スラムに堕ちた追放聖女は、無自覚に異世界無双する~もふもふもイケメンも丸っとまとめて面倒みます~

トモモト ヨシユキ

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5 領地開発したら精霊が現れた件

5ー8 精霊と大聖女

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 5ー8 精霊と大聖女

 その夜、私は、エリクさんにも叱られることとなった。というのもルシアさんがエリクさんにチクったせいだった。
 そして、説教モードのエリクさんに私は、夜が更けるまで叱られ続けた。
 「しかし、精霊とは・・」
 エリクさんが顎に手を当ててなにやら考え込んでいた。
 「確か、精霊が我々王族から離れてもう300年近く経つんじゃないかな。もし、ほんとにユイのいう通りだとしたらユイは、本物の聖女、というか大聖女だろう」
 「大聖女?」
 私がほけっとしているとエリクさんが頷く。
 「おそらくそうだろうな。もし、このことが知れたら神殿も王宮の連中も黙ってないだろうな」
 「というと?」
 私がきくとエリクさんが答えた。
 「もちろん、ユイを王都に連れ戻そうとするだろう」
 マジですか?
 私は、頭を振った。
 「戻りたくないです。ここで暮らしたい!」
 いや、戻るのはぜんぜんかまわないんだけど、ルキエルいわく、王都の12人の聖女の中には、私を殺そうとしている人がいるんですよね?
 さすがにまだ死にたくないし!
 ルキエルもまだ、その問題が解決したとは言ってないし!
 というか、私がここにいることも知られたくないのに!
 私は、血が下がるのを感じた。なんだか、くらくらしてくる。
 私は、ふらっと立ち上がるとみんなに背を向けた。
 「気分が悪いので、もう寝ます・・」
 「ユイ?」
 エリクさんが声をかけるけど私は振り向かなかった。
 「大丈夫か?ユイ」
 エリクさんたちが心配しているのがわかったけど私は、自分の部屋へと向かった。
 部屋の中は真っ暗で・・はなかった。  
 光に満ちている。
 あの夜と同じ、いや、その何倍、何千倍もの光の玉が飛び交っている。
 「えっと・・これは・・」
 私は、困惑していた。
 「ルキエル!」
 『はい、なんです?ユイ』
 耳元で聞きなれたルキエルの声がした。私は、ルキエルに訊ねた。
 「これは、どういうこと?」
 『あなたの噂を聞き付けた精霊たちが自分もあなたと契約しようとして集まってきたんです』
 マジですか?
 
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