108 / 170
9 恋と聖女とダンジョン攻略
9ー3 庇護欲をそそられる!
しおりを挟む
9ー3 庇護欲をそそられる!
「人間とは、相変わらず不便なものだな」
赤毛の女の人は、レンドールさんの上着を羽織らされてなんとか体を隠していた。レンドールさんが、くどくどと小言を言う。
「聖女の前で恥を知れ!ダルメト」
はい?
私は、女の人を思わず二度見していた。
この人、ダルメトさんなの?
レンドールさんの話じゃ、子孫を増やすためにやりまくり生みまくりのビッチってことだったけど、どう見てもただのゴージャスな女戦士にしか見えない。
てか、子持ちなんですか?
レンドールさんにうだうだ言われてダルメトさんは、しゅんとしている。
「聖女よ、申し訳ない」
「気にしないで!」
私は、ダルメトさんに向かって微笑んだ。
ダルメトさんは、私を見下ろしてポツリと呟く。
「この度の聖女は、えらく可愛らしいな。庇護欲をそそられる」
はい?
ダルメトさんは、私にすぃっと近寄ると片手で抱き上げる。
ええっ?
私がびびっているとダルメトさんは、ご機嫌でレンドールさんに告げた。
「聖女は、私が運ぶ。かまわんだろう?」
レンドールさんがちょっとしぶしぶ頷いた。
私が自分で歩くという選択肢は?
だが、ご機嫌なダルメトさんに私は、何もいえなかった。
私たちは、なにわともあれエリクさん家へと戻ることにした。だって、もう、辺りが暗くなってきてるし。
船で来てないのでとりあえず森の近くの船着き場まで歩いていくことになった。
みんなでてくてく歩いているとロイさんとクーノが走ってくるのが見えた。
「あれ?クーノ」
私は、ダルメトさんに抱かれて遠くまでよく見えてちょっと機嫌がよくなっていた。2人に向かって手を振る。
「おーい!クーノ」
2人が走ってきて合流する。
クーノは、息を整えながらじっとダルメトさんのことを見ていた。
「この女は?」
「ああ、ダルメトさん?」
私は、ダルメトさんをクーノに紹介した。
「ダルメトさんは、ちょっと穴堀を手伝いに来てくれた古代竜の人だよ」
「ちょっと、穴堀?」
クーノが眉をひそめる。
「もしかしてさっきの地震は、こいつの仕業か?」
クーノが下から私にぎゃんぎゃんわめくのを私は、上から見下ろしてにやにやしていた。
すこぶる気分がいい。
最近、小型化してたのでみんなを見上げることが多かったので上から見下ろすと気分がいい。
クーノは、まだぐちぐち言っていたが私たちは、気にせず歩き続けた。
「人間とは、相変わらず不便なものだな」
赤毛の女の人は、レンドールさんの上着を羽織らされてなんとか体を隠していた。レンドールさんが、くどくどと小言を言う。
「聖女の前で恥を知れ!ダルメト」
はい?
私は、女の人を思わず二度見していた。
この人、ダルメトさんなの?
レンドールさんの話じゃ、子孫を増やすためにやりまくり生みまくりのビッチってことだったけど、どう見てもただのゴージャスな女戦士にしか見えない。
てか、子持ちなんですか?
レンドールさんにうだうだ言われてダルメトさんは、しゅんとしている。
「聖女よ、申し訳ない」
「気にしないで!」
私は、ダルメトさんに向かって微笑んだ。
ダルメトさんは、私を見下ろしてポツリと呟く。
「この度の聖女は、えらく可愛らしいな。庇護欲をそそられる」
はい?
ダルメトさんは、私にすぃっと近寄ると片手で抱き上げる。
ええっ?
私がびびっているとダルメトさんは、ご機嫌でレンドールさんに告げた。
「聖女は、私が運ぶ。かまわんだろう?」
レンドールさんがちょっとしぶしぶ頷いた。
私が自分で歩くという選択肢は?
