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5 魔法学園と青い春(2)

5ー1 先輩ですか?

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 5ー1 先輩ですか?

 俺たちが魔法学園に入学して2ヶ月が過ぎた。
 だいぶ、俺たち一年生も魔法学園になれてきて生活を楽しむ余裕がでてきていた。
 俺とライディアは、特別クラスで、エディットとリリウスは、普通のクラスだったが、今のところ何の問題もなく過ごせている。
 特別クラスでは俺とライディアは、かなり浮いていたけどな。
 特別クラスには、上級貴族の子弟が多いんだが、別に俺がいじめられたりすることもなかった。
 それというのも、なぜか、俺は、竜人族の王子とかいう噂が流れていたからな。
 まあ、トカゲの族長の子ではあるんだけど、王子って柄かよ!
 エディットとリリウスは、裕福な商人の子弟とか下級貴族の子弟とかの多いクラスだったがうまくやっているようだ。
 というか、エディットは、身に付いたお上品さというか、生まれのよさからか、早くもお嫁さんにしたい女子ナンバー1とかいわれているらしいしな。
 まあ、エディットは、いい子ではあるけど、そう簡単にはお嫁にやったりはしないぞ!
 リリウスが悪い虫がつかないように守ってくれればいいんだが。
 リリウスはリリウスでその呆れるほど高い適応能力でクラスの人気者になっているらしい。
 すごいな、二人とも。
 俺はというと、この学園の上級生たちから特別視されていた。
 理由は、ロナードの同居人だからだった。
 なんで?
 俺には、最初、理由がよくわからなかった。
 やっぱ、奇人変人だから苦労してるってことでかと思ったけど、どうやら違うようだった。
 ロナードは、二年生では、というか入学以来ずっと首位を独走している天才なのだという。
 しかも、いろいろな魔道具を作っては生徒たちに売って小遣い稼ぎをしているらしい。
 マジかよ!
 なんでもルウシエの代返をしているのは、ロナードが造ったゴーレムなのだった。
 すごいな!
 将来は、宮廷魔道師になることは間違いないとかいわれている憧れの先輩なのだった。
 いやいや、みんな、騙されてるぞ!
 あいつは、そんなすごい奴じゃねぇし!
 いや、自立型のゴーレムを造れるってことはすごいのかな?
 でも、さすがに教師にはばれてるんじゃね?
 なんで、怒られないの?
 俺がライディアにそう言うとライディアは、笑って答えた。
 「この魔法学園は、できるだけ生徒の自主性を尊重する主義の学園だからかな」
 そうなの?
 
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