スラムに堕ちた追放聖女は、無自覚に異世界無双する~もふもふもイケメンも丸っとまとめて面倒みます~

トモモト ヨシユキ

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7 大聖女の魔法

7ー8 魔石の鉱山

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 7ー8 魔石の鉱山

 研究室に入ると光の玉がぶんぶん飛び交っていた。
 この部屋には、精霊が満ちている。
 この精霊は、私にしか見えないようだ。ルキエルがいうには、精霊が見えたら契約することもできるとのこと。そして、今のこの世界には、私しか精霊が見えるものは、いないんだとか。
 私は、作業机に向かうとクーノのお土産の魔石を取り出した。
 すでにスマホの枠組みは作っているので後は、回路を入れるだけだ。
 もちろん、通信機器なので何台か枠組みは作っている。これをエリクさんやルシアさん、ノマさん、それにクーノに持たせておけばいつでもお話しできるわけだ。
 私は、まず一台目に魔石を組み込んで見ることにする。色とりどりの魔石は、その色によって属性がわかれる。私は、青い魔石を手に取った。
 それは、水の魔石だ。ルキエルによると私の属性は水なのらしい。だから、私用のスマホには水の魔石を組み込んでみることにする。
 魔石をスマホの中心に置くと私は、手をかざして念じた。
 「精霊さん、お願いしますぅ!」
 光の玉がスマホの方へと集まってきて。
 魔石が変化していくのがわかる。
 どろっと溶けだした魔石がスマホの木枠の内部に充満していく。薄く全体に行き渡ると青く美しい光を発した。
 たぶん、これで完成。
 私は、木枠の蓋をした。
 パッと見、四角い木の板にしか見えない。操作部も何もない。まあ、まだ、一台しかないのでなんとも言えないし。
 私は、その調子で何台かスマホを作っていった。
 スマホを5台製作したところで魔石がきれた。
 なにしろ、ドングリぐらいの大きさの魔石でも金貨2枚ぐらいの値段がする。いわば贅沢品だ。
 私は、作製したスマホを抱えると部屋を出た。
 ふと、思い付いてルキエルに声をかける。
 「ルキエル?」
 『なんです?ユイ』
 ルキエルに私は、訊ねた。
 「この通信機器を大量生産したいんだけど、魔石をたくさん手に入れる方法がないかな?」
 『それは、ダンジョンに行ってこつこつ地道に魔物を狩るか、それか、魔石の鉱山を探すかでしょうね』
 なんですと?
 私の目がキラーンと光った。
 魔石の鉱山があるんですか?
 それは、聞き逃せない!
 
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