だが、ご機嫌なダルメトさんに私は、何もいえなかった。
私たちは、なにわともあれエリクさん家へと戻ることにした。だって、もう、辺りが暗くなってきてるし。
船で来てないのでとりあえず森の近くの船着き場まで歩いていくことになった。
みんなでてくてく歩いているとロイさんとクーノが走ってくるのが見えた。
「あれ?クーノ」
私は、ダルメトさんに抱かれて遠くまでよく見えてちょっと機嫌がよくなっていた。2人に向かって手を振る。
「おーい!クーノ」
2人が走ってきて合流する。
クーノは、息を整えながらじっとダルメトさんのことを見ていた。
「この女は?」
「ああ、ダルメトさん?」
私は、ダルメトさんをクーノに紹介した。
「ダルメトさんは、ちょっと穴堀を手伝いに来てくれた古代竜の人だよ」
「ちょっと、穴堀?」
クーノが眉をひそめる。
「もしかしてさっきの地震は、こいつの仕業か?」
クーノが下から私にぎゃんぎゃんわめくのを私は、上から見下ろしてにやにやしていた。
すこぶる気分がいい。
最近、小型化してたのでみんなを見上げることが多かったので上から見下ろすと気分がいい。
クーノは、まだぐちぐち言っていたが私たちは、気にせず歩き続けた。
11
お気に入りに追加
130
あなたにおすすめの小説
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
当て馬の悪役令嬢に転生したけど、王子達の婚約破棄ルートから脱出できました。推しのモブに溺愛されて、自由気ままに暮らします。
可児 うさこ
恋愛
生前にやりこんだ乙女ゲームの悪役令嬢に転生した。しかも全ルートで王子達に婚約破棄されて処刑される、当て馬令嬢だった。王子達と遭遇しないためにイベントを回避して引きこもっていたが、ある日、王子達が結婚したと聞いた。「よっしゃ!さよなら、クソゲー!」私は家を出て、向かいに住む推しのモブに会いに行った。モブは私を溺愛してくれて、何でも願いを叶えてくれた。幸せな日々を過ごす中、姉が書いた攻略本を見つけてしまった。モブは最強の魔術師だったらしい。え、裏ルートなんてあったの?あと、なぜか王子達が押し寄せてくるんですけど!?
婚約者が王子に加担してザマァ婚約破棄したので父親の騎士団長様に責任をとって結婚してもらうことにしました
山田ジギタリス
恋愛
女騎士マリーゴールドには幼馴染で姉弟のように育った婚約者のマックスが居た。
でも、彼は王子の婚約破棄劇の当事者の一人となってしまい、婚約は解消されてしまう。
そこで息子のやらかしは親の責任と婚約者の父親で騎士団長のアレックスに妻にしてくれと頼む。
長いこと男やもめで女っ気のなかったアレックスはぐいぐい来るマリーゴールドに推されっぱなしだけど、先輩騎士でもあるマリーゴールドの母親は一筋縄でいかなくて。
脳筋イノシシ娘の猪突猛進劇です、
「ザマァされるはずのヒロインに転生してしまった」
「なりすましヒロインの娘」
と同じ世界です。
このお話は小説家になろうにも投稿しています
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
行き遅れにされた女騎士団長はやんごとなきお方に愛される
めもぐあい
恋愛
「ババアは、早く辞めたらいいのにな。辞めれる要素がないから無理か? ギャハハ」
ーーおーい。しっかり本人に聞こえてますからねー。今度の遠征の時、覚えてろよ!!
テレーズ・リヴィエ、31歳。騎士団の第4師団長で、テイム担当の魔物の騎士。
『テレーズを陰日向になって守る会』なる組織を、他の師団長達が作っていたらしく、お陰で恋愛経験0。
新人訓練に潜入していた、王弟のマクシムに外堀を埋められ、いつの間にか女性騎士団の団長に祭り上げられ、マクシムとは公認の仲に。
アラサー女騎士が、いつの間にかやんごとなきお方に愛されている話。
婚約破棄られ令嬢がカフェ経営を始めたらなぜか王宮から求婚状が届きました!?
江原里奈
恋愛
【婚約破棄? 慰謝料いただければ喜んで^^ 復縁についてはお断りでございます】
ベルクロン王国の田舎の伯爵令嬢カタリナは突然婚約者フィリップから手紙で婚約破棄されてしまう。ショックのあまり寝込んだのは母親だけで、カタリナはなぜか手紙を踏みつけながらもニヤニヤし始める。なぜなら、婚約破棄されたら相手から慰謝料が入る。それを元手に夢を実現させられるかもしれない……! 実はカタリナには前世の記憶がある。前世、彼女はカフェでバイトをしながら、夜間の製菓学校に通っている苦学生だった。夢のカフェ経営をこの世界で実現するために、カタリナの奮闘がいま始まる!
※カクヨム、ノベルバなど複数サイトに投稿中。
カクヨムコン9最終選考・第4回アイリス異世界ファンタジー大賞最終選考通過!
※ブクマしてくださるとモチベ上がります♪
※厳格なヒストリカルではなく、縦コミ漫画をイメージしたゆるふわ飯テロ系ロマンスファンタジー。作品内の事象・人間関係はすべてフィクション。法制度等々細かな部分を気にせず、寛大なお気持ちでお楽しみください<(_ _)>
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる