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6 交易とか開発とか

6ー2 家が成長しました?

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 6ー2 家が成長しました?

 「しかし、これは、私だけでは少し不自由させてしまうかもしれませんな」
 レンドールさんが小声で言うので私は、嫌みか何かだと思っていた。それとも神龍族ってこういう回りくどい言い方をするのかな。
 「そんなわけがないでしょ?」
 私がちょっとムッとして言おうとしたらルシアさんとノマさんが私の肩をつついた。
 何?
 私は、イラッとして2人の方を睨んだ。するとルシアさんがエリクさんの家の方を指差して口をはくはくさせている。
 うん?
 私がルシアさんたちが指差している方を見たら、そこには、クルの木の大木がはえていた。
 というか、それってエリクさんの家があったクルの木だよね?
 どういうこと?
 天まで届くような大木というわけではないけどかなり大きくなったクルの木の中腹に見慣れたエリクさんの家らしきものがあった。
 いや。
 違うかも。
 だって、大きさが違うし。
 もとのエリクさん家がマッチ箱だとすると今見える家は、キャラメルの箱ぐらいの大きさだし。
 てか、わかりにくいな!
 とにかくもとの大きさより2倍ほど大きくなってるんだよ!
 私たちは、船をクルの木の根本のデッキにつけると家の方を見上げた。ご丁寧なことに家までは、階段が作られているし。
 私が頭をハテナでいっぱいにしてるとルキエルの声が聞こえた。
 『どうやら精霊たちの仕業のようですね』
 はい?
 精霊がエリクさんの家を巨大化させたってことですか?
 『どうやらあの家を木に取り込んで成長させたようですね』
 マジですか?
 私は、焦っていた。
 私の部屋は?
 ヘイが部屋で寝てたんですけど!
 まさか、猫まで巨大化してないよね?まあ、ヘイは、ちょっと猫とは違うみたいだけどさ。
 私は、急いで階段を駆け上がっていくとずいぶん立派になってしまった扉を開けて家の中へと入った。
 中には、広い玄関ホールができてて。
 エリクさんの家のくせに生意気に廊下まであるし!
 「すごいですね!」
 後ろからついてきてたルシアさんとノマさん、それにクーノが私の頭越しに中を覗いてはーっと感嘆している。
 私は、それどころじゃなかった。
 「ヘイ!」
 名前を呼ぶが返事がない。
 私は、心配で廊下を奥へと駆け出した。
 部屋は、廊下に2部屋。奥に1部屋あるようだった。私は、奥の部屋へと急いだ。位置的に私の部屋は、あそこのような気がする。
 頑丈そうな木の扉を開くと中からにゃあんというヘイの声が聞こえた。
 部屋の中に入っていくと前の家で使ってたベッドが部屋の壁際にちょこんとあった。その上でヘイが伸びをしている。
 ヘイの大きさは、前と変わってないようで私は、ほっと胸を撫で下ろした。
 
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