだったが、奥様が持ち込んだものは、形も色も多岐にわたっていた。
「すげぇ、恥知らずな下着とかあるんすよ」
勇者様が頬を赤らめて俺に話してくれた。
「ちょっと、ルルゥにプレゼントしたいと思って、さっそく注文したっす」
まだ、諦めてなかったのか!
俺は、勇者様のことがかわいそうになっていた。
いまだに発見されていない聖女様とハツ様のことをこの王都のみなが忘れていたが、この勇者様は、まだ、2人を探していた。
執念深いのか?
俺は、ちらっと勇者様を見た。
いや。
この勇者様は、そんなタイプではなかった。
意地になっているのか?
俺は、蜜柑を食いながら勇者様に訊ねた。
「なんで、まだ聖女様のことを探してるんですか?アニタス様なら、引く手数多なのに」
「実は、もう、別にルルゥを嫁にしたいとか思ってないんすよ、自分」
勇者様は、蜜柑の皮を剥きながら小声で話してくれた。
「ただ、ね。俺が探してやらなきゃ、あの2人は永遠に逃げ続けなきゃならないんじゃないかって思うんすよ」
マジですか?
俺は、少し、この勇者様を見直していた。
すごい、優しい勇者様だな。
ちょっと、ロリコンでいろいろ問題のある性格な気もするが、この人は、優しい人だった。
「それに、自分、ちょっと気になる人がいるんすよ」
はい?
照れている様子の勇者様を俺は、好ましく思っていた。
うん。
この人も幸せになって欲しいものだ。
俺は、軽い気持ちで訊ねた。
「それって、誰ですか?」
勇者様に思われているなんて、きっとすごい美人で性格もいいのに違いない。
何しろ、前の相手があのルルゥ様だしな。
勇者様は、照れ照れだったが、やがて口を開いた。
「実は、ティルもよく知ってる人なんすよ」
ほう。
俺は、思いを巡らせた。
俺も知っている人とな。
「もしかしてミミル先生?」
「いや、違うっす」
勇者様は、恥ずかしそうに目をそらした。
「その、自分、アカネのことがすきなんじゃないかって思うんすよ」
なんですとぉっ!?
奥様とミミル先生は、今、女性用品の充実を考えていた。
特に、女性用の下着とかの衣類と、それと月のもの関連の品々を売り出すことを計画していた。
俺たちには、よくわからないがそれもまた、すごい革命的なことなのらしい。
ミミル先生が言うには、特に、乳あてとかは、すごいらしい。
「このしっかりと包まれる感じがすごく楽でいいのよ」
意外と巨乳のミミル先生が胸を押さえて言うのを耳にしたことがある。
なんでも、すごく動きやすくなるし、肩凝りなども楽になるらしい。
「しかも、かわいい!」
というのも、今までは、女性の下着とかいえば白い色の簡素なものばかりだったが、奥様が持ち込んだものは、形も色も多岐にわたっていた。
「すげぇ、恥知らずな下着とかあるんすよ」
勇者様が頬を赤らめて俺に話してくれた。
「ちょっと、ルルゥにプレゼントしたいと思って、さっそく注文したっす」
まだ、諦めてなかったのか!
俺は、勇者様のことがかわいそうになっていた。
いまだに発見されていない聖女様とハツ様のことをこの王都のみなが忘れていたが、この勇者様は、まだ、2人を探していた。
執念深いのか?
俺は、ちらっと勇者様を見た。
いや。
この勇者様は、そんなタイプではなかった。
意地になっているのか?
俺は、蜜柑を食いながら勇者様に訊ねた。
「なんで、まだ聖女様のことを探してるんですか?アニタス様なら、引く手数多なのに」
「実は、もう、別にルルゥを嫁にしたいとか思ってないんすよ、自分」
勇者様は、蜜柑の皮を剥きながら小声で話してくれた。
「ただ、ね。俺が探してやらなきゃ、あの2人は永遠に逃げ続けなきゃならないんじゃないかって思うんすよ」
マジですか?
俺は、少し、この勇者様を見直していた。
すごい、優しい勇者様だな。
ちょっと、ロリコンでいろいろ問題のある性格な気もするが、この人は、優しい人だった。
「それに、自分、ちょっと気になる人がいるんすよ」
はい?
照れている様子の勇者様を俺は、好ましく思っていた。
うん。
この人も幸せになって欲しいものだ。
俺は、軽い気持ちで訊ねた。
「それって、誰ですか?」
勇者様に思われているなんて、きっとすごい美人で性格もいいのに違いない。
何しろ、前の相手があのルルゥ様だしな。
勇者様は、照れ照れだったが、やがて口を開いた。
「実は、ティルもよく知ってる人なんすよ」
ほう。
俺は、思いを巡らせた。
俺も知っている人とな。
「もしかしてミミル先生?」
「いや、違うっす」
勇者様は、恥ずかしそうに目をそらした。
「その、自分、アカネのことがすきなんじゃないかって思うんすよ」
なんですとぉっ!?
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