スラムに堕ちた追放聖女は、無自覚に異世界無双する~もふもふもイケメンも丸っとまとめて面倒みます~

トモモト ヨシユキ

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8 鉱脈を探せ!

8ー6 ほぼ、関係はない。

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 8ー6 ほぼ、関係はない。

 『だから、ちょっと待ってくださいって行ってるでしょう?』
 ルキエルがぎゃあぎゃあわめく。
 『先日、何者かからの攻撃を受けたことは覚えていますか?』
 攻撃?
 私は、ちょっと考えてからぽん、と手を叩いた。
 そういえばそうだった。
 空が落ちてきて。
 私は、それを何とかしようとしてこんなことになったんだった。
 「それがどうしたわけ?」
 私がきくとルキエルがため息を漏らす。ケサランパサランのくせにエラっそうに!
 『いいですか?ユイ』
 ルキエルは、ちょっとおバカな子に言い聞かせるように話した。
 『あんなことができるのは、限られています。神か、魔王か、それか天使だけです』
 ええっ?
 そうなの?
 私は、目を丸くして話をきいていた。
 ルキエルが続ける。
 『天使だとすれば、聖女の内の誰かが命じたわけです。わざわざ対価を払ってね』
 なんか知らんけど、対価を払ってまで『ヴェータ』沼を滅ぼしたかった聖女がいるってことですか?
 私は、はっと気づいた。
 「それって、もしかして」
 『そうです』
 ルキエルが肯定する。
 『あなたを殺そうとした偽物の聖女の仕業でしょう』
 マジで?
 私は、首を傾げた。
 なんでそこまで恨みをかってるわけ?
 もしかして記憶のなくなってる時に、私、その人になんかしちゃったの?
 『あなたに落ち度は、ありません』
 ルキエルがぼそぼそと話した。
 『どちらかというとそれは、私のせいなので。私が守護天使だというだけであなたは、他の聖女たちから偽物ではないかと疑われていましたから』
 そうなんだ。
 私は、ふーん、と頷いた。
 「ルキエルが嫌われてるからってなんで私が嫌われないといけないわけ?」
 私は、不満だった。
 ルキエルは、ルキエル。
 私は私。
 まったくじゃなくてもほぼ、関係はない。
 それをルキエルが気に入らないからって、私にまで酷いことする必要ないでしょ?
 そのとき、部屋のドアが開いて誰かが入ってきた。
 私は、やばっと思っていた。
 だって、私、今、宙に浮いてるし!
 案の定、ドアのところで固まっているエリクさんとルシアさんに気づいて私は、苦笑した。
 


 
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