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6 交易とか開発とか

6ー10 チート過ぎて怖くなる!

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 6ー10 チート過ぎて怖くなる!

 とにかく、これで食料問題は、なんとかなったわけだった。
 大役を果たしたエリクさんとクーノは、早めに風呂に入って休むことになった。
 「明日から、忙しくなるぞ、ユイ」
 エリクさんがきらきら輝くイケメンオーラ全開で目が潰れそうだ。
 私とルシアさんももう、今日は、休むことにした。なんといってもふかふかのオフトゥンが待っているし!
 夜着に着替えて横になると眠れないのかルシアさんが話しかけてきた。
 「なんだか、すべてが夢のような気がして・・」
 ルシアさんが話しているのを私は、遠くにききながらも目蓋がどんどん重くなってきて。
 おやすみ、みんな。
 私は、眠りに落ちていった。

 翌朝、起き出すとテーブルについたノマさんとクーノが待っていた。
 何?
 この立派なアンティーク調のテーブルは?
 しかも、椅子も!
 ちゃんとしたクッションがついた座り心地のよい椅子だった。
 これも精霊さん?
 私が考えているとレンドールさんが私の前にそっといい香りのするお茶の入った白いティーカップを置いた。
 「どうぞ、ユイ様」
 「ありがとう、レンドールさん」
 私は、カップを手に取ると湯気のたつお茶の香りを嗅いだ。
 クルの花のいい香りがする。
 「クルの花で作ったお茶です」
 レンドールさんが説明してくれた。
 「昨日、作ってみました」
 マジですか?
 神龍族、パネェ!
 めっちゃ優秀だし!
 ルシアさんもお茶を一口飲んでにこっと口許を緩めた。
 「おいしい!こんなもの、飲んだことないわ!」
 ほんとに。
 私も頷いた。
 というか。
 なんだか、チート過ぎて怖くなる。
 ちょっとは、自分も努力しないといけないのでは?
 『安心してください、ユイ』
 ルキエルの声が聞こえた。
 『この家具は、レンドールが頼んでここの住民たちに作らせたものです』
 そうなの?
 私は、ちょっとホッとしていた。
 精霊じゃない人の手でできたものがあることが嬉しかった。
 だって、精霊さんの力にばかり頼ってたらダメ人間になりそうで。
 ルシアさんだって、それを心配してるんじゃないかと思うし。
 みんな、口には出さなくてもきっとそう思っている筈。
 そう考えているとエリクさんが起きてきた。
 「おはよう、みんな」
 私たちは、口々にエリクさんに挨拶を返す。
 エリクさんが席につくとすぐにレンドールさんが朝食を運んでくる。
 それは、今まで見たことがない加工肉だった。なんとなくベーコンみたいな。
 「これは、ラトラニス王国から持ち帰ったものだね」
 エリクさんが嬉しそうに笑った。
 「では、いただこうか」
 
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