異世界から嫁に来ました~あんなこと(エロ)もこんなこと(子作り)もなく冷遇されてますが、何か?~

トモモト ヨシユキ

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12 ラーのこと

12ー2 呪詛

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 12ー2 呪詛

 光は、一瞬で消えた。
 俺は、テーブルの脇に倒れ込んでいた。
 クロムウェルは。
 服のみを残して消えていた。
 クロムウェル!
 俺は、目だけ動かしてなんとかクロムウェルを探そうとした。
 と。
 クロムウェルの服がもぞもぞと動いている?
 「にゃっ!」
 クロムウェルの服の中から黒猫が現れた!
 誰かが俺の方へと歩み寄ってくる。
 「ちっ!またか!」
 その声の主は、舌打ちした。
 「俺は、確かに魔獣化の呪詛をかけている筈なのに、なんで猫になるんだ?」
 ええっ?
 とすると、クロムウェルも猫になっちゃたの?
 黒猫は、俺の方へと近づいてくるその男にむかってしゃーっと威嚇していた。
 だが、男に首もとをつかまれぶら下げられる。
 「・・くろむ、うぇ、る・・」
 俺は、声を絞り出す。
 「・・はな、せっ・・!」
 「ふん!クロイツの術を受けながらまだ、声が出せるなんて、なんてしぶといのかしら」
 アイリス様が立ち上がると俺の方へと歩み寄ってくる。
 「大人しく尻尾を巻いてあの辺境の世界に戻ればいいものを、生意気にも王の婚約者になろうとは。身の程知らずもいいところ!」
 俺の目の前にアイリス様の着ていたドレスの裾が見えた時、不意にアイリス様が足を上げて俺の顔を踏みつける。
 「この下賎の・・男娼が!恥を知れ!」
 アイリス様が俺を足で踏みにじる。
 痛みと屈辱に俺は、涙が滲む。
 俺の口の端が切れて血が流れる。
 「にゃがっ!」
 猫のクロムウェルがなんとか男の手を逃れてアイリス様に襲いかかりその足首に噛みついた。
 「ぎゃっ!」
 淑女らしからぬ声をあげるとアイリス様は、自分の足に噛みついたクロムウェルを振り払った。
 「この畜生が!」
 アイリス様が背を向けると冷酷に命じた。
 「この者たちを捕らえよ!この皇太后に狼藉を働いたのじゃ。ただですむとは思っておらんであろうな!」
 「この場で殺してしまわぬのですか?アイリス様」
 ラーラ様が怖いことを言うのにアイリス様は、憎々しげに言い放った。
 「私の体を傷つけたのじゃ!ただで死なせるなど温いわ!」
 
 
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