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7 入学祝は、奴隷ですか?
7-5 そうだ、自立しよう!
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7ー5 そうだ、自立しよう!
その翌日から俺の人生は変わった。
いや。
もっと前から俺の人生は変わってたんだがな。
まず、国の有力な貴族や商人からのプレゼント攻勢が始まった。
俺が次々と届けられる贈り物の山に目を丸くしているとグーリスじいちゃんがにんまりと笑った。
「当然じゃろ、お主は、いまやこの国の要。次の王となる者なのだ。みな、お主に取り入ってうまい汁を吸いたいとおもっておるのじゃ」
マジかよ。
俺は、グーリスじいちゃんの悪代官っぷりに宇宙の果てまで引いていた。
どこの世界も権力者に取り入ろうとする者がいるもんなんだな。
俺は、贈り物の山をじっと見つめていたが、これをまともにうけとるべきなのかどうか、悩んでいた。
だが、悩んでばかりもいられないしな。
「じゃあ」
俺は、グーリスじいちゃんに頼んだ。
「これは、じいちゃんの方でなんとかしといて。俺には、貢ぎ物の送り主と何を贈られたのかがわかるリストをくれればいいから。
それから、プレゼントを贈ってこなかった人のリストも欲しいな」
「ふむ」
グーリスじいちゃんは、頷いた。
「わかった、レンタロウよ」
膨大な送り主とその品のリストの中には、レイテやルーシェ、つまり、イーサンからのものや、ルイスからのものもあった。
みな、宝石やら美しい布や、異国の宝物、希少な魔石といったものを贈ってくれていたが、レイテやイーサン、ルイスは違っていた。
レイテは、王家に伝わる物だとかいう守り刀。
イーサンは、初歩の魔法についてわかりやすく書かれた本。
ルイスからは、私立の魔法学園の制服と教科書一式。
そして、アメリからは。
「石?」
「うん」
アメリが頷いた。
「これは、原始の石、だ。俺が一番最初に生まれたときに持っていたもの、だ」
「つまり、アメリのヘソの緒みたいなものか?」
俺の質問にアメリは、恥ずかしそうに頬を赤らめた。
「こんなものしか、俺には、贈ることができないけど」
神子は、この世界においては絶大な力を持っている。
にもかかわらず、神子自身には、なんの権力も与えられてはいない。
世間的には、神子は神殿の傀儡ということになっているのだろう。
俺は、アメリからの精一杯の贈り物を受け取った。
「うれしいよ、アメリ」
俺は、アメリから貰った石を小さな飾り袋に入れると皮の紐をつけて首からぶら下げた。
なんだか。
いつもアメリと一緒にいるみたいでホッとするな。
「あれ?」
俺は、リストの中にある贈り物の1つにふと目を止めた。
送り主の名は、アリストリア・レオ・ラピナス。
聞いたことのない名前だった。
アリストリア・レオ・ラピナス?
何者?
俺は、そっとギルバートにこの送り主について訊ねた。
だが、ギルバートもこの名に心当たりがなかった。
どこの誰からの贈り物かはわからなかったけど、この品は。
それは、家だった。
大豪邸とかではない。
普通のこじんまりとした家だ。
ちょっとした広い庭もあるらしい家。
しかも。
この家は、なんと持ち運びも便利なストレージ入りの家だった。
俺は、決意した。
そうだ!
自立しよう!
その翌日から俺の人生は変わった。
いや。
もっと前から俺の人生は変わってたんだがな。
まず、国の有力な貴族や商人からのプレゼント攻勢が始まった。
俺が次々と届けられる贈り物の山に目を丸くしているとグーリスじいちゃんがにんまりと笑った。
「当然じゃろ、お主は、いまやこの国の要。次の王となる者なのだ。みな、お主に取り入ってうまい汁を吸いたいとおもっておるのじゃ」
マジかよ。
俺は、グーリスじいちゃんの悪代官っぷりに宇宙の果てまで引いていた。
どこの世界も権力者に取り入ろうとする者がいるもんなんだな。
俺は、贈り物の山をじっと見つめていたが、これをまともにうけとるべきなのかどうか、悩んでいた。
だが、悩んでばかりもいられないしな。
「じゃあ」
俺は、グーリスじいちゃんに頼んだ。
「これは、じいちゃんの方でなんとかしといて。俺には、貢ぎ物の送り主と何を贈られたのかがわかるリストをくれればいいから。
それから、プレゼントを贈ってこなかった人のリストも欲しいな」
「ふむ」
グーリスじいちゃんは、頷いた。
「わかった、レンタロウよ」
膨大な送り主とその品のリストの中には、レイテやルーシェ、つまり、イーサンからのものや、ルイスからのものもあった。
みな、宝石やら美しい布や、異国の宝物、希少な魔石といったものを贈ってくれていたが、レイテやイーサン、ルイスは違っていた。
レイテは、王家に伝わる物だとかいう守り刀。
イーサンは、初歩の魔法についてわかりやすく書かれた本。
ルイスからは、私立の魔法学園の制服と教科書一式。
そして、アメリからは。
「石?」
「うん」
アメリが頷いた。
「これは、原始の石、だ。俺が一番最初に生まれたときに持っていたもの、だ」
「つまり、アメリのヘソの緒みたいなものか?」
俺の質問にアメリは、恥ずかしそうに頬を赤らめた。
「こんなものしか、俺には、贈ることができないけど」
神子は、この世界においては絶大な力を持っている。
にもかかわらず、神子自身には、なんの権力も与えられてはいない。
世間的には、神子は神殿の傀儡ということになっているのだろう。
俺は、アメリからの精一杯の贈り物を受け取った。
「うれしいよ、アメリ」
俺は、アメリから貰った石を小さな飾り袋に入れると皮の紐をつけて首からぶら下げた。
なんだか。
いつもアメリと一緒にいるみたいでホッとするな。
「あれ?」
俺は、リストの中にある贈り物の1つにふと目を止めた。
送り主の名は、アリストリア・レオ・ラピナス。
聞いたことのない名前だった。
アリストリア・レオ・ラピナス?
何者?
俺は、そっとギルバートにこの送り主について訊ねた。
だが、ギルバートもこの名に心当たりがなかった。
どこの誰からの贈り物かはわからなかったけど、この品は。
それは、家だった。
大豪邸とかではない。
普通のこじんまりとした家だ。
ちょっとした広い庭もあるらしい家。
しかも。
この家は、なんと持ち運びも便利なストレージ入りの家だった。
俺は、決意した。
そうだ!
自立しよう!
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