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5 側室教育始めました。

5-8 頼み事

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                 5ー8   頼み事

    俺は、すごく嬉しかった。
   だって、体を売る以外で、初めて俺が稼いだ金だったからな。
   俺は、その日の後宮への帰り道、茂みの辺りで立ち止まると影に声をかけた。
   「影?」
    「ここにおります、セイ様」
     俺のすぐ後ろから影の声が聞こえて、俺は、振り返った。
   俺は、影にちょっと個人的に頼みたいことがあったのだが、俺がそれを伝えると影は、にぃっと笑った。
    「私は、安くはないですよ?セイ様」
    俺は、影に金貨2枚を要求されてそれを袋から出して渡した。
    そして、2つの頼み事を影に伝えた。
    影は、顔には出さなかったが、少し、戸惑っているようだった。だが、すぐにいつもの不敵な笑いを浮かべた。
    「畏まりました、セイ様」
    俺が後宮へと戻るとカレイラとラウスが扉の前で待っていた。
    「おかえりなさい、セイ」
     「ああ。ただいま」
      俺は、カレイラの頭をくしゃっと撫でてやった。ラウスも、俺にお辞儀をした。
   「おかえりなさいませ、セイ様」
    「ああ」
     俺たちは、俺の部屋へと一緒に戻った。
   「おかえりなさいませ、セイ様」
    クレイが俺を出迎えるといつものように俺を裸にむいて手早く側室の衣装を纏わせた。
    カレイラは、俺の着替えるところを見守りながら溜め息を漏らした。
   「やっぱり、セイは綺麗だ」
    「はい?」
     俺は、カレイラの方を見て微笑んだ。
    「年寄りをからかうなよな」
    「いや、本当だよ。そのハチミツ色の滑らかな肌。それに見たこともないような黒々とした美しい髪。特に、黒い魔石のような煌めく瞳は、他に類を見ないぐらい綺麗だ」
     「誉めてくれてありがとうな、カレイラ」
    俺は、笑いながらカレイラの頭をくしゃっと撫でてやった。
   カレイラは、くすぐったそうな表情で俺を見ていた。
    後宮教育を始めてから、カレイラは、俺の部屋で暮らすことが多くなっていた。
   側室として、というよりは男娼としての技術の数々を、俺は、カレイラに教え込んでいた。
    最初は、俺の前で裸になったり、肌に触れられることすらも拒んでいたカレイラだったが、そこは、それ。
    俺の男娼の技術をもってすれば、こんなガキの1人や2人、手玉にとることなんて容易いことだ。
    俺の手で快楽を教え込まれ、体を開かれていくと、カレイラは、だんだん俺に心も開いていった。
    今では、かわいい弟といってもいいぐらいだった。
   
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