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12 聖女の神殿は、伏魔殿?
12ー4 なんで夕方?
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12ー4 なんで夕方?
似ているかどうかというとまったく似ていない聖女像は、エリクさん主導にて『ヴェータ』沼の東西南北に設置された。
あんなものでも『ヴェータ』沼の住民のみなさんにとっては、なんとなく心の拠り所となっているそうで日々、多くの人々が祈りを捧げているようだ。
ようだというのは、実際に私のもとにたくさんの魔力が集まってきているためだ。
あのろくでもない聖女像たちは、無事に最初の思惑通り魔力の供給源となりそうだ。
もちろん、聖女像に祈りを捧げれば少量の魔力が私に献上されることは、『ヴェータ』沼の住民たちには知らされているのでご安心いただきたい。
ともかく、聖女像のおかげで私には、これまでになかったほどの魔力が集まり、毎日、力が漲っていた。
季節は、もう、秋。
そろそろウルダスさんとデミルさんとの約束を果たすときかもしれない。
私は、ある朝、目覚めると唐突に決意した。
そうだ!
神殿に行こう!
そうとなれば私の行動は、はやかった。
その日の朝食の席で私は、みんなに神殿へと向かうことを話した。
といっても今日明日向かうということはない。こういうことは、前もってお知らせしてからでないといけないので。
まず、キンドさんに王都の聖女の神殿に行くことを知らせる。
そして、キンドさんからウルダスさんと神殿の方へと連絡が伝わり、私の訪れる日取りが決まる。そして、私が王都を訪問する。
どう考えても2週間は、暇がかかりそうだし。
私は、しばらくのんびりと趣味の魔道具開発にでも励むかな、と思っていた。
思っていたんだが。
「お迎えに参りました、ユイ様」
その日の内にデミルさんが顔を出したので、私は、それはそれは驚いた。
いや!
情報伝わるの速すぎない?
私とエリクさん、ノマさん、それにクーノとルシアさんは、スマホという便利な道具があるけど、ほんとは、この世界には電話だってないんだよ?
それが、朝言い出したことが昼には迎えに来るとか誰が思うんだっちゅうの!
「ちょっと・・まだ、心の準備が・・」
私は、デミルさんに弱々しい声で伝えた。
だって、そうでしょ?
まだまだ時間があると思うから、考えないといけないこと、いっばいあるのに先送りにしてたんだよ!
デミルさんは、私の言葉に笑顔で頷く。
「そうでしょう。若い乙女が王都へ出掛けるのです。いろいろと準備もあることでしょう」
デミルさんがうん、うん、とわかったように頷いているのを見て私は、ちょっと安心していた。
でも。
デミルさんは、答えたのだ。
「王都への出発は、夕方にしましょう!」
はい?
そこは、せめて明日の朝でしょ?
なんで夕方?
似ているかどうかというとまったく似ていない聖女像は、エリクさん主導にて『ヴェータ』沼の東西南北に設置された。
あんなものでも『ヴェータ』沼の住民のみなさんにとっては、なんとなく心の拠り所となっているそうで日々、多くの人々が祈りを捧げているようだ。
ようだというのは、実際に私のもとにたくさんの魔力が集まってきているためだ。
あのろくでもない聖女像たちは、無事に最初の思惑通り魔力の供給源となりそうだ。
もちろん、聖女像に祈りを捧げれば少量の魔力が私に献上されることは、『ヴェータ』沼の住民たちには知らされているのでご安心いただきたい。
ともかく、聖女像のおかげで私には、これまでになかったほどの魔力が集まり、毎日、力が漲っていた。
季節は、もう、秋。
そろそろウルダスさんとデミルさんとの約束を果たすときかもしれない。
私は、ある朝、目覚めると唐突に決意した。
そうだ!
神殿に行こう!
そうとなれば私の行動は、はやかった。
その日の朝食の席で私は、みんなに神殿へと向かうことを話した。
といっても今日明日向かうということはない。こういうことは、前もってお知らせしてからでないといけないので。
まず、キンドさんに王都の聖女の神殿に行くことを知らせる。
そして、キンドさんからウルダスさんと神殿の方へと連絡が伝わり、私の訪れる日取りが決まる。そして、私が王都を訪問する。
どう考えても2週間は、暇がかかりそうだし。
私は、しばらくのんびりと趣味の魔道具開発にでも励むかな、と思っていた。
思っていたんだが。
「お迎えに参りました、ユイ様」
その日の内にデミルさんが顔を出したので、私は、それはそれは驚いた。
いや!
情報伝わるの速すぎない?
私とエリクさん、ノマさん、それにクーノとルシアさんは、スマホという便利な道具があるけど、ほんとは、この世界には電話だってないんだよ?
それが、朝言い出したことが昼には迎えに来るとか誰が思うんだっちゅうの!
「ちょっと・・まだ、心の準備が・・」
私は、デミルさんに弱々しい声で伝えた。
だって、そうでしょ?
まだまだ時間があると思うから、考えないといけないこと、いっばいあるのに先送りにしてたんだよ!
デミルさんは、私の言葉に笑顔で頷く。
「そうでしょう。若い乙女が王都へ出掛けるのです。いろいろと準備もあることでしょう」
デミルさんがうん、うん、とわかったように頷いているのを見て私は、ちょっと安心していた。
でも。
デミルさんは、答えたのだ。
「王都への出発は、夕方にしましょう!」
はい?
そこは、せめて明日の朝でしょ?
なんで夕方?
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