16 / 123
2 俺の悩みと学園生活の始まり
2-5 勉強始めました。
しおりを挟む
2ー5 勉強始めました。
俺は、王立学園に入学するための試験を受けることになった。
といっても、俺は、この世界に召喚されたばかりだからな。
少し、試験に備えて勉強をすることになった。
丁度、後半年ほど次の入学試験まで時間があったので、グーリスじいちゃんは、それまで俺に家庭教師をつけることにした。
「もと皇太子様の教師だった者だから、間違いはなかろう」
そう、グーリスじいちゃんは言っていた。
俺は、やる気満々だった。
勉強は好きじゃないが、とにかく神殿から出たかったし、それに将来、自立して暮らしていきたいと思っているからな。
学園に入ることは、俺にとっては、自立への希望の道だった。
なんとかして、このままずるずるとここの連中の思い通りにされないで、俺の自由を確保したかった。
俺は、絶対に男の嫁になどなりたくはない。
学園に入学してそこで優秀な成績をおさめて、できればいろんな人脈を作って、そして、学園を卒業後には、神殿から独立するという計画だった。
俺が引き合わされた皇太子の家庭教師とやらは、着飾ったカッパみたいな冴えない男だった。
でぶっちょで、頭の上にかすかに薄く金髪の羽毛のような物が残されている傲慢そうな男だった。
「初めまして、聖母様。 私は、アルフレッド・ガーファスと申します。お会いできて、光栄でございます。これから、しばらくの間、よろしくお願いいたします」
そう言うと奴は、俺の手をとって口づけしようとしたので、俺は、慌てて手を引っ込めた。
奴は、とても心外だという様な表情を浮かべたが、すぐににっこりと笑顔を張り付けると俺の前に一冊の本を置いた。
『初めてのいろは』
なんだ、これ?
俺は、その本を開いた。
それは、この世界の文字のいろはみたいなものがわかりやすく書かれた絵本のような本だった。
俺は、黙って本を閉じた。
「どうしましたか?聖母様。どこか、わかりにくいところがありましたか?」
ガーファスの野郎は、猫なで声で言うと俺の体に触れてきた。
気色悪い奴だな。
俺は、我慢していた。
ガーファスは、俺の側に体を寄せて囁いた。
「別に、字が読めなくても何も恥ずかしがることなどございませんよ、聖母様。あなたは、ついこの間、未開の地よりこの世界に召喚されたばかりの方なのですから」
そこで、俺は、切れた。
「あんた、俺をバカにしているのか? 」
俺は、ギロリと奴を睨み付けた。奴は、きょとんとした顔をして、俺をぼぅっとして見つめていた。
俺は、声を荒げた。
「俺は、ガキじゃねぇんだよ!」
「はい?」
まだ、理解していないらしいガーファスに俺は、その幼児用の絵本を投げつけた。
すると、ガーファスは、何やら不適切な言葉を叫びながら部屋から逃げ出していった。
俺は、王立学園に入学するための試験を受けることになった。
といっても、俺は、この世界に召喚されたばかりだからな。
少し、試験に備えて勉強をすることになった。
丁度、後半年ほど次の入学試験まで時間があったので、グーリスじいちゃんは、それまで俺に家庭教師をつけることにした。
「もと皇太子様の教師だった者だから、間違いはなかろう」
そう、グーリスじいちゃんは言っていた。
俺は、やる気満々だった。
勉強は好きじゃないが、とにかく神殿から出たかったし、それに将来、自立して暮らしていきたいと思っているからな。
学園に入ることは、俺にとっては、自立への希望の道だった。
なんとかして、このままずるずるとここの連中の思い通りにされないで、俺の自由を確保したかった。
俺は、絶対に男の嫁になどなりたくはない。
学園に入学してそこで優秀な成績をおさめて、できればいろんな人脈を作って、そして、学園を卒業後には、神殿から独立するという計画だった。
俺が引き合わされた皇太子の家庭教師とやらは、着飾ったカッパみたいな冴えない男だった。
でぶっちょで、頭の上にかすかに薄く金髪の羽毛のような物が残されている傲慢そうな男だった。
「初めまして、聖母様。 私は、アルフレッド・ガーファスと申します。お会いできて、光栄でございます。これから、しばらくの間、よろしくお願いいたします」
そう言うと奴は、俺の手をとって口づけしようとしたので、俺は、慌てて手を引っ込めた。
奴は、とても心外だという様な表情を浮かべたが、すぐににっこりと笑顔を張り付けると俺の前に一冊の本を置いた。
『初めてのいろは』
なんだ、これ?
俺は、その本を開いた。
それは、この世界の文字のいろはみたいなものがわかりやすく書かれた絵本のような本だった。
俺は、黙って本を閉じた。
「どうしましたか?聖母様。どこか、わかりにくいところがありましたか?」
ガーファスの野郎は、猫なで声で言うと俺の体に触れてきた。
気色悪い奴だな。
俺は、我慢していた。
ガーファスは、俺の側に体を寄せて囁いた。
「別に、字が読めなくても何も恥ずかしがることなどございませんよ、聖母様。あなたは、ついこの間、未開の地よりこの世界に召喚されたばかりの方なのですから」
そこで、俺は、切れた。
「あんた、俺をバカにしているのか? 」
俺は、ギロリと奴を睨み付けた。奴は、きょとんとした顔をして、俺をぼぅっとして見つめていた。
俺は、声を荒げた。
「俺は、ガキじゃねぇんだよ!」
「はい?」
まだ、理解していないらしいガーファスに俺は、その幼児用の絵本を投げつけた。
すると、ガーファスは、何やら不適切な言葉を叫びながら部屋から逃げ出していった。
19
お気に入りに追加
767
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。
新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